チエナの王女はお義父様の後妻になりたいと希望してきました。
本日2話目です
「はい、エリ、アーン」
今日も私はお義兄様に食べさせられていた。
そろそろ傷も治るから良いと言ったのに、お義兄様は過保護だ。
今日も甲斐甲斐しく私の一口分に斬り分けて口の中に放り込んでくれるのだ。
今日も食堂でお義父様とシスに白い目で見られながら、私達は食べていたのだ。
私は左手ですくえるって言ったのに、お義兄様が良いからというので、代わりにお義兄様のお皿にあるスープとかをすくって、お義兄様の口の中に入れていたのだ。
「ちょっと、二人共、なんで食べさせ合いをしているのさ。お祖父様、このバカップル何とかしてよ」
シスが横で叫んでいるが
「まあ、若いものはほっとけばいいじゃろう」
講和の話し合いのために先に宮殿に来ていたお祖父様は呆れて私達を見ていた。
私もなんとしてもホンファ王女をお義兄様に近づけたくない。
そのためにはアツアツぶりを見せつけるのだ。
後でシスに、
「俺達に見せつけても仕方がないでしょう!
お姉様、俺、グレるよ!」
シスに文句を言われたというか、脅されたんだけど……
シスがグレたらどうなるんだろう?
それも可愛いかもと思ってしまうあたり私もブラコンかも……
シスは文句を言ってくれるけれど、だって不安なんだもの!
そして、そんな時だ。講和の使者が到着したと連絡が来た。
私は直ちに部屋に帰って戦闘服に着替えたのだ。
第一軍の軍服だ。
お義兄様と完全にお揃いなのだ。
ペアルックという奴だ。
まあ、一軍の皆は同じなんだけど。
ふんっ、服からして同じなのだ。
ホンファなんかに絶対に負けない。
私はホンファとやる気満々だったのだ。
謁見の間には、多くの貴族たちが集まっていた。
お義父様が玉座に付いて真ん中に座る。
その横にお義兄様が立ち、私はその後ろに立った。
私達の後ろにはトマスさんとセドリックとゴーチェが付いてくれた。
逆側には軍務卿のお祖父様と外務卿、財務卿らが並んだ。
「チエナ王国ご使者、ご到着」
大きな声が上がり、謁見の間の扉が開いた。
そこには真っ白な衣装を来たホンファを先頭に5人の使者が入ってきた。
お義兄様等が警戒してギロリと見る。
ホンファは平然としていた。
なんか、見た感じがいつもと違うように感じたのは私だけだろうか。
そして、玉座の前でホンファが立ち止まったのだ。
さて、どんな言葉を話し始めるんだろう。
皆の視線が集まった。
その瞬間だ。
いきなりホンファは跪いたのだ。
今までホンファが跪いたことなど一度もなかった。
私は唖然としてホンファを見ていた。
それに着ている白の衣装ってとてもシンプルなのだ。胸も別に強調していない。
白い衣装といい跪いたことといいチエナは帝国に全面的に降伏すると言うことだろうか?
私には信じられなかった。
「皇帝陛下におかれましては麗しう存じます」
「あまり麗しくはないがの」
ホンファの言葉に対して、お義父様は首を振った。
「我らが手違いにより、帝国の文官の方を拘束してしまったこと、誠に申し訳ありませんでした」
なんとあのホンファが頭を下げて謝ったのだ。
「その我が文官はどこにおるのだ」
「こちらにお連れしてございます」
ホンファが後ろを見るとロベールとアナベルがホンファの横に進み出て、頭を下げた。
「此度はいろいろと私どものために尽力賜り、ありがとうございました」
二人はお義父様に頭を下げたのだ。
「色々苦労をかけたの」
「滅相もございません。私たちもチエナの宮廷で道に迷ってしまい、立入禁止の場に入り込んでしまったのです。本当に申し訳ありませんでした」
「うむ。しかし、基本的に外交官を拘束するとはチエナが我が国に戦を求めていると同義じゃが」
「申し訳ありません。我が国の不手際でございました」
直ちにホンファが謝ったのだ。
私には信じられなかった。
「その方たちのことは後でまた聞こう。取り敢えず父が迎えに来ているはずだ」
「ロベール」
「アナベル」
横からロベールとアナベルの父が現れた。
「父上!」
「お父様!」
二人は父に抱きしめられていた。
アナベルなんて泣いていた。
「取り敢えず、今日は客室に下がって休め」
「はっ」
「ありがたき幸せに存じます」
お義父様が文官に合図させて、下がらせた。
「さて、ホンファ王女。確かに二人は返してもらった。
しかし、その方達は我が娘、エリーゼをも誘拐しようとしたではないか。その点はどう説明するのじゃ」
「そこは申し訳あません。我が方の情報の行き違いもあり、私が拘束されたと祖母が聞いてならばと動いた次第でございまして」
「その方はお互い様だといいたいのか」
ギロリと父はホンファを睨みつけた。
「滅層もございません。これは両国の不幸な出来事でございます。我がチエナとしては決して、帝国と戦をしようという意図はございません」
「事故で済ませようというのか?」
「いえ、滅相もございません。今回の件に関しましては我がチエナが謝罪させていただきます。誠に申し訳ありませんでした」
再度ホンファが頭を下げてきた。
「ほう、謝罪するともうすか? しかしその誠意はどこにあるのだ」
お義父様が畳み掛けた。
「今回の件は元々私が蒔いた種でございます。私めが責任を取り帝国の人質となりに参りました」
ホンフアが言ってくれたのだ。
来た。
私はピクリとした。
私は思わず、手を握りしめていた。
その私の肩をお義兄様が抱いてくれた。
思わず私は心配してお義兄様を見た。
お義兄様は私に頷いてくれたのだ。私は少し安心した。
でも、次のホンフアの言葉に心底驚くことになるのだ。
「人質にとな。王女殿下がか」
「はい、出来ましたら私、誠心誠意、皇帝陛下のお世話をさせていただきたく存じます」
「「「えっ?」」」
その言葉に皆唖然としたのだった。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
ホンファがとんでもないことを言い出しました
果たしてどうなる?
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