第五話 街へー3
「そう言えばよぉ」
森を抜けて街道に出た頃、ジルがウェントに話しかけた。
「お前、何で俺たちと組む事にしたんだ?充分森で生きられてたじゃん」
確かに、勢いでここまで来たが、よくよく考えたら謎だ。ジルの言う通り、ウェントは森で自給自足できていた。今更金を稼がなくてもいいはずだが…。
「飽きたから」
「飽きたから?」
ジルと声が揃う。
「あぁ。娯楽もないし、話し相手もいないし、何より同じ飯のローテーション。飽きない訳ないだろ」
言われてみればそりゃそうだよな…。森で暮らしてたって、ウェントも同じ人間だもんな…。
「だからさ」
ウェントが話を続ける。
「一緒に美味いもん食わせてくれ」
「もちろん!」
そんなことを話している内に、俺達は街に到着した。
「すげぇ…、俺のいた頃よりめっちゃ発展してる…」
「気になってたんだが、ウェントっていつから森に移ったんだ?」
「うーん…、多分四年くらい前からかな」
四年…それだけの期間、森で過ごしてたのか…。
「で、まずはどこ行く?飯屋か?市場か?」
「落ち着けウェント。まずは…」
言いながら、今回の収穫を詰め込んだ袋を取り出す。
「こいつをバンギさんに届ける」
「バンギさん?」
「数少ない、俺達のサポーター」
「え、お前らサポーターいたのか…」
「どんなパーティーでも、三人くらいはついてくれんだよ。難しいのは、サポーターの獲得よりもサポーターの保持」
「この前六人くらい離れたもんな~俺達」
「えっ!?何したんだよお前ら…」
「俺達、お前と出会う前、トーソっていう剣士と組んでたんだよ。そいつがまぁ顔も性格も良くて、トーソ目当てで俺達のサポーターになってくれる人が多かったんだ。けど、そいつと別れちまって、サポーターが一気に減っちまった」
「…何で別れたんだ?」
「あいつ、難病の弟がいてさ、少しでも多く金を稼ぐために、俺達より儲かってたパーティーのスカウトに乗ったんだ」
「なるほど…」
「まあ、それは置いといて。着いたぜ、バンギさんとこ」




