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第九話 浴衣に見とれていました

温泉回始まります。

 俺達は恐る恐るな茉莉ちゃんの運転で何とか立花さんの家が経営する旅館の一つに到着した。

 なんでも、この旅館は最近まで別の人が長年経営していたけれども後継者がいなくて廃業しようとしていたところを立花さんの家の会社である、立花興産が引き継いだらしい。

 社長である修造さんは老朽化していた旅館をリニューアルし、この連休前から再オープンさせている。

 で、俺たちは新しく受け付けていた離れを貸してもらえた。

 この離れは一棟全部貸し切りになってしまうので価格が高くならざるを得ず、この時期でも残っていたというらしい。

 このことを修造さんから聞いていた立花さんが、俺たちのイチゴ狩りの予定を知って渡りに船と提案して来てくれた。

 もちろん俺は修造さん達から適正価格を聞いており、破格の割引を受けてはいるがそれなりの金額を支払って宿泊させてもらう。

 まあ、金銭的な話であれば俺には痛くもかゆくもないし、安心して泊まれるところが見つかってラッキーだった。そうして、今に至るっていうわけだ。


「うわー!広いよ!和にい。」

「新品の畳の香りがする。気持ちいい。」

「おっ、風情のある食堂だね!食事も期待できそうだよ!」


 到着して、ウェルカムドリンクを賑わう本館のロビーでいただいて、支配人さんと仲居さんに案内されてこの離れにやってきた。

 仲居さんがみんなに色浴衣を用意してくれるってことで、持って来てくれる間にこの状態だ。

 皆それぞれ思い思いに離れを探索し始める。


「いいじゃないですか。大木さん。父も喜んでました。なかなか埋まらなかった部屋が埋まったので、良かったって。あとで顧客目線と経営者的視点で感想を教えていただけると嬉しいそうです。」


 そんなことを言ってプレッシャーを掛けてからみんなの所に交じってい立花さん。

 確かに今回は立花さんのお陰もあるから、しっかりとレビュー出来るように見ておこう。

 そんなことを思いながら居間やエントランスなどでくつろいでいると仲居さんが浴衣を持って来てくれたようで女の子たちはそちらに行って姦しく浴衣を選び始めた。

 時間が掛かりそうなので、女の子たちに声をかけの本館の温泉に入ってくることにした。


「みんな、浴衣を選んで、着付けするのに時間が掛かるから先にお風呂に入らせてもらうよ。」

「うん、先に入って休んでて。」

「楽しみにしててねー。」

「和にいは、運転お疲れ様なんだからゆっくり休んでね。」


 そんなことを言われながら見送られて俺は本館に向かう。

 本館の温泉も風情のある浴場に露天風呂、サウナもついていた。

 ゆっくりと入って、今日の疲れを取る。

 久しぶりの温泉に体の疲れが洗い流されるようだった。

 そうして、離れに戻ると、みんなお風呂に入っているようなので、居間でビールを飲みながら待つことにした。温泉に来たんだから早酒くらい許されるよね?


「気持ち良かったでしょ?パパはこの温泉の効能が気に入って買い取ったんだって。」

「美里のパパはセンスがある。最高。」

「久しぶりの温泉で体の芯まで温まっちゃたよ。ありがとう、美里ちゃん。」

「おねーさん。露天風呂でお酒なんて初めてだったけど、最高においしかったよ!」


 皆がワイワイと離れのお風呂から上がってきて戻ってくる。


「おっ!大木さんじゃん!お帰り!!どう?綺麗でしょ!」


 そう言って綾瀬君が皆を紹介してくれる。

 皆お風呂上がりで髪を結い上げうなじが見えている。それに健康的な鎖骨がほんのりと赤みがかって色っぽい。

 茉莉ちゃんはピンクと白の浴衣。

 楓ちゃんはオレンジと黄色の浴衣。

 綾瀬君は青と紫の浴衣。

 立花さんは黄緑と黄色の浴衣。

 それぞれが魅力を引き立たせるような浴衣を選んでいた。


「みんなそれぞれ似合っている浴衣で、かわいいよ。」

「うん、ありがとう和にい。」

「頑張って選んだ甲斐があった。」

「でしょ?大木さんを悩殺だよ!?」

「ま、褒められて悪い気分じゃないです。」


 まあ、俺もこんなカワイイ女の子の色っぽい姿はさすがに見とれてしまう。

 いかん!俺には亜咲という一番の最愛の女性がいるんだ!!

 というか、過度に見とれていたらあの世から呪い殺されそうだ!

 それから俺たちは本館と離れのお風呂について話をしていたら夕食の時間になったと仲居さんが呼びに来てくれていたので、食堂に移動した。

 食堂も風情ある庭に面した和室で漆塗りのテーブルとイスがセットされている。

 テーブルには豪華な料理が載せられていた。


「すごい!!私、こんなお料理初めてだよ!」

「お姉ちゃん、このクラスの部屋になるとこれくらいを想定していないと・・・。じゅる。」

「お!さすがにグレードが高い!!勉強になるよ!」


 三人はそれぞれ感想を言い合いながら席に着く。

 俺も仲居さんに地場の日本酒を二合頼み、席に着く。


「みんな、遠慮なく楽しんでくれよ。いただきます!!」

「いただきます!!」


 そう言ってみんなで食事を摂った。

 茉莉ちゃんは高級な食材のオンパレードに恐縮しながら食事をし、楓ちゃんと立花さんはなぜか食材の原価推理をはじめ、綾瀬君は調理学校の学生だけあって仲居さんに専門的な話を聞いている。

 皆それぞれ楽しんでいる。

 ちなみに、俺はそんなみんなの浴衣姿を見ながらかわいいなと癒されていた。

 当然、みんな湯上りの色っぽい浴衣姿だ。そうしても首筋や鎖骨に目が行ってしまう。

 浮気じゃない!!男の習性なんだ!亜咲!!


 俺達はそうして食事を楽しみ、食後のデザートをいただいて居間に戻っていた。

 着いた時とは逆に女の子たちは本館のお風呂に入りに行き、お土産を物色しに行くということだったので、俺は離れのお風呂を入ることにした。


「和にいも一緒に来てお土産を選ぼうよ!」

「明日の帰りにゆっくり選ぶから、みんなで行っておいで。俺は先にお風呂を浴びて休ませてもらうよ。」

「お姉ちゃん、和にーちゃんは朝から大変だった。休ませてあげて。」

「むぅ・・・。」

「茉莉様、明日にきっちりと時間を取っていただけるということですよ。ですよね、大木さん?」

「あ、あぁ・・・。」

「やった!!和にい約束だからね!!」

「大木さんは、いつまでも鈍感なんだからなー」

「いのりさん、あきらめましょう・・・。」


 そういう遣り取りがありつつ見送った俺は二つある離れのお風呂のうち露天風呂に入ることにした。

 この離れのお風呂は貸し切りのため男女に別れていない。お風呂の暖簾をくぐって服を脱いで露天風呂に入る。

 何と、露天風呂の屋根の柱に大きな竹筒に入った日本酒がサービスで置いてあった。

 俺はそれを備え付けのお猪口で飲みながら寛いだ。

 なんて気持ちがいいんだろう・・・。

 このままだと、露天風呂で寝てしまって水死体を一体作り出しそうだったので、お酒もそこそこに上がってた。

 居間に戻るとまだみんなが戻ってこなかったので、書置きを残して先に俺用の個室で眠らせてもらうことにした。


 俺はこの先に起こるお風呂アクシデントのことなんて露にも思い寄らなかった・・・。


これから温泉回です。

誰がいるんでしょうか?

続きが気になる、気に入った方はブクマ、評価していただけると助かります!!

感想もお待ちしております。

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