表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/90

第64話 女騎士団に入団しないか?

〜ウンディーネ&ノーム〜


ジルとは別の聞き込みたい隊である二人は、アナトの行方ではなく、他者の魔法に介入することについて詳しそうな知り合いを当たってみることにする

しかし、アストン皇国に滞在している期間が極端に短い二人には、知り合いと呼べる存在がほとんどおらず、あまり会いたくはないけれどとある者を訪ねるしかないのであった


「たしか、以前聞いた話だとこの辺の森にいるのよね?」


「は、はい…守さんの話では、そうだったと思いますが…(ボソッ」


「まさか私たちからあのチビを探さなきゃならない時が訪れようとはね…」


「け、喧嘩だけはしないでくださいね(ボソッ」


ウンディーネとノームの二人が探しているのは、同じ四大精霊の一人であるシルフィードであり、オリビア領の例の森へと訪れているのであった


「それにしても、守の銅像本当にあったわね。これ持って帰っちゃダメかしら?」


「そ、そんなことしたら怒られちゃいますよ(ボソッ」


「そんなの怖くもなんともないけどね。あ、そうだわ、あの姫様に頼んで、屋敷の前に建たせちゃう?」


「よ、喜んで建てそうですね…(ボソッ」


「うん?あれは…たしか…」


雑談交じりにシルフィードを探している二人は、目的の者よりも先にたまたま森に居合わせた契約者(エリカ)を発見するのであった


「あら?ウンディーネさんにノームさんではありませんか?守様は一緒ではないようですが、本日はどうかされましたか?」


「あなたは確かあのチビの契約主だったわね。ちょうどいいわ。シルフィードを探しているのだけど、どこにいるのかしら」


「フィーちゃんをお探しに?少しお待ちくださいませ。今呼んできますわ」


エリカは近場に守がいないことに不思議がりながらもシルフィードを探しているという二人の前にシルフィードを連れてくる


「ふわぁ〜おばさんにこもりんじゃん。今日はどうしたの〜」


「こ、こもりんって…(ボソッ」


「だからそのおばさんをやめろと…。まぁいいわ。今日はあんたに聞きたいことがあってここまで来たの」


「聞きたいこと〜?珍しいね〜」


「他者の魔法に介入して発動させるなんて話は聞いたことないかしら?」


「う〜ん…聞いたことないね〜。人間でそんなことができれば、英雄級の話じゃない?ま、二人がここまで来るってことはその英雄関連ってことだろうと思うけど〜」


「え?守様に何かあったのですか?教えてくださいまし!!」


妖精'sの話を横で聞いていたエリカは、守というワードに過剰反応でウンディーネに迫り、その鬼々とした迫力に引き気味のウンディーネは今回の件について話す


「うぅ〜最近出番がないと思っていましたら、こんな事件が起こっていたなんて…。不覚ですわ」


「私が言えた義理ではないのだけど、守の周りの女って本当に変なのしかいないのね…」


「それにしても女性版の守様ですか。これは是が非でもこの目に焼き付けておきたいところですわ」


「目が怖いです…(ボソッ」


情報収拾は失敗に終わり、結果やばい形状のエリカができあがってしまったが、それを無視して、顔つきを変えたウンディーネがここからが本番だと言わんばかりに真面目なトーンで話を切り替える


「実は、今回来たのは、そっちもだけれど、本題は別にあるわ。私たちと同等もしくはそれ以上の精霊のような類をこの目で見たのだけれど、こっちについても…まぁわかるわけないよね?」


「四大精霊にそう言わせるほどってなかなかないよね〜。それで?もしかして、そっちは力が必要だったりするのかな〜?」


「ええ。私たち三人が本当の意味で集結しなければならない時が近いかもしれないわ」


「三人?それならば、サラマンダーにも声をかけないとダメなんじゃないかな〜」


「…あれは私たちの中でも一番狂っているじゃない。まぁ、事情を話せば喜んで協力してくれるでしょうけど」


「会わなくて済むならそれが一番なんだけどね〜。それにしても、あのお兄ちゃんのために尽くしてるね〜。そんなにいい男なのかい?」


「ええ。なんてったって私が契約を結ぶほどの男なのだから。あんたにもあんたの契約者にもあげないわよ?」


シルフィードとの会話を終えた二人はなぜかついてきたエリカと共に集合場所へと引き返すのであった



〜アディリシア&ニース〜


ヴェルヘルムに会いに王宮へ向かう三名は、門番に急ぎの用だといい、宮殿内を急ぐのであった

しかし、トラブル体質の守のフラグ回収と言わんばかりに道中でロベルタと遭遇するのであった


「む?これは姫様にニースではないか!!…と知らない女の子だが、そんなに急いでどうしたのだ?」


「ロベルタさん、すみませんが少々急いでいるのです」


「そう邪険にしなくてもよいではないか。それにしてもその女、どことなく知り合いに似ているような〜」


「(これでも剣の師匠だもんな。過ごした時間の多さからひょっとして気づいたか!?)」


「いや、他人の空似だな。性別も違うことだし、何よりあいつがこんなに綺麗な女だと私が凹む…。それにしても、いい筋肉だな。もしよかったら、女騎士団に入団しないか?」


「い、いえ…結構です」


「む。騎士団長の私の誘いを断るとは…これほどのいい筋肉を持っているのに勿体ない。お前は鍛え上げればいい剣士になるに違いない。ささ、結構などと言わずにあちらで訓練でも…」


「(いい人なんだけど、相変わらず猪なんだよなぁ〜。それにいい剣士も何もあなたの愛弟子ですよ〜)あ、あの!!ですから…」


普段の態度で接するわけにもいかまいとどう断ったらいいか悩む守の横で、今まで黙っていたアディリシアがにっこり笑顔ながらも静かな怒りでロベルタに言う


「うふふ…。ロベルタ?私たちは急いでいると言っている筈ですよ?それともまた説教を受けたいのでしょうか?」


「ひぃ!?も、申し訳ございません。ど、どうか、説教だけはご勘弁を!!」


過去のトラウマが蘇ったのか、その場で震えだしたロベルタは急ぎ足でその場から去っていくのであった


「受けたことないからわからないが、そんなにアディリシアの説教は怖いもんなのか?(ボソッ」


「ええ、それは怖いなんてもんじゃないですよ。この世の物とはおも「ニース?」ひぃ!?」


「ま、守様?決して私は怖くなんてないのですよ?」


「お、おう…」


「そ、それよりも早く男に戻るためにもお父様の元へ急ぎましょう!!」


「「ごまかしたな(ましたね)」」


守に嫌な自分は見せたくないアディリシアはその場をごまかし、王座へ急ぐように催促するのであった

王座へ入ると娘からの急ぎの用件ということに真剣な顔つきのヴェルヘルムが三人に向け何事か尋ねる


「娘よ。急ぎの用だとのことじゃが、どうしたのじゃ?それにニースと…どちら様じゃ?」


「見た目が女になってしまい、お恥ずかしい話ですが、守です」


「ま、守くんじゃと!?な、なぜ、そのような可憐な姿なぞ…も、もしや男でいることに飽きてそちらの趣味に」


「ち、違いますよ!!アナト姉のいたずらの結果です。俺はノーマルです!!」


「ほっ…いずれはアストン皇国の国王になってもらう予定じゃったのに危うくその夢が潰えるかと思ったぞ」


「え?国王?」


「あっ!!今のはなしじゃ。気にしなくてよいよい」


「俺が女になっていることよりも重大な案件をぽろったような気がしますが…」


「こほん…。あらためて急ぎの用というのはひょっとしてアナトくんの行方かのう?」


「その通りです。あの人が俺の変身魔法に介入して自分の魔法を組み込んだ結果こうなったのですが、魔法解除(マジックキャンセル)が効かないのです。今解析はしているのですが、こうなっては本人を探した方が早いと思いまして、行方を追っています」


「なるほどのぅ。確か今日はこちらも把握しておらぬ野暮用があるというておったが、今頃は屋敷に戻っておる筈じゃよ」


「なん…だと!?」


「守様、急ぎましょう!!」


「では、守さんと姫様は屋敷の方へ。私は集合場所へ向かい皆さんに事情を話してきます」


「え、あ、ちょっと待つのじゃー…行ってしまったのう…例の墓参りの件の話がしたかったのじゃが…」


現場から早く脱却するためにすぐに行動に移る三人に取り残されたヴェルヘルムは守に伝えたかった案件を後日へと諦めるのであった

前回の組み分けの後半パートとも言える今回でした。最後のヴェルヘルムの言葉で察するかもしれませんが、これのあとは守MVPの墓参り編です。この編はちょっと長めになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ