お義兄様視点 義妹を追おうとして邪魔されたので、要塞都市を殲滅させました
俺は必死にレッドを走らせた。
なんとしてもエリを取り返さなければ!
でも、いくら必死にレッドを走らせても限界がある。
しかし、レッドは必死に走ってくれて、なんとその日の夜にはウーハンの要塞に到着したのだ。
レッドはとても頑張ってくれた。
そのウーハンの巨大要塞を見て俺は目が点になった。
帝国の俺達の前に憎々しいまでに聳え立っていたウーハンの巨大要塞は影も形も無くなっていた。
要塞は完全に瓦礫の山と化していたのだ。
「これは凄いな!」
俺があきれ果てて言うと、
「はい、さすがエリーゼ様かと」
俺を案内してくれた一軍の騎士はエリを絶賛していた。
でもどうやったら、ここまで壊せるんだ?
俺には良くわからなかった。
ここまで壊すにはとてつもない力がいったはずだ。
壊す途中でエリは傷付いたんじゃないだろうか? チエナの魔術師たちに攻撃されなかったんだろうか?
ここまで破壊したのだ。凄まじい衝撃だったはずだ。
エリにもその反動はあったはずだ。
俺はエリがどうなったか、不安しかなかった。
エリに剣術や魔術を教えるんじゃなかった。
剣術も魔術もエリにねだられて仕方なしに教えた。
それが失敗だった。
まあ、俺がエリと一緒に訓練するのが楽しいと思ったのが、いけなかったのだ。
エリはいつも必死に食らいついてきた。
俺の訓練は基本はとても厳しい。
でも、エリは出来なくても必死にやってきた。
俺が軽くヒントを与えるとそれを元にして必死に訓練するのだ。
その上達の様は素晴らしいものがあった。
そのエリの熱意に応えようとつい張り切ってしまって、いろいろ教えてしまった。
それが間違いだった。
エリがチエナに捕まって連れ去られる途中で、我軍が見つけ出して奪回しようとしたそうだ。
あと少しで奪回できるという時に、チエナの王太后のズバンの生き霊が現れて連れ去られたてしまったと聞いた時は俺は焦燥にかられた。
まあ、あのエリだから問題ないと思うが、少しでもエリが傷つけられていたらと思うと、居てもたっても居られなかった。
俺が間に合っていれば、いや、流石にそれは無理だ。
このまますぐにでも、チエナの王都に向けて進撃したかったが、流石のレッドも少し疲れているようだ。取り敢えず俺はこの地で仮眠することにした。ここから先は完全に敵地だ。ちゃんと休めるかどうかもわからなかった。エリを取り返すのは当然だが、俺が倒れたら、元もこもない。
三時間寝た深夜に俺は起きた。
「ラペルズ王国軍は国境戦を突破、進軍を始めました。ガンダーラ王国軍は現在苦戦中です」
集めた情報をその部下が次々に教えてくれた。
「まあ、ガンダーラは元々戦力が少ないからな」
「中央戦線は両軍激突しましたが、いまだに決着つかずです。東部戦線はローレンツ殿下が、国境戦を突破、海岸沿いに北上中との事です」
「ローレンツはなんとかするだろう。それよりもエリはどうなった? なにか情報が入ったか」
俺は他のやつよりもエリの情報が欲しかった。
「はっ、王太后に拐われてからの行方は現在調査中ですが、バイインにて、爆発が観測されたと」
「エリが暴れたのか?」
「今確認中です」
「よし、俺は取り急ぎバイインに向かう。全軍はそちらに向かわせろ」
「了解致しました」
俺は飯を掻き込むとそれから必死にレッドを飛ばした。
バイインまでは750キロくらいだ。何もなければ今日中にはなんとか着くはずだ。
俺は飛ばしに飛ばした。
途中で1軍の先遣隊をあっさりと抜いて、先を急ぐ。
一軍の先遣隊は既にチエナに100キロも入り込んでいた。
騎馬と馬車隊で構成された1000名、1個大隊だ。
俺が手を挙げて横から抜くと、
「殿下!」
「がんばってください!」
「おい、俺等も殿下に負けるな」
みんな急にスピードを上げだすんだが、俺に着いてくるのは無理だろう。
俺は一気に引き離した。
まあ、後方の部隊はゆっくりと来れば良いのだ。
更に少し行くと前方にバリケードを築いたチエナの一個軍団が見えた。
一軍の先遣隊を待ち受けているのだろう。
敵の方が圧倒的に戦力は大きかった。
ここは叩き潰す必要がある。
俺は右手から爆裂魔術をバリケードに向けて放った。
ドカーーーーーン
大爆発が起こり、バリケードが吹っ飛ぶ。
そして、剣を抜くと一気に突入した。
恐らく、一個軍団は壊滅したはずだ。
途中で行軍している敵部隊と遭遇するたびに俺は攻撃した。
本来は都市部の師団も攻撃したかったが、そんな事をしていたら、いつ着けるか判ったものではなかった。
そして、日が傾いてきた時にバイインの要塞都市に着いたのだ。
要塞都市は巨大な城門が木っ端微塵に壊されていた。
これはエリがしたことだろうか?
エリはまだこの地にいるんだろうか?
いるならば慎重に攻撃しなければならない。
「貴様、何奴だ?」
俺を見つけて叫んできた兵士の男達がいた。
俺はそれに向けて爆裂魔術を放つ。
そして、バイインの城壁に向けて次々に爆裂魔術を放った。
ズカーン、ズカーン、ズカーン
次々に城壁に激震が走り、下部ばかり狙ったので、城壁が大きく揺れて、そして、こちらに向けて倒れてきたのだ。
ズドーーーーン
バイインの南面の城壁は跡形もなく、瓦礫と化したのだ。
その時だ。
俺は巨大な魔力を感じた。
それはバイインの街の中から飛び立たったのだ。
古代竜だ。
巨大な古代竜が北に向かって飛び立ったのだ。
「お義兄様!」
なんとその足元からエリの声がしたのだ。
「エリ!」
俺は慌てて古代竜を見た。
足元には籠に入ったエリを古代竜が掴んでいたのだ。
ドカーン!
俺の足元に要塞内から爆裂魔術が放たれた。
そのまま古代竜を追いかけたかったが、要塞内には結構兵士たちも多いらしい。
次々に俺に向かって攻撃をかけてきた。俺の障壁に当たって爆発する。
「おのれ! 俺がエリを追うのを邪魔するのか」
俺は完全にプッツン切れた。
「喰らえ!」
俺は右手にありったけの魔力を集めるとその要塞都市に投げつけたのだ。
巨大な爆裂魔術の炎の塊がバイイン目掛けて放たれていた。
ピカッ
ドカーーーーーーン
次の瞬間、閃光が走って、そこには巨大なキノコ雲が現れて、大爆発が起こったのだ。
爆風が俺を襲って来る。
ヒヒーーーン!
レッドも必死に耐えた。
本当に凄まじい爆風だ。
俺はやりすぎたのを悟った。
どれくらい経ったろうか?
真っ黒な爆炎が消え去った時には、そこにはもう何も残っていなかった。
エリーゼを追うお義兄様は必死です。
それを邪魔する愚かな奴らは……
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