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遠のいていく君
「おい、め、」
「それでね、それでねっ!」
俺が近づけば近づくほど、芽衣はどんどん遠のいていくようになった。
俺がどんなに手を伸ばしても、芽衣の肩にすら触れる事もなくなった。
「あらら?振られちゃった?」
仲のいい勇人が冷やかしてきた。
コイツはつい最近、隣のクラスの奴と付き合う事になった。
「ぅるせぇよ」
「おい、縁起でもねぇこと言うんじゃねぇ」
同じく仲のいい翔が突っ込んだ。
笑いが起こる。
今の俺にとって、敦也・翔・勇人は、心の憩いの場だった。
「俺達超イケメンだし?
すぐ可愛い子捕まえられるぜ」
「おいっ!
人の話聞いてんのか?!」
KYな敦也。
大人っぽい翔。
チャラい勇人。
そして。
取柄のない俺。
「イケメンね・・・」
「ん?どした?」
「俺、イケメンじゃねぇし。
取柄ねぇし」
「はぁぁ??
晃がイケメンじゃなかったら、俺何?
ただのチャラチャラした男じゃん!」
「今でもそうだがな」
「おいっ!!」
動き出した運命の歯車は、誰にも止められない。




