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迷宮探索紀行 ~世界一の高層ビルが鬼畜ダンジョンになったらカオスすぎた~  作者: 結城 からく


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第44話 傭兵の直感

「まずは集中だ。体内の魔力をしっかりと感じ、操作しなければならない」


「こ、これでどうだろう?」


「少し乱れている。もう少し満遍なく意識を広げるのだ」


 部屋の端では、イーサンがミアナから指導を受けていた。

 床に座って両手を合わせている。

 時折、アドバイスのような声が聞こえてくる。


 現在のイーサンは魔術を習っていた。

 一連の戦いで足手まといになっていることを自覚した彼は、仮眠を終えたミアナに頼み込んだのだ。

 これをミアナは快諾し、休憩ついでに指導を始めて現在に至る。


 本来、この世界の人間は魔術が使えない。

 ところがイーサンはモンスターに寄生されており、普通の状態ではなかった。

 肉体に変化が生じており、魔力を認識できるようになっていた。

 さらには体内で魔力の生成が始まっていたため、魔術の使用条件を満たしたのだ。


 ここでイーサンが魔術を使えるようになるのは大きい。

 三人での戦い方に幅が生まれて、迷宮攻略の鍵となるはずだ。

 大変だろうが頑張ってほしいと思う。


 その間に俺は室内を探索する。

 侵入口を塞ぐためにくまなく調べているが、改めて何か発見がないか確かめようと考えたのだ。


(こいつは使えそうだな)


 壁にかかった消火器を抱えてみる。

 これで新たな爆弾でも作ってみてもいいかもしれない。

 手軽な範囲攻撃を可能としてくれる。

 使い捨てとは言え、モンスターを一気に吹き飛ばせるのは便利だ。

 そう思い立った俺は、さっそく道具を使って爆弾の自作を始める。


 爆弾と言えば、知人に爆弾魔と呼ばれる女がいた。

 彼女はちょっとした道具から爆弾を自作すると、気に食わない上司の自宅を爆破するような危険人物だった。

 あれだけ破天荒な傭兵は珍しいので印象に残っている。

 彼女から学んだことは多く、その技能は現在進行形で役立っていた。


(今頃、どうしているのだろうな)


 長らく連絡を取っていないが、このクレイジーな状況を満喫しているのではないか。

 手製の爆弾でモンスターをミンチに仕立て上げている気がする。


 爆弾魔な彼女だけではない。

 昔の同僚はどいつも元気にやっていることだろう。

 モンスターにあっけなく殺されるような奴はいなかった。

 俺も負けないようにしなくてはいけない。


 消火器爆弾が完成したところで、俺はふと気付く。

 封鎖した扉の向こうが妙に静かだった。

 モンスターの気配がせず、こじ開けられそうな感じがない。


(侵入を諦めたのか?)


 そのようなことを考えていると、遠くから銃声が聞こえてきた。

 連続して発砲している。

 数種の銃声が混ざっているので複数人がぶっ放しているようだった。


 俺は消火器爆弾を置いてフロアマップを確認する。

 俺達がいる部屋をメインに細々と部屋が設けられていた。

 このどこかに生存者がいるようだ。

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