第4話 パパ活オヤジを成敗
「なるほど。それがパパ活……」
尾行の道すがらパパ活について教わったミュンネイは眉をひそめた。どうやら彼女から見ても、あまりよろしい活動ではなかったようだ。
「程度を弁えた関係なら問題ないんだけどね~。年端もいかない乙女に近付いて来る中年オッサンなんてミュンミュン信用出来る?」
「出来ない。私エルフだけど出来ない」
「それな」
その乙女と中年オッサンは楽しそうに連れ添ってギルドの宿舎までやって来た。そして同じ部屋に入った所でアンジェリカは頭を抱えた。
「同室とかマジでそれじゃん。ヤダぁ~、あの純粋無垢だった笑亜りんはどこ行っちゃったのぉ?」
笑亜よりアンジェリカの方が2つ年上だ。笑亜自身がああいう素直な性格なので、一緒にパーティーを組んでいた時は妹の様に可愛がっていた。
その妹分が少し見ぬ内に凄い捻くれてしまった。これは先輩として救ってやらねばと思った訳だ。
アンジェリカとミュンネイは扉の両側に潜み小声でやり取りする。
「先ずは影人形でビックリさせてからアタシらも凸る。ミュンミュンお願い」
こくりと頷きミュンネイは魔法で2つの影を実体化させた。
「行け!」
バンッと扉を開き影人形が突入する。
中の様子は分からないがとにかく突っ込ませて男を取り押さえれたら最高。それが出来なくても第二波の自分達が突入すれば良い。何せこっちはチート武器の拳銃だ。恐れる事はない。
と高を括っていた矢先、突入した影達が大音の気合い声と共に、まるで爆発にでも巻き込まれかの様にふっ飛ばされて壁に叩きつけられた。
「えぇ……!?」
ぐちゃぐちゃになって消えて行く影人形に絶句して声も出ない。
そこへ部屋から人影が現れる。
「何か着けられてる気がしてたが何なんだ?」
「気を付けて下さい。まだどこかに術者が居るはずです」
消えて行く影人形を確認しながら、三郎が凶悪な金砕棒を担いで出て来る。その後ろには笑亜も居るようだ。
アンジェリカとミュンネイは逃げられない。何せ突入に備えて扉の両サイドに待機していたのだ。それが仇となって今2人は分断されてしまった。
「ん?」
そして2人が見つかるのにそう時間は掛からなかった。
廊下にへたり込む少女達に三郎の刺し貫く様な眼光が突き刺さる。それだけで動けなくなってしまった。
「あれ? アンジェリカさん? 何でこんな所に?」
「や、やっほ~笑亜りん。おひさ~……」
精一杯の陽気な言葉を出すが、笑顔も声も引き攣っている。
そこへまた新たな人物も帰って来た。
髪も服もヌルヌル、いや一部乾いてカピカピとなったお労しい姿のアルケーだ。
「ただいま~。ねえ笑亜お風呂入れてちょうだい。何かヌルヌルする液体をかけ……あれ?」
完全に戦闘態勢の三郎。ひょっこり顔を出してる笑亜。恐怖しへたり込むアンジェリカとミュンネイ。そして砕けた壁。情報量の多い空間が広がっていた。
「何があった!? 一体!?」
「お前さんも何があったんだよ?」
情報量の多い空間が広がっていた!




