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迷宮探索紀行 ~世界一の高層ビルが鬼畜ダンジョンになったらカオスすぎた~  作者: 結城 からく


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第28話 不審な部屋

 異形ナースを全滅させた俺達は、室内の物資を漁り始めた。

 幸いにも各種医療用品が一通り揃っている。

 期待通りのラインナップだ。

 バッグを片手に次々と貰っていく。


 現在のアースタワーは怪我の絶えない場所である。

 加えて生存者と出会った場合、医療品は交渉材料に使えることもあるだろう。

 どれだけあっても損はない。


 その途中に医療用の義体を発見した。

 故障部位に該当するものも保管されている。

 専用の道具もあるため、容易に修理できそうだった。

 ナース達とのゴタゴタで破損した義体もあるが、無事なものも多い。

 今後のために十分なストックを持っていけそうである。


 ただし、残念ながら戦闘用の義体はなかった。

 場所が場所なだけに、これは予想通りだ。

 妥協するしかないだろう。


 違法改造された戦闘用の義体は、馬鹿げた火力を誇る。

 戦闘機すら撃ち落とすような兵器を内蔵されていることさえあった。

 そういった義体を操る悪党共は珍しくない。

 取り回しや重量の観点から使い勝手は悪いものの、異世界のモンスター相手には効果抜群だろう。


 そこまでのスペックでないにしろ、正規品の戦闘用義体は欲しいところだった。

 この部屋にある医療用は、あくまでも日常生活での使用を想定されている。

 つまり耐久性に難があるのだ。

 追加機能も無く、本当にただ動かすことしかできない。


 少し時間と手間はかかるが、このフロアにある物を使って改造義体を自作すべきかもしれない。

 医療用をそのまま装着するより幾分かマシだろう。

 今のまま装着してもすぐに壊れてしまう。


 ここは狂った戦場だが、物資は潤沢だった。

 もっと過酷な環境に放り込まれた経験だってある。

 その時に比べれば、まだ恵まれているだろう。


 色々と考えながらも室内の物資を粗方回収し終えた。

 作業が終わったところで、俺達は顔を見合わせる。

 数秒の沈黙を経て、ミアナは俺に確認する。


「どうする?」


「……仕方ない。少し調べておこう」


 俺は考えた末に答えた。

 さりげなく視線を部屋の奥へと移す。


 実を言うとこの医務室はまだ安全ではない。

 奥の区画をまだ調べていないからだ。

 もちろんそれには理由がある。


 件の区画には誰かが潜んでいた。

 俺達が異形ナースを葬る中でもじっとしている。

 殺気も感じられないので、あえて放置していたのだ。

 下手に刺激せず、調達を優先した方がいい。


 向こうも俺達に気付いているだろう。

 きっと理性のある人間だ。

 モンスターならとっくに襲いかかってきている。

 物資を奪われることを黙認していることから、争いが苦手なのかもしれない。


 場合によっては無視するつもりだったが、ここまで来ると気になる。

 引きこもっているのにも何か理由があるのではないか。

 もし可能なら是非とも手を組みたい。

 よほどの問題人物でない限り、今は誰とでも協力したかった。


 俺達は慎重に部屋の奥へと向かう。

 扉を開けて進むと、さらに奥に別の部屋が見えた。

 厳重に施錠された部屋だ。

 あそこに誰かがひっそりと隠れている。


(閉じこもっているところ悪いが、話をしようじゃないか)


 俺はドアに向かって発砲して施錠部分を破壊する。

 後ろのミアナを確かめてから、素早く室内へ踏み込んだ。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >違法改造された戦闘用の義体は、馬鹿げた火力を誇る。 >戦闘機すら撃ち落とすような兵器を内蔵されていることさえあった。 おお、004! [一言] 昨夜は妙に眠くて午後10時前に寝落ち…
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