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篠田さんの想い
「はぁ」
落ち着きを取り戻したのか、篠田さんがため息をつく。
「ねぇ、アンタ」
以前の意地悪そうな艶やかな声。
俺は振り返らない。
「私は今、アンタを殺してやりたいくらい憎んでる。
けど・・・」
振り向かない俺の背中に語り続ける。
「この子は違うことを思ってる気がする。
だから、今後のことは、この子の意識が戻ってからってことで」
「・・・」
まさか。
芽衣を嫌っているんだと思ってた。
水商売させる気なんだと思ってた。
でも、全然違ってた。
嫌ってなんかなくて、むしろ、愛している。
俺は、小さく頷いた。
それに満足したのか、篠田さんはふっと笑った。
俺は何も言わず、緊急治療室を後にした。




