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受付嬢のうたた寝  作者: 雲丹猫
第1期
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第7.5話 ノラの噂ーラグドール族ー

ミランダ達がピクニックに行っている間、ノラ達は酒場に集まっていた。


「皆さん、ここにいたんですね」


新人冒険者のノラは、顔見知りの冒険者達に話しかけた。


「よう! 新人! おうよ。今日はギルドやってねぇからな!」


「何の話をしてたんですか?」


新人は顔見知りの冒険者の隣に腰を下ろした。


「ラグドール族の話だよ」


「へぇ! 聞きたいです! 今と昔では違うんですか?」


「ギルドマスターが変わってから、少しだけだが変わったな」


「そういえば、先代はライデンさんのお父さんですよね?」


「ああ。先代と今のギルドマスターは似てねぇな!」


「え!? そうなんですか!?」


新人は驚いた。


「先代は楽観的で、洒落た奴だった」


「そうそう。ふざけた人かと思っていたけど、すごい人なんだ」


「ライデンさんと真逆……ですね?」


どうやら先代はライデンとは真逆の性格だったようだが、冒険者達からの評価は高いらしい。


「ライデンさんは先代がいる時、何をしていたんですか?」


「俺らが知ってるのは、今のギルドマスターが所属していた上級冒険者パーティ『猫の手』だな」


「猫の手……? 可愛い名前ですね」


「ギルドマスターとローザさん、ガドーさんの3人のパーティで、人助けをしていたよ」


「俺らは中級だったからな! その時からかなり強かったぞ!」


「さすがライデンさん……」


『猫の手』は、人助けを主として活動していた有名なパーティだった。


「ミランダさんが来てから冒険者も増えて、こうやって冒険者達との関わりが深くなって、僕たちは楽しいんだ」


「そうだ! こうやって酒を飲んで話せるからな!」


「そういえば、昔は冒険者が少なかったって聞きました。ミランダさん凄いなぁ……」


古参の冒険者達は楽しそうに酒を飲んでいた。


「ギルドマスターはミランダさんが来てから丸くなったよな!」


「厳しかったよね。その時の頼りがガドーさんだったけど、頼りにならないんだ……」


「なんか想像つきました……」


新人は今までのガドーを思い返していた。


「昔は髪が生えてて、かっこよかったんだがな!」


「ガドーさん、髪あったんですか!?」


「あったよ。依頼を受けていた時に呪いにかかって、命は助かったけど、髪が生えてこなくなったんだって……」


「呪い……ですか」


「お前も気をつけるんだな! ハゲる呪いにな!」


古参の冒険者は新人を脅かすように冗談を言い、笑っていた。


「ローザさんでもどうにもならなかったんですね……」


「ローザさんは聖職者じゃないからね。なんとか命を助けることはできたって言ってたよ。それだけでも凄いけどね。呪いって時間との勝負だからさ」


「そうですね……」


呪いは時間が経つほど、解除することが難しくなると言われている。


「先代なら解けたかもな」


古参の冒険者がぼそっと呟いた。


「え、先代は聖職者だったんですか?」


「いいや。聖職者じゃない。魔法使いだ。だがな、聖職者と名乗ってもいいくらいの知識があった」


「それは……凄いですね!?」


「先代を超える魔法使いはいないと思うよ」


「ローザさんも凄いと思ってたけど、それを超える人がいたなんて……」


「冒険者を引退したじいさんから聞いたんだが、先代とローザさんは師弟関係だったってよ! 師弟関係になる前からローザさんはかなり強かったらしいが、先代と組んでからもっと強くなったって言ってたな!」


「色々考えると、ラグドール族って凄いですね」


「そうだね」


(……でも、色々考えれば考えるほど、ミランダさんが一番凄いよなぁ……)


その場にいた全員が、そう思っていた。

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