030●在庫切れ
「あれっ、ガイ!何だか忙しそうだな?」
「アリス様、そうなんですよ。」
「何があったんだ?」
「最近、マイロードがお作りになった、訓練への参加回数が増えてまして。消耗品も結構な量なので、補充してるんです。」
「メカロイドや分身体では、ダメなのか?」
「それも動員してます。わたしは分身体、というか、本人ですけど。」
「なるほどな。まあ、オリジナル論争は決着がついているけど、自分でやるってところは、結局同じだからな。しかし、参加者が増えてるというのは結構なことだ。」
「いえそれが、延べ人数で、です」
「延べ人数?ん?ということは、何回も訓練に参加する者たちがいるってことか。熱心だな、そやつら!」
「ええ、そうなんですけど。そやつらではなく、ひとりが568回、来てるんです。」
「なにっ?よく飽きないものだな。それはそれで、凄いことだが。」
「あのシステムは、飽きないように出来てはいますから。毎回、ラスボスの倒し方も少しずつ変わるし、出会うメカロイドだって同じではありませんし。」
「わたしも試作段階で、やってみたが、確かに変化はあったな。マイロードは、毎回、同じ素材、同じ料理でも、少し味付けや調味料を工夫すると、食欲が落ちないようなものだ、と仰っていたが。」
「あの女の子、それでいうと食欲の塊みたいなものです。まあ、実際に食べ盛りの年齢ですが。」
「いくつなんだ?」
「もともとは19歳ですが、この世界線では13歳ですね。」
「そういうこともできる腕前ということか。名は何というのだ?」
「さやかさんです、あの。」
「えっ!いわゆる、その、あの、さやちゃんか!」
「花びら、もう、なくなりそうです。あっ、いかん!急がないと、また来た!」
「569回目ということだな。」
「もう、600回は行きますね。それでは。」
「ああ。よろしくな!」
う〜ん、末おそろしいな。世界線をこえる、すごい強者になるかもしれん・・・。




