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若返り転生エルフの奴隷商  作者: ルケア


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3/5

3話

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「……は?」


 思わず声が出た。何が起きた? この変化は10年程度のものではない。少なくとも1000年近くは時間が経っていないとおかしい。


 建物があった場所にも何もなく。地面に落ちていることも無い。木材が跡形もなく腐食するにはどのくらいの時間がかかるんだったか。というか、エルフは何処にいった? ここに住んでいないとなると、別の所に移住したんだろうか。


 エルフが? あり得ないだろう。当たり前の様にここ住んでいないとおかしい。小規模な集落が無くなるのとは訳が違う。ここはエルフの都市。人口は優に5万人を超えていた。この程度の人口でも都市だ。森の中で住んでいるんだから、人口密度はもの凄く低い。


「とりあえず、移動するしかないか。昔、人間の町があった場所に行ってみよう。そうすれば何か解るかもしれない」


 大体歩いて20日くらいの所に人間の町がある。そこに向かおう。食べ物は道中で仕入れれば良い。こうなってくると、よく研究所が無事だったな。運が良かったとしか言えない。


 持つもの全部持って来て、マジックバッグに放り込んでおいて正解だったな。こんなことになるだなんて思わなかったが。エルフが消えたのには何か理由がある筈。ここに住めなくなった理由がある筈だ。それを探らなければならない。


 そして、見慣れない森の中を歩く。森の歩き方は解っている。方向も間違える事は無い。真っ直ぐに人間の町を目指す。襲ってくる魔物を返り討ちにし、ある程度の素材を確保する。


 夜は木の上で休む。……完全には眠れないが、寝ないと体が異常を訴えるからな。睡眠を取らないと、判断力が落ちる上に、命に係わる。無理にでも寝ておく方が良い。


 そんな感じで進んでいったんだが、人間の町が無かった。樹海に変わっていた。建物なんかも何もなかったかのように森しかない。これはおかしい。流石におかしい。


 エルフの都市が無くなるのは、まだ解る。木材を使って、木の上で生活をしていたんだ。木材は放っておけば腐る。跡形もなるなるのも、理解できない訳では無い。


 だが、人間の町が無くなるのはおかしい。少なくとも、この町が無くなるのはおかしい。外壁は石積みで作られており、それが跡形もない。石なんて何年経っても石だろう? 風化するには何万年とかかるはずだ。それだけの時間が経ったのか? それでもおかしいが。


 普通は人口は増えるものである。前世は娯楽が普及しすぎて、子供を作るよりも遊んでいた方が楽しいという事が横行し、子供を作るのはコスパが悪いとされて、人口減少に向かっていた。それはある意味で、科学文明として発達しすぎたという弊害でもある。


 魔法文明も発達しすぎたんだろうか。娯楽が山の様にあり、子供を作る事よりも、娯楽に走り過ぎた人類が多かったのか? 発展とは、1人の天才が起こすものでもある。だから天才が出てくれば、一気に発展する可能性も秘めている。


 本当にそうなったのか? だとしたら本当に何年経った? 解らない。


 いや、現実を見るからそうなるのか。ファンタジーに考えよう。例えば、何処かの地点でスタンピードが起きた。そう仮定したらどうだ? それならまだ信憑性があるんじゃないか。……物語の読み過ぎかもしれないが、こうなってきたらそう考えるだけの根拠もある。


 世界に異常が起きた事は事実だ。エルフの都市が無くなり、人間の町も無くなっている。現状を見るに、数万年は経過している可能性が高い。俺が若返りの薬を使用した時から数万年じゃない。滅んでから数万年だ。滅ぶ前兆も無かったことから、唐突に何かが始まったんだろう。……こういう時に師匠が居てくれれば、何かしら知っていたんじゃないかと思うが。流石に生きてはいないだろう。


 生きていたとしてもおかしくはないんだが。師匠の方が錬金術師としての腕は上だ。適性を測った訳では無いから、明確には解らないが、俺でSの適性がある。師匠はSSかSSSしかありえないだろう。


 そうなると、完全な若返りの薬を作れている可能性があるし、何なら不老不死の薬を作って服用しているかもしれない。出来るか出来ないかは解らないが、師匠ならやりかねない。俺でも若返りの薬を作れたんだ。師匠ならあるいはという可能性がある。


 生き残っているとして、何処にいるのかは流石に解らないが。師匠の事だから、権力者にはなっていないだろう。そんな面倒な事をやる訳がない。素材を探して放浪している方が師匠らしいし。


 さて、歩いて80日が経った。まだ樹海は続いている。……その辺に素材が生えているので、採取しながらの旅である。錬金術をやっていた弊害だろう。素材を見て見ぬことが出来ない。どうしても体が採取してしまう。


 だから歩みは普通くらいの早さだ。エルフは人間よりも森を歩き慣れている。だから進むのは早い。人間も歩き慣れれば早くなるが、流石に森で生活しているエルフには勝てない。


 それでも80日なんだ。……いい加減、ベッドが恋しくなってくる。粗悪なベッドでも構わない。浅い睡眠で耐えないといけないのも限界がやってくる。


 木を見る。どう考えても100年ではありえないくらいの成長をしている。この辺は人間の領域だったはずなんだが、あるのは獣道だけ。人間が住んでいた形跡がない。


「本当にどうなってんだろうな。儂が寝すぎたのは解るが、それでも異常だ。何かが起きた事は間違いない。それで文明が一気に後退したか? 本当にスタンピードで滅んだ可能性が高くなってきたんじゃないだろうか。ファンタジー世界に転生してから、割と現実的な事しかしてこなかったからな。……錬金術や魔道具が現実的なのかと言われると怪しいが。でも、こっちの文明的には常識だからな」


 長く生きてきたし、前世よりも、今世の方が長く生きている。こっちの方が常識になってきているからな。ちょっとはファンタジー世界に相応しくなって来たってか? 止めて欲しい所ではある。もう十分に楽しんだつもりだ。もうゆっくりと生活できれば良かった。こんな世界にしてくれと、誰が願ったと言うんだ。


 樹海を進んで140日。まだ街道すら見えない。もう2つくらいは国を越えたぞ。何という国かは知らないけど、滅んだんだろうな。悲しい事だ。何が起きたかなんて解らないんだろう。


 魔物は相変わらずいるし、素材もそれなりに見る。……人の手が入った形跡はない。誰かが採取をしているのであれば、ある程度は解るし、討伐をしていれば、金になる部分以外は捨ててあるはずだ。


 そう言う死体は見つからない。逆に金になるであろう角や骨が転がっていることがある。となると、価値の解らない魔物が、魔物を殺したとしか考えられない。魔力的に価値ある魔石は、魔物も食べるから残っていないんだが。


 本気でヤバいんじゃないかと考え始めた。もしかして、人類は滅んでいるんじゃないのか? ここまで進んできたのに、人のいた気配が全くないんだ。国があって、王国だとしたら、まず間違いなく貴族制が敷かれているとは思う。全部王の直轄地にするのは難しいだろうし。


 共産主義にするにしても、幹部は作るだろうし。民主主義だとしても、議会はあるんだろうし。それなりの建物が出来るはずである。割と大きな建物を作るんじゃないかなとは思うけど。それの形跡もないんだから、どうしようもない。


 俺が一直線に進んでいるから、もしかしたら全部の町を避けている可能性もあるんだけど、街道の跡もないから、何処に町があったのかが解らないんだよ。まあ、この調子じゃあ滅んだんだろうけど。


 人工物が全く見当たらない。最低でもまっすぐ進んでいれば、街道には出るはずだ。町に当たるよりも、街道に当たる方が可能性としては高い。けど、人が通る場所すら見当たらないんだよな。……人類が陸の移動を止めているなんてありえないだろうし。


 街道にぶち当たっても良いと思うんだけどな。そうしたら町に行くのも簡単なんだが……。右か左かを選べば良いだけだし。一体何時になったら街道に当たるんだろうか。

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