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【3巻電子書籍発売】王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
チエナ王国の王女が邪魔してきました

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お義兄様の打ち込みで怪我をしましたが、お義兄様は私の世話を甲斐甲斐しくしてくれました

昨日夜に1話更新しました

結局講和の使者が来たということで第一陣は出陣したが、以降の軍の出陣の多くは延期になった。

チエナの講和の使者のせいで大きく予定が狂ったのだ。

お義兄様の一軍の残りの部隊は2日目に出陣する予定だったが、それも後回しになった。

戦争自体が無くなるのは私にとって嬉しいことだったが、果たして無くなるかどうかは判らなかった。

チエナがどんな事を言ってくるか判らないのだ。


「奴らめ、一撃で叩き潰してやろうとしたのに、時間稼ぎをしてくれやがって」

「本当に許せないですよね」

トマスさん等が憤ってくれたが、こればかりはどうしようもなかった。


「しかし、来るのが遅すぎませんか?」

ゴーチェが文句を言った。

国境からここまで早馬ならば10日くらいで来れるのだが、馬車でゆっくりと走っているらしい。


「完全な時間稼ぎですな」

ジェミリーさんまで言ってくれる。確かにその可能性はある。チエナもこの期間に戦争の準備に勤しんでいる可能性は十分にあった。


「何でも使者が王女殿下であらせられるから、馬車の旅もすぐに疲れられるんだと」

「本当にやってられませんよね」

トマスさんの言葉にゴーチェが頷いてくれた。


チエナが今頃講和を仕掛けてくるなんてどういうことだろう?

絶対になにか企んでいるのは明らかだった。


ロベールとアナベルは開放されて一緒に来ているそうだから、人質の心配はなくなったけれど、使者がホンファ王女だというのが、私にはとても気がかりだった。

前もお義兄様の第二夫人になりたいと言ってきたのだ。

今回も責任を取って自分が人質になって、お義兄様に操を捧げたいとか言い出しかねない。

前回お義兄様は第二夫人を拒否したが、愛人でとか言い出しかねないのだ。

何しろホンファは9年前からお義兄様をずっと狙っているのだから……

そうか、人質としてお義兄様の身の回りを世話させてほしいとか、侍女にしてほしいとか、色々言いそうだ。


ホンファはあの巨乳だ。

それに私と違って色気たっぷりだ。

侍女と言ってもその体でお義兄様を誘惑しかねない。


私はお義兄様の打ち込みを受けながら少しそんな事を考えていた。


バシッ

「キャッ」

お義兄様の打ち込みを右手に受けて痛みのあまり私は模擬剣を取り落としてしまった。

慌てて手を押さえる。


「だ、大丈夫か? エリ?」

慌ててお義兄様が私の手を取ってくれた。


「大丈夫」

私はそう言って剣を持とうとして

「痛いっ」

思わず剣を落としてしまった。


「エリっ!」

私は慌てたお義兄様によって抱き上げられたのだ。

「すぐに医者のところに行こう」

「えっ、いや、お義兄様、大丈夫だから。一人で歩けるから」

「そんな訳無いだろう」

お義兄様は私の言う事など聞かずに私をお姫様抱っこしたまま、軍の医者のところに走っていったのだ。



「大丈夫ですか? エリーゼ様」

従軍医は私の手を取ってくれた。

色々優しく触ってくれる。

なんか後ろのお義兄様の視線が怖いんだけど。

時たま私が顔をしかめるのを見て、

「これは骨が折れておりますな」

「えっ」

私はショックだった。今まで色々馬鹿なことをやってきたけれど、骨折したのは初めてだった。


「殿下。エリーゼ様はご令嬢なのですよ。それに本気で打ち込まれるなどどういうことなのですか」

「いや、俺は本気では打ち込んでいないぞ」

お医者様の言葉にお義兄様は反論した。


「すみません。私が少し考え事をしていたものですから」

そうだ。今回は余計なことを考えていた私が悪いのだ。


「どのような事情があろうともです。戦場は本当に何が起こるかわからないのです。婚約者様を自分の目の届くところにおいておきたいという殿下のお心もわからないわけではありませんが、私は未来のお妃様を戦場にお連れするのはどうかと思いますが」

「あなたの言うことは判るが、もう決まったことだ。今更何を言われても変更はしない」

お義兄様はムっとして言い切ったのだ。



「あの医者め。余計なことを愚痴愚痴と」

お義兄様は私を前に抱きこんでレッドを走らせながら文句を言っていた。

「ごめんなさい。お義兄様。私が少し考え事をしていたものだから注意がそれてしまって」

「本当だ。エリが悪い」

お義兄様はそう口では言いながら、私をぎゅっと抱きしめてくれた。

そのまま私の頬にキスを落としてくれた。

「でも、その事に気づかずに打ち込んでしまった俺がもっと悪い」

お義兄様はそう言うと私の頬にキスしてきたのだ。

「そんな事は……」

私が振り返って否定しようとしたらそのままお義兄様に唇を塞がれてしまった。

馬に乗ったまま、キスされるのなんて、周りからも見えるではないか!


私は真っ赤になってしまった。

もうお義兄様ったら!

私は少しムッとしたが、不安になっていたところだったのでお義兄様の反応が少し嬉しかった。



でも、それも宮殿に着くまでだった。


「お嬢様。その手はどうされたのですか?」

宮殿に帰って私の手を見た途端にアリスが驚いた声をあげていた。

私が顛末を説明すると

「だから訓練なんてお嬢様には無理だって申し上げたのです。もうお嬢様は18で嫁入り前なのですよ。そのお嬢様を戦場に連れて行くなど……」

そこから延々30分間、怒り狂ったアリスの怒涛の怒りは続いたのだ。



「はい、エリ、あーん」

私は今食堂で、お義兄様に食べさせられていた。

右手が使えなくなったので、お義兄様が食べさせてくれているのだ。

パクリと私がスープを食べる。

「どうだ? うまいか」

「うん」

私は頷く。


「ちょっと兄上。なんで姉上を食べさせているの? アリスに任せたら良いでしょ」

シスが怒って横から言ってきた。


「何を言う、エリを怪我させたのは俺だ。当然、責任を取って俺が食べさせる必要があるだろう」

お義兄様が理論整然と答えているんだけど、

「いや、それだったら実の弟の俺が」

「何を言うのだ。婚約者の俺がやるに決まっているだろう」

お義兄様は平然とそう言うと、今度は魚のムニエルを切り分けて私の口に持ってきてくれた。


「レオンハルト、エリーゼを怪我させるなど、何を考えている。やはり戦場には儂が連れて行く」

「そう言う冗談は戦場に立ってから仰って下さい。父上はまだまだ戦場の勘が戻っていないでしょう」

「何を言う。儂はこれでも、戦場には何十度と出ておるわ」

「最後は何年前なんですか」

「うーーー」

お義父様はお義兄様の言葉に黙り込んでしまった。


「しかし、エリーゼに食べさせるのは父である儂でも良かろう」

「エリは誰にも渡しませんよ。はい、あーん」

そう言ってお義兄様は私にムニエルを口元に持ってきてくれた。

私がぱくりと食べる。

それを見てお義兄様はニコリと笑ってくれた。

私は少し安心した。


「「うーーーー」」

お義父様とシスがなんか怒ってこちらを見ているけれど……

なんかとても恥ずかしい。


でも、お義兄様は私だけを見てくれていた。

私は恥ずかしかったけれど、甲斐甲斐しく私を世話してくれるお義兄様を見て、不安が少し薄れるのを感じたのだった。

お義兄様がホンファ王女に惹かれることはないと。


私はチエナの狙いがお義父様にあるなんて思ってもいなかったのだ。





ここまで読んで頂いてありがとうございます。

次はホンファが登場です。

果たしてどうなるか?

今夜更新予定です。

続きが気になる方はブックマーク、広告の下の評価☆☆☆☆☆を★★★★★して頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾


皆様の応援のお陰で第2巻発売が決まりました。

本当に有難うございます

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

次の話

『悪役令嬢に転生させられた地味令嬢ですが、ヒロインの方が強くて虐められているんですけど……』https://ncode.syosetu.com/n7240kb/


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次の作品はこちら

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表紙画像
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上の表紙絵はおだやか先生が可愛いエリーゼを守る格好良いお義兄様を描いて頂きました。
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小さいヒロインのエリーゼはダンジョンに潜りたいとお義兄様に無理やり連れて行ってもらって、巻き起こす大騒動。
後で知ったお義父様(皇帝)が怒るもエリーゼの前に撃沈、更に行ったダンジョンにはなんとあの…………、とても面白いお話になっています。

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表紙画像

表紙絵はおだやか先生が美しい、お義兄様とエリーゼのキスシーンを描いて頂きました。
2巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… 帝国に帰還しての宮廷夜会、お義兄様にキスされてしまいました』
こちらの新規書き下ろしはセッシーとの出会いです。皇帝一家でセシール湖にお出かけしたエリーゼはお義兄様たちと湖の地下宮殿に冒険に出かけます。
反逆の陰謀と共にそこにいたのは巨大な水竜で…… とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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3巻表紙画像

表紙絵はおだやか先生がエリーゼをお義兄様が抱きあげる美しいシーンを描いて頂きました。
3巻が『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど…… そのお義兄様から「エリーゼ、どうか結婚してください」と求婚されました。』
こちらの新規書き下ろしは学園に出る幽霊竜退治です。学園時代のお義兄様の幽霊騒動にエリーゼが一緒に冒険します
とても面白いのでぜひとも手にとって頂けたら嬉しいです。

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ぜひとも手にとって見ていただければ嬉しいです。

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2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/

第一部は書籍化の規約上3分の1残して後は他者視点で繋いでいます
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。
しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。

私の

2番人気の作品はこちら

『モブですら無いと落胆したら悪役令嬢だった~前世コミュ障引きこもりだった私は今世は素敵な恋がしたい~』https://ncode.syosetu.com/n8311hq/

私の

3番人気の作品はこちら

『皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!』https://ncode.syosetu.com/n8911gf/

この話の

次の作品はこちら

『王太子に婚約破棄されて両親を殺した野蛮王に売られそうになった時、白馬の騎士様が助けてくれました』https://ncode.syosetu.com/n6878ix/


前の前の作品『傭兵バスターズ』元剣聖と悪役令嬢率いる傭兵団の冒険活劇https://ncode.syosetu.com/n3697jc/


この話の

前の作品はこちら

『天使な息子にこの命捧げます』https://ncode.syosetu.com/n9455ip/

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