その2 デート?
昼放課も終わりかけてたので教室に戻る。昼飯を食いそびれた。この時間なら購買にパンは売れ残ってなさそうだしなぁ。
「ほれ、食え」
「いやぁー気持ちは嬉しいですけど焼きそばパン嫌いなんですよ」
「じゃあなんで焼きそばパンが待ってるなんて言ったんだ!」
「倒すべき宿敵として見てますから」
「どつき回すぞ」
先生は自分で焼きそばパンの包装を開け、齧った。
「んで、山重をどう思ったんだ?」
「どう思ったって言われましても、シンプルに興味無いですよ」
「山重友達いないから、お前ちゃんと友達になれよ」
「てか、なんで俺なんですか?」
「お前がクラスで1番頭も口も回るからな」
「はぁ」
「んじゃ、授業遅れんなよ。俺は授業に行く」
「あいはい」
トイレ行っとこ。
『佐々木、帰り空けといて』
『部活でですか?』
『その両目で外を見てみなさい。雨でしょ』
『雨ん中走るんですか。凄いですね』
『そんな訳ないでしょ。大会も近いのに風邪引かねない。風邪って知ってるかしら』
『誰が馬鹿だ!』
『でも実際、馬鹿は風邪をひかないって言うじゃない。風邪ひいたことある?』
『ない』
『やっぱり馬鹿じゃない』
『馬鹿だったかぁ』
『話を戻すけど、いいね』
『まぁ、マネージャーですし、付き合いますよ』
『そう。じゃあ授業後に校門で待ってて』
『はいはーい』
『はいは1回よ』
『あいあーい』
スマホをポケットにしまう。
授業後、寺内からの飯の誘いを断り、足早に校門に向かう。山重さんはまだ着いてないようだ。
『着きましたよー』
とだけ送信、ついでにソシャゲのログボを回収。
しばらく周回してるお肩を叩かれた。
『おまたせ』
「じゃあ、今から何するんですか?」
『てか、傘は?』
「持ってないんですよねー」
『はぁ、貸すよ』
「相合傘ですか?いやぁ照れますねぇ」
『妄言を垂れ流さないで。折りたたみ傘貸してあげる』
「ちぇー残念」
『じゃあ、行くよ』
「はいはーい」
『はいは1回』
「ほほほーい」
「山重さんはなんで陸上始めたんです?」
『傘持ってるからライン打つの億劫。君の相手だと尚更ね』
「あ、じゃあ当てるんで正解なら頷いてくださいを。ズバリなんとなく!」
首を横に振られた。
「じゃあ、友達が勝手に入部届けを書いた!」
横に振られた。
「惚れた人が陸上部だった!」
蹴りが飛んできた。普通に痛い。
「うーん、ランシューを貰って嬉しかったから!」
『本当に当てれないの?馬鹿だねぇ』
「や、普通に当てれますよ。運動したかったけど声が出せないからチームスポーツが出来ない。だから陸上とかじゃあないです?」
山重さんは何も言わずに俺のローファーを踏んだ。痛い。
連れていかれた先はショッピングモールだった。
「映画でも見ます?」
『見ない。靴下買いに来たの。君のお金でね』
「え、俺お金ないですよ」
『先生から部費貰ったでしょ?』
「や、貰ってないです」
『・・・確認しなかった私が悪かったわ。ご飯だけ食べて帰りましょ』




