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潔癖症の俺は、どうしても彼女に触れたい  作者: 四条 葵 


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43/51

第43話 潔癖症の俺が、彼女に触れられるまで…


 ゴールデンウィークが明けて、すっかり新緑の五月がやってきた。春とは思えない強い日差しの日が増えてきて、来週はもう中間テストの準備期間に入る。


「おはよう」


 涼が自身の座席へとやってくると、澪、皐月、椿姫がいて、なにやら賑やかに話しているところだった。


「涼! おはよ!」

「涼くん、おはようございます」

「はよっす、涼ちん! これ、見てくれよ」


 皐月はそう言って自身のスマホ画面を涼が見えるように傾ける。


「これ! この前浅草で撮った写真!」

「え、撮ってたのか?」


 涼は写真を撮られていたことに全く気が付かなかった。


「やっぱり驚きますよね? 私も気が付きませんでした」


 椿姫も驚いたように、涼の隣に並んでスマホを覗き込む。


 椿姫と歩いている写真や、みんなで笑い合っている写真、涼と澪がおみくじを引いてそれを真剣に読んでいる写真など、涼は自分で思っていたよりも、校外学習を楽しんでいたみたいだった。


(俺、こんな顔してたのか)


 皐月と話しながら顔を真っ赤にしている心海や、一人でも楽しそうに神社を見て回る佐久間の写真など、班員それぞれが楽しんでいたことがわかる。


「楽しかったな、校外学習」


 涼が呟くと、澪、皐月、椿姫もにこりと笑う。


「そうだ! 今日どっか寄って帰んねぇ? 涼、抹茶味好きだったよな? なんか駅前のファミレスで抹茶のパフェが新登場って幟が出てたぜ!」

「あ、それ私も見た! クレープ屋さんでも抹茶味大々的に売り出してたよ!」

「私、抹茶の専門店のお店を見つけたんです! メニューは抹茶とほうじ茶のスイーツばかりで! ちょうど涼くんをお誘いしようと思っていたんです!」


 涼のための抹茶情報が提供され、友人達は盛り上がる。


(つくづく俺は、友人に恵まれてるな……)


 涼はそう実感した。


 潔癖症の克服も、友人作りも、きっとこれからうまくいく。

 涼は何故だか、そう思えた。


「ねえ、涼、どこから行く?」


 澪が隣から涼の顔を覗き込んでくる。


「よし、片っ端から行くか」


 涼の言葉に、「おー!」と四人で笑い合った。




 これは、潔癖症の男子高校生が、その克服と恋と友人関係に邁進する青春物語である。


 潔癖症の涼が、好きな女の子に触れられるようになるまで。

 きっと、あと数日。




 ……かもしれない。






一部 終わり




⊹₊………….₊⊹


ここまでお読みいただきありがとうございました!

お楽しみいただけましたでしょうか……?


次回からは、第二部としまして、

親友 椿姫編が始まります!

もちろん幼馴染の澪もぐいぐい頑張っておりますので、引き続きお楽しみいただけたら嬉しいです!

(どっちが好き~など、誰か一人でも気になるキャラクターがいたらとても嬉しいです!)


今後も毎日更新を目指して参りますので、のんびりお読みくださいませ。

引き続きよろしくお願いいたします!



四条 葵



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