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声を聞かせて  作者: CACAONOVEL12
別れ
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悲しみの雨


「ねぇ、何か雨降りそうぢゃん?」


「あ~最悪!

 かさ無いんですけど」


とある女子の会話で、俺は空の荒れ模様を知った。


「晃、俺カラオケ行きてぇんだけど」


勇人が楽しそうに言う。


「行けば?」


「やややや!!

 晃も一緒に、」


「今はそんな気分じゃねぇし」


「俺も」


翔と敦也がダルそうに言う。


「何だよお前ら!

 それが健全な男子高校生の言う言葉か!!」


名言っぽく言い放つバカ。


そんな時。


トントン。


不意に誰かに肩を叩かれた。


振り返ると・・・


「っ・・・」


芽衣がいた。


「い、泉川・・・」


勇人がガバっと起き上がる。


「ちょっといい・・・??」


思いつめた様子だ。


「わりぃ」


心配そうな敦也たちを残して、俺は芽衣について行った。



屋上では、生暖かい風が吹き抜けていた。


雨の予兆だ。


「話って・・・?」


俺は話を切り出した。


芽衣は、俺に背を向けたまま言った。


「私と別れて」


衝撃的だった。


こんなにも大好きな君から・・・


そんな言葉を聞くなんて。


「っ・・・」


俺は絶句した。


「そういうことだから・・・」


立ち去ろうとする芽衣。


俺は、やっとの思いで芽衣の細い腕を掴んだ。


知らない間に、華奢だった腕はもっと細くなっていた。


「・・・んでだ」


掠れた声しか出ない。


「このままだったら、お互い傷つくから」


知らない間に痩せていた君。

知らない間に結論を出していた君。

知らない間に遠のいていった君の心。


「俺は別れたくない」


「私は別れたい」


対照的な二つの言葉。


「もぉ・・・嫌いなのっ!!!」


俺の手を振り払った芽衣。


どんな出来事よりも、1番辛かった。


そして芽衣は、怯えたように俺に言った。


「大っ嫌い・・・」


そのまま芽衣は、走り去って行ってしまった。


初恋だった君。

誰よりも綺麗だった君。

俺を理解してくれた君。

俺に愛を囁いてくれた君。


柔らかな唇、艶やかな黒髪、白い肌、華奢な体、漆黒の瞳・・・。


芽衣の全てが、鮮明に頭の中に甦る。


芽衣に振られた俺に、ポツポツと雨が降ってきた。


やがてそれは、打ち付けるように強く、量を増していった。


「芽衣・・・愛してるよ・・・」


俺は、芽衣を想って呟いた。









「うっぅ・・・うっくぅ・・・」


涙が止まらない。


「あらら♪

 泣いちゃったの??」


アンタのせいよ。


「でも、これで気が晴れたね♪

 アナタも彼も♪」


私は未練たっぷりよ!


「分かれたんなら・・・」


私を見下す彼女。


「もう手ぇ出すんじゃねぇぞ」


悔しい。


悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい・・・







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