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起死回生~取り戻した美声~
「やめてくださいっ!!」
涙でぐちゃぐちゃの顔の藍川が、日向にしがみ付く。
「琴音ちゃんさー、そうやっていつも芽衣ちゃんを引き止めてるの?」
「え・・・」
「そんなんだから追い詰められたんじゃないの?」
「そ、それは、」
「芽衣ちゃんの声の原因のひとつなんじゃないの?」
「!!」
流石に酷いぞ。
「いい加減にしろ」
知らず知らずのうちに、口が勝手に動いていた。
「泉川の声のことは、藍川のこと、家族のこと。
いろいろあんだろ」
再び静かになる周り。
「それに、言いすぎだ」
大きく息を吸う。
「泉川」
俺は泉川を見る。
「お前のことは、俺が守ってやる。
だからもう、何も気にスンナ」
泉川の頭を撫でてやる。
「ぅく~」
呻き声が聞こえた。
と思った瞬間。
「や、なせくん!!」
高くて心地のいい声が聞こえた。
「「「え?」」」
綺麗な声と同時に、泉川が俺に抱きついた。
「芽衣っ」
「琴音~うわーーーーん!!」
大泣きする泉川。
え・・・。
「芽衣っ声!!」
「出たよ!!やっと出たぁぁぁぁ」
まぢか。
「ふぅ。
一件落着」
日向の落ち着いた声。
「良かったぢゃん」
鋏を置く日向。
「ありがとうございます」
「人ってさぁ、極限?に達したら、何でもできちゃうみたい」
「はい」
「うふふ・・・」
「そんじゃ、俺らは行きますか」
「芽衣、連絡頂戴ね」
何故か3人は、部屋から出て行ってしまった。




