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潔癖症の俺は、どうしても彼女に触れたい  作者: 四条 葵 


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第18話 side 澪


 澪と涼は一緒に帰ってくると、いつものように互いの家の玄関の前で別れた。

 涼の表情は、いつもよりもなんだか明るかったように思う。そのことに澪もすごく嬉しくなった。


「う~~~よかったぁぁぁ~~~!!」


 澪は自室に戻り、安堵の息をつく。


 昨日の座席に座る項目もさることながら、今日は手で直に触る練習だった。それも除菌せず。今までの涼ならきっと、まずノートを触る前に除菌し、更にノートを触ったあとにも除菌していたと思う。それが今日はどうだろう。澪のノートを触っても、涼が除菌をした様子はなかった。ちらりと涼の帰り支度の様子も見ていたつもりだが、涼は除菌ジェルを取り出していなかったと思われる。澪はそれがすごく嬉しかった。


 澪はいつものようにたぬきのぬいぐるみを抱えると、ぎゅっと抱きしめてから、話し掛ける。


「涼! すごいよ! やればできるじゃんっ!」


 涼は基本的にドライというか、何事に対しても諦めがよすぎる点がある。自分はきっとこの程度のレベルだと決めつけるし、やってもいないことをどうせできないだろうと諦めるところがあった。


 しかし今回は違う。


 涼は自ら潔癖症に対して向き合うと決めたのだ。

 それはきっと涼も薄々どうにかしないとと思っていたからなのかもしれないが……。


「……北白河さんの影響も大きいのかなぁ……」


 椿姫との勉強会のあと、少し向き合ってみようかと口にした涼を思い出す。


「北白河さん、涼になにを言ったんだろう……?」


 頑なだった涼の心を動かすことができた椿姫に、澪は少なからず嫉妬していた。


「やっぱり美人だからか!? 美人に弱いのか!? それとも胸か!?」


 澪はたぬきのぬいぐるみの肩を揺さぶりながら問い掛ける。


「私だって……それなりにスタイルは悪くないと思うんだけどな……」


 澪は自分の身体を見下ろしながら、頬を膨らませる。


「とにかく! 明日からも頑張らなきゃ! 涼の力になるんだ!」


 澪は一人で「おー!」と拳を突き上げる。



「……少しでも、涼に近付けるといいな……」





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