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迷宮探索紀行 ~世界一の高層ビルが鬼畜ダンジョンになったらカオスすぎた~  作者: 結城 からく


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第19話 投げかける罵倒

 瞬く紫電が不規則に輝く。

 そこに無数の破裂音が重なった。

 眼帯女は困惑しながらも、俺に向かって手を動かす。


 しかし紫電は言うことを聞かず、床や天井を焦がし始めた。

 滅茶苦茶に放射された雷撃が電灯を破壊する。

 廊下が一気に暗くなり、スパークする紫電だけが光源となった。


(よし、上手くいったな)


 二発目の散弾の狙いは、眼帯女ではなくスプリンクラーだった。

 相手は電気の操作を得意とする魔術師である。

 水に濡れさせることで、制御を乱せるのではないかと考えたのだ。


 魔術行使には精密なコントロールが必須である。

 さらに正気を失うと、平常時よりも暴走しやすい。

 どちらもミアナから聞いていた知識だ。


 眼帯女は明らかに狂っている。

 元からそういった性格なのか、迷宮の精神汚染の影響なのか。

 原因は定かではないが、少なからず魔術の制御力が低下しているものかと思った。

 結果を見るに、予想は的中していたようだ。


 俺はショットガンを置くと、左手で拳銃を握る。

 そして眼帯女に向けて連射した。


「おら、さっさと死ね!」


 弾丸が眼帯女の手足や胴体に命中する。

 ただ、迸る紫電によって弾丸の起動をずらされた感触があった。

 狙い通りの箇所に当たらなかったのだ。

 もっとも、先ほどまでに比べれば防御の性能が落ちている。

 全身の端々に命中したのが最たる証拠だろう。

 やはり魔術のコントロールができていないらしい。


(このまま畳みかけてやる)


 そう考えた俺は拳銃のリロードを始めた。

 使えない右手を重しにして装填していると、突如として高笑いが響き渡る。


「アッハハハハハッハハハッ!」


 笑う眼帯女の周りで紫電が迸る。

 明らかに暴走していた。

 紫電は次第に規模を大きくしていく。


 眼帯女を中心に廊下が発火した。

 彼女は突き飛ばされたように壁に激突する。

 紫電の炸裂を受けたのだ。

 額から血を流しながら、眼帯女は俺を凝視する。


「こっちを見るな」


 俺はリロードを終えた拳銃を発砲する。

 弾丸は彼女に届く前に弾かれ、天井に突き刺さって消えた。

 魔術のコントロールは失われたままだが、パワー自体が際限なく上昇している。


 眼帯女の流す血液が霧状となって霧散していた。

 苦痛に襲われているはずなのに、彼女は白煙を吐きながら笑っている。


 雷撃の破壊範囲は徐々に拡大しつつあった。

 このままだと俺のいる場所にも達するだろう。

 触れればさすがにただでは済むまい。


「一人でくたばれ、クソッタレ」


 俺はそう言い残しながら、半開きになった近くの部屋へ飛び込んだ。

 乱暴にドアを蹴って閉める。

 その直後、フロア全体を揺るがすほどの爆発が起きた。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >その直後、フロア全体を揺るがすほどの爆発が起きた。 ……別室で休憩しているミアナは無事かな? [一言] 次話の展開を気にしながら待ちます。
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