第十一話 ウェントVS警備隊ー3
「それマジ…?」
「メイルさんを山賊呼ばわりすんじゃねぇ!」
ウェントの唐突な一言にジルが困惑し、マカが半ギレになる。
「うん…間違いねぇ。やっぱあん時の山賊」
少しの間が空いた後、ジルがウェントに質問を投げかける。
「じゃあお前…、あの人から服獲ったの…?」
「そうだな」
その時、ウェントが強烈な敵意を感じ取り、後ろを向く。
「マカ…?」
「許せウェント、俺達の旅はここまでだ」
「待て待て待て待て」
「お、おい、仲間割れしてる場合じゃないって…」
静観していたトーソが止めに入る。
「本当、その通りだよ」
ウェントがマカに気を取られていた間、距離を詰めたメイルがウェントを斬りにかかる。
「やっべ」
ウェントはかろうじて躱したものの、背負っていた残りの矢を全て斬られてしまった。
終わった…。どんなに優秀なアーチャーでも、矢が無ければどうしようもない。もっと早く二人の喧嘩を止めていれば…。
「いや、お前のせいじゃないだろ」
「ウェントの言う通りだぜ」
絶望していたトーソにウェントが声をかけ、そこにジルも加わる。
「全部あいつのせい」
そう言って、ジルとウェントが二人揃ってマカを指差す。
「いや~、すまん。少しアツくなってた」
「アホ!」
「で、どうする?矢無くなっちまったぜ」
「うーん…何か代わりのもの…」
ウェントが鞄の中身を次々と放り出す最中、一着の服がメイルの目に止まる。
今の服…、弓使い…、まさかあいつ…。
「おい弓使い!」
「何だ?今忙しいんだよ」
「貴様どこから来た?」
「え、森」
やはりそうか…。あいつが、私の人生に唯一汚点を作ったあの憎きアーチャー…。
「貴様、忘れていないだろうな?」
「あぁ、さっき思い出したからな」
ー16ヶ月前ー




