表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

第8話「感情」

はじめまして「D-NEY」と申します♪


気ままに更新いたしますが、目に留めていただいた際はぜひ楽しんでいってください( 'ч' )!

「焦っても仕方がないやろ、まずはさっきの声の主を引きずり出さんとな」


声の方を振り返ってもあるのはでかくて黒い毛玉だけで、特に変わったことはなかった。

それにしてもでかい毛玉だ、ここまででかい毛玉を見ると不思議と冷静さを取り戻して一呼吸置くことができた。


フゥ……

きっとさっきの声は自分を落ち着かせるために産んだ妄想だったんだ。

とにかくイオ兄が言っていたダンジョンの攻略、そうすれば儀式がどうのと言っていたやつにあえるかもしれない。

とにかくこの扉の向こうに行ってみよう。


「え?嘘やろ?なんでスルーできるん?」


また声がした。

振り返ってもやっぱり黒くてでかい毛玉しかない。

よし、時間がないんだ、

僕にできるかわからないけど、必ず3人のとまった時間を再び動かすんだ。


「いや、無視すんなや!」


激しいツッコミと共に何かが僕の背中に突進を仕掛けてきた。

さっきから一体なんなんだ……

背中の上からぴょんぴょんと音を出しているのはなんだ……?


「君さっきから毛玉毛玉って声に出てるの知ってる?こんなでかい毛玉あるわけないやろ?」


……!!!

毛玉が喋った……!!?

そして毛玉がぴょんぴょんと跳ねている?

パニックでとうとう頭がおかしくなってしまったのかもしれない。


「あなたは何ですか……?」


パニックになりすぎて毛玉に話しかけてしまった。

どうかしてる。

もう一度深呼吸をしよう。


「ワシか?ワシはクロミンや!お前らがイオータって呼んどるやつと契約してる契約獣ってやつやな!ちなみに好きなもんはたこ焼き。知ってるか?西の国にある食べ物なんやけどこれまたうまいうまい。イオータとは毎月たこ焼き3つで契約してるんやけどケチやと思わへん?まぁそれに釣られるワシも大概やけどな!ハハハハ!ちゃうねん!イオータはともかくベータとガンマも固まってしもて今君しかおらんわけ?わかる?とりあえずちゃっちゃとこの扉開けてなんかクリアしてさっきのやつ引き摺り出そうや。あ、そういえば君って…………」


……長くない?

一呼吸で喋れる長さじゃないと思うんだけど。

と冷静な考え方ができるようになってきた。

この毛玉は生き物でイオ兄に飼われているいわばペットみたいな存在というわけだ……


「わかった、クロミン。とにかくこの扉の向こうに行ってみないと始まらないってことだよね」


「え?ワシまだ喋ってたんやけど?人の話遮るの良くないと思うなぁ。うん、まぁええわ、時間ないのも事実やし、とりあえずそう!星1ダンジョンやろ?君弱そうやけど多分いけるやろ!」


なんだかいまいち適当な生き物だなぁ(フォルムとかも)

どちらにせよクロミンのお陰ですっかり冷静さを取り戻せた。

とにかくこの扉の先に進んでみよう。


扉を開けると大きな空間が広がっていた。

この塔こんなに奥行きがあったかな……?

少し不思議に感じたが、イオ兄のテントも同じような感じなのかと思うと納得がいった。


砂?

広い空間に足場は砂で埋め尽くされていた。


「なんか降ってきとんな」


足場だけじゃない。

上からわずかだが砂がサラサラと降ってきているのがわかった。


さて、何が起こるんだ……

あたりは静寂に包まれている。

砂以外何もないこの空間で何をしたらアイツを引きずり出せるんだ。


「ふーん、君の記憶を覗いたけど大したやついないね。あーあ、あんまり面白いもの見れないかも」


アイツの声だ!

記憶を覗く?一体何が起こるんだ?


すると、足場の砂がグネグネと動き出しそれはやがで3つの大きな塊になっていった。


なんだアレ……?

犬……??と人……??


「君の記憶にいた、君にとってはつよ〜い魔獣だよ!でもこんなショッボイのとしか出会えてないなんて。つまんないね、早く死んじゃったほうがいいかもね」


そう言い残すとアイツの声は聞こえなくなった。

砂はグネグネと動きながら、昨日拠点を襲った犬型の魔獣と、けさ遭遇したゴブリンに形を変えた。


「犬型2匹とゴブリンか、余裕やな」


余裕そうな表情のクロミン(よく見ると目があった)とは対照的に僕は大きな不安を抱えていた。


魔法が使えない……

魔法が使えない僕では魔獣は倒せない。

まして、2人が一撃で倒せなかったゴブリンまでいるんだ、どうすればいい……?


ガウウウウウッ


うめき声と共に素早い動きで挟み込むように犬型の2匹は左右から飛びかかってくる。


「おい!危ないぞ!」


2匹は首を狙ったのか、やや高めの軌道を描いて飛びかかってくる。

それならやれることはただ一つ。

瞬時に身を低くし、2匹がぶつかり重なったところを


ブン殴るっ!!


『|正義の鉄拳《見様見真似のただのパンチ》!』


吹っ飛んでいく2匹の魔獣。

でもやっぱりこれでは倒せないか、フラフラと起き上がってグルルルルと怒りをあらわにしているようだ。


「お前、まさか魔法使えへんのか?」


「はい、僕に今あるのは体術だけです」


「そうそうそう、体術があれば大丈夫!って大丈夫な訳あるかい!何しにきてん!魔力がこもってない攻撃はタコが入ってないたこ焼きみたいなもんやぞ?」


タコが入ってない……?

ダメだ多分考えてもわかんないやつだ。

効果がないみたいな意味なんだろう。

わかってるけど、魔法の使い方なんて教えてもらってないんだ、仕方がないじゃないか。


「お前!さっき何考えとった?」


「さっきって、タコが入ってないってなんだろうって」


「ちゃう!もうちょい前や!ワシにどつかれる前、なんかこう、体に変化がなかったか?」


体に変化……?

何かあったか……?


もしかして……?


「身体が熱くなった……?」


「それや!そん時何考えとった?あん時のお前には確かに魔力を感じたぞ?」


あの時はただパニックになっているばかりで

何か考えてたなんて言う状態じゃなかった。

何を考えてた?

うーん、焦り、恐怖、怒り?いろんな感情がごちゃ混ぜになってて

あー、今みたいな感じだよ!

なんだっけ、なんだっけ。


「わかんない、多分パニックになってた!今もそうだけど!」


「よっしゃ!お前は激情型やな!なんでもええ、怒りとか興奮とか、そういう爆発的な気持ちを体から発散させるようなイメージで力込めてみ!」


わかんない、もう本当に頭がこんがらがってきた。

気持ちを発散させるイメージ?

急に言われても……

っていってるそばから犬型の魔獣がこっちに向かってくるじゃないか……!

どうすればいい、どうすればいい?


「おーいー!早くしやんかい!なんや?エロいねーちゃんとか想像してみるか?好きな子とかおらんのか?なんか興奮すること考えてみ……」


「うるさーい!!」


「さっきから、うるさい!もうちょっと冷静にさせてくれませんかね?ただでさえ時間がないし、2匹の魔獣がこっちに迫ってきてるんです。わかりますか?」


「そうそう、そういう感じね!やればできるやんか」


……?

なにができたっていうんだ?

早くなんとかしないと魔獣に喰われて死んじゃうんだ。

あれ?そういえばまだ魔獣がこない?

あんなにスピードがあるんだ、もしかして気づいてないだけで、僕もう死んでる?


「なるほどなお前は炎の魔法が使えるんか、なかなかレアな魔法やで」


炎?

言われてみると身体が熱い気がする。

何が起こってるんだろう?


……ん?

なんか手が燃えてる?


え!?

手だけじゃない?なんか身体全体から火が出てるんだけど……


「熱い熱い熱い熱い熱い!!水水水水水!」


「おちつけて!君ほんま落ち着きないな、それは魔法や、君自身は熱くないはずやで」


クロミンなにいってんの!

熱いに決まってるじゃないか!

だって火だよ?

ヤマ爺に言われたんだ、お前にはまだ早いって、火は危険だから使わない方がいいって。


……ふぅ。

あれ?確かに熱くないかも?


「あそこで燃えとる塊があるやろ?アレは君が魔法で燃やした2匹の魔獣や」


確かになんか燃えてるなぁとは思っていたけど

へぇ、アレは僕が燃やしたものなんだ。


……え?


「僕、魔法が使えるようになったの??」


「そや、ひとえにワシのおかげやといってもええと思うんやけど、ワシのこと師匠って呼んでもええんやで?」


「師匠〜!」


魔法だ……!

これで3人の役に立てるんだ。

イオ兄、ベータ、ガンマ。

もしかしたら、僕やれるかもしれないよ。

だからもう少し我慢しててね。

読んでいただきありがとうございます!


よろしければ評価を(⭐︎を恵んでください)!

ブクマもお待ちしております(とても喜びます)!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ