古代竜の巣にあった禍々しい宝玉を破壊したら古代竜が私の家来になりました
ギャオーーーーー
古代竜が咆哮して、私の入った檻を掴んで要塞都市を飛び出したのだ。
私はその瞬間地上にいるお義兄様を見つけたのだ。
お義兄様は私を助けてくれようとしたけれど、要塞都市からの攻撃を受けてそれどころではなくなったみたいだ。
私が少し涙目になった。
ズコーーーーーン
後ろで巨大なキノコ雲が上がるのを見た。
お義兄様が切れたんだ。
要塞都市は木っ端微塵になったに違いない。
怒り狂ったお義兄様に攻撃するなんて本当に馬鹿だ。
怒りに油を注ぐなんて自殺行為だ。
更にヒートアップして怒りの一撃を食らうに違いないのに!
怒り狂ったお義兄様の前に立ち塞がるのは愚の骨頂なのだ。
その時はやり過ごすしか無いのに。
隠れていれば良いのだ。
そうか、思いっきり泣きつくか……どっちかしかないのだ。
私はその経験をチエナの人たちに伝えてあげたかった。
美味しいスープをくれたハンは無事だったんだろうか?
お義兄様の攻撃を受けていなかったら良いのだけど。
まあ、地下にいたから大丈夫だと思いたい。無事なら私のコック見習いになってもらおうと私は思った。そうか、スカウトしてお店を任せても良いし。
私の檻を掴んだ古代竜は後ろの爆発も我関せずで悠々と飛んでいた。
前から風がビュービュー吹いて来て結構寒かった。
あたりも真っ暗になってくる。
どこに連れて行かれるんだろう?
6歳の時にお義兄様と退治に向かった古代竜は火竜だったけれど、この龍もそうみたい。
でも、あの竜に比べれば一回り小さいみたいだ。その子供かなんかだろうか?
でも、私を捕まえてどうしようというんだろう?
餌にするんだろうか?
「私は食べても美味しくないわよ」
私は叫んだが、声は全く届かないみたいだった。
そもそもこの竜はなんで私を拐ったんだろう?
兵士たちはこの竜が来るのがわかっていたみたいだった。
普通はそんな事はありえない。チエナに竜使いか何かがいて、この竜を使役しているんだろうか?
でも、そんなふうにも見えなかったけれど。
そうか魅了か何かを竜にかけているんだろうか?
2時間くらい経った頃、急に竜が高度を下げてくれた。
キェェェェ
なんか嬉しそうに鳴いてくれた。
そして、ずんずん高度を下げていくのだ。
近くには火山が見えた。
噴煙が赤々と吹いていた。
活火山だ。
そして、竜はその横に降りていくのだ。
そこは火口の直ぐ傍の洞窟だった。
その中には巣があって、その横に1匹の巨大な古代竜と、巣の中に1匹の子竜がいたのだ。
私を連れてきたのがどうやらメスみたいで、大きなのはオスみたいだ。
「ギャオーーーーー」
オスの古代竜は私に向かって吠えてくれた。
その横の子竜は私をつぶらな目で見ていてなかなか可愛いんだけど、でも、今はこのオスの古代竜をなんとかしないといけない。
そして、その巣の中には禍々しい力を放っている宝玉みたいなのがあるんだけど。
古代竜は私に向かって歩いてくるや、口を開けようとした。
げっ、いきなり火あぶりの刑なの?
私は障壁を張った。
ドン!
なんとか炎は止めるが檻が炎の直撃を受けてばらばらになった。
次に私は禍々しい呪いのようなものを出している宝玉を雷撃で攻撃した。
ドカーン
宝玉が爆発した。
真っ黒な煙が出て、竜の動きが止まった。
煙が終わって、古代竜が首を振っていた。
やはり何かの影響を受けていたみたいだ。
「ギャーーーー」
そして、私を見て、何故かオスの古代竜が悲鳴を上げたんだけど……
そのまま、私から吹っ飛んで離れる。
「ギャオーーーー」
咎めるようにメスが鳴くと
「ギャギャギャギャ」
なんかかしましくオスが鳴いて
その途端、メスも慌ててオスに倣って飛び退ってくれたんだど、なんで?
よく見るとこのオスは昔お義兄様と退治しに行った古代竜にとても似ていた。
たしかその時は、私が怒ったら、逃げていったような記憶がある。
お義兄様を見て逃げていったのかと思ったけれど……私を見てなんか震えているんだけど。
私が立ち上がると、二匹は私の前に肢体を投げ出して絶対服従の姿勢を取ってきたんだけど、なんで?
なんでか弱い私の前に絶対服従の姿勢でいるの?
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
お義兄様と竜退治は
現在発売中の電子書籍第一巻の書き下ろしに載せています。
https://www.cmoa.jp/title/1101429725/
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