謝罪
その場に居た誰もが黙り込んだ。
ただひたすら謝り続ける芽衣のすすり泣く声以外、屋上に音は無かった。
「は・・・はは、アンタサイテーね!」
坂田が土下座している芽衣の背中を蹴りつける。
「死ね死ね死ね死ね死ね・・・・」
芽衣に罵声を浴びせながら、その細い身体を傷つけ続ける。
「この、ひとごろ、」
「やめろよっ!!」
一気に年をとったようなかすれ声しか出せなかった。
喉がヒューヒューと音を立てる。
「アンタわかってんの?!
アンタの叔父さんが死んだのだって、この女のせいなんだよっ?!」
「だからと言って、お前が傷つけていい理由にはならないはずだ!!」
「っ・・・」
思いっきり怒鳴ると、坂田は口をきゅっと閉じた。
「もういいよ」
情けない声しか出せない。
「もう謝らなくていいから」
そう言っても、芽衣は顔を上げない。
「謝らなくても良いから・・・」
そこで、俺の記憶は途絶えた。
ドサッ。
何かが倒れたような音が聞こえた。
「や、柳瀬ぇぇぇぇ!!!」
琴音の悲鳴が聞こえた。
何?
晃に何が起こったの?
私は事態を知るのが怖くて、土下座を続けた。
「晃!おい、しっかりしろよ!!晃!」
「晃!晃!」
3人が狂ったように叫んでいるのがわかる。
「アンタ、いい加減にしなさいよっ!!」
坂田さんに前髪を思いっきり引っ張られ、強制的に顔を上げさせられた。
私の目の前にあったもの。
それは
仰向けの状態で、村上君に揺さぶられていた
血の気の無い顔をしながら、眠ったように目を閉じた
晃だった。




