空白の日々
「ねぇねぇ、聞いた?」
「聞いた聞いた~」
「泉川と柳瀬が別れたんだって」
俺達が別れたという噂は、3日足らずで学校中に広まった。
それまで言い寄っていた女達も、益々誘ってくるようになった。
「晃くぅん。
今日一緒にお昼食べよぉ」
「放課後付き合ってよ~」
ウザい。
俺が聞きたいのはコイツ等の声じゃない。
愛おしい人。
誰よりも澄みきった声・・・芽衣の声・・・。
俺にとって、芽衣に振られた日から毎日が灰色になった気がした。
「大丈夫か?」
そんな友人達の声すらちゃんと聞いていない。
知らなかった。
芽衣の存在がここまで大きかったなんて。
「芽衣、ちょっと来て~」
俺は、すっかり離れてしまった芽衣を見る。
出会った頃の芽衣は、話すことができなかった。
俺はそんな芽衣に変なモヤモヤとしたものを感じていた。
「飯行くぞ」
敦也に引っ張られながら食堂に向かう。
確か、ここでメロンパンがナンチャラで、自動販売機の所で初めて芽衣の笑顔を見た。
アイツ、キャッチするの下手くそだったな・・・。
「何にする?」
階段。
あの場所で、俺は芽衣のパンツ見とけば良かった。
「おーい?」
帰り道。
俺はあそこで芽衣のアドレスをゲットした。
「あの~??」
俺の部屋。
あそこでお互いの気持ちを語り、芽衣の体をこの腕で抱きしめた。
「晃っ!!」
「あ?」
「俺が呼んでんのにシカトか!」
「わりぃ」
芽衣・・・。
俺の脳裏にはいつも、芽衣がいた。




