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異世界召喚が勇者召喚じゃなくて魔王召喚だったけど、魔王として頑張ってみようと思います  作者: 雲英侑李


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第2話 四天王

「ヒヨリ様、おはようございます。」


「うん。おはよ。」


「本日はまず、私以外の四天王との面談をしていただきます。」


「確かに四天王なのにフランとしか話してないもんね。」


「ほかの四天王は曲者揃いですので。どうかお気を悪くしないでください。」


「むしろそういわれて気になってきたよ。」


「それではすでに集めていますのでご案内します。」


昨日、フランにいろいろ教えてもらった部屋に着くと、すでに3人の魔族?がいるみたい。といっても先にフランだけ入って行っちゃったんだけど。フランには私の名前を口にしたら3回ノックしてって言われたけど・・・


「フラン遅いじゃねぇか。俺たちを呼び出しておいて自分が一番最後に来るとはなぁ?」


「そうですよ。私の今日のスケジュールは詰まっているのです。ただでさえ遅れてきたのですから用件は手短にお願いします。」


「きっとフランちゃんだって悪気があったわけじゃないだろうし、目くじら立てるのはやめてあげましょ。あなたたち、最年少相手に大人げないわよ。それにフランちゃんだって私たちの苦手な外交とか誰かと接するような分野を担ってくれているでしょう?」


「遅れたことは謝ります。カイルさんが手短にしてほしいようなので、私からの要件は手短にしておきましょう。以前お伝えしていた通り、昨晩、新たな魔王様を召喚する儀式を執り行いました。」


「リソースが無駄に大きいうえに成功率も低いあの儀式を本当に実行したのですか。消費魔力は膨大なはずですが。」


「それで、フランちゃん。結果はどうなったの?今朝の報告だと魔法兵がかなりの数しばらくは使い物にならないくらいの魔力枯渇状態になったって上がってきてるんだけど。成果無しってなると私でもかばってあげられないわよ。」


「結果は成功。魔王様の召喚に成功しました。しかし、魔物の存在しない世界から来られたとのことで、戦う術をお持ちになっておりません。」


「成功させたのですか!?成功率5%にも満たないあの儀式を?」


「カイル、ちょっと黙れや。戦う術がなかろうが魔王様は魔王様だ。我々の統治者になっていただけるだけでありがたい。それに、その素質を持つ以上何かしら力を持つはずだ。」


「えぇ、ゲル。ですが、戦う必要のない世界からお呼びしたこともあり、お持ちになっているスキルなどに関しても何もわからない状態です。身体能力は高くないとのことですが。」


「なるほどね。魔法の適性なのか、強力なスキルをお持ちになっているのか。興味があるわね。それで、その新しい魔王様のお名前聞いてもいい?」


「ありがとうございます、レイ。ようやく本題に入れそうです。この世界とは名前の構造が異なるようでファミリーネームが先に来ているそうですが、イチジクヒヨリ様です。ヒヨリ様とお呼びするように。」


え、今?めっちゃ入りづらいんだけど、でも言われた通りやるほうがいいよね。


コンコンコン


「フラン、四天王会議に人を呼ぶとはどういうつもりですか?」


「落ち着いてください。それにお呼びすべきでしょう?お入りください。」


ギィィ


扉を開けて中に入るけど、なんて言えばいいんだろ?


「こちら、魔王ヒヨリ様です。一応皆さんのことを事前に少しだけでも知っていただいたほうがいいかと先ほどの会話は外で聞いていただきました。」


「へぇ。この子が新しい魔王ちゃんね。随分かわいらしい子じゃない。」


「レイ、かわいらしいというのは同意ですが、魔王様ですよ。いつものようにかわいらしいからとべたべたするのはやめてください。」


「いいじゃないの。それにしても魔族みたいだけど戦ったことがないって本当なの?」


「それは私も気になります。魔族がいるにもかかわらず戦闘が起こらないなどあり得るのですか?」


「もし可能なら俺たちの望む世界だがな。」


「皆さん、まずはヒヨリ様のお言葉を聞きましょう。全く、自由なんですから。」


なんかフランが苦労してる感じがすごいね。かわいらしいって言われて悪い気はしないけど、レイは妖艶なお姉さんって感じ、カイルはアニメとかに出てきそうなザ・データキャラって感じ、ゲルは外から聞いた話声から想像してた通りの筋骨隆々のオーガかな?カイトとレイは種族がよくわからないや。


「初めまして。フランから紹介してもらったけど、ボクは九ひより。さっそくだけど、さっきの質問に答えると、ボクも昨日部屋の鏡見るまで気づかなかったんだけど、もともと角がないけど、この世界に来た時に生えたみたいなんだよ。」


「ということはもともとは人間、ということですか?」


「まぁ、そうだね。人間と敵対してるみんなからしたら気持ちのいいことじゃないかもしれないけど。」


「そこまで配慮して話してくれるなら勇者に先導されてるバカどもとは違いみたいね。」


「そうだな。あいつらが魔族に対してそんな配慮をしだしたらもはやぞっとしてくるだろ。」


「そこまでひどい状態なんだ。この世界の状況はある程度昨日のうちに聞いたんだけど・・・」


「一旦その話は置いておきましょう。今話すことでもないでしょう。」


「カイルは速く会議を終わりたいようですね。魔王様の前だというのに相変わらずですね。」


「ヒヨリちゃんの前で空気を悪くしないの。本題はこの先の行動指針でしょ?」


「そうですね。ひとまずはヒヨリ様の適性を確認するため、私とレイで1日ごとに交代で魔法適性やスキルに関する適性を見ていこうと思います。ヒヨリ様には負担をおかけすることになりますが、お許しください。」


「私は関係ないのですよね?それならもう行っていいですか?」


「カイル、ヒヨリ様の・・・」


「いや、無理に止めなくていいよ。カイル、もう行っていいから。」


「ですが・・・」


「いいから。」


「それでは私は失礼します。ゲルも関係ないでしょうし、私の用事に必要なので連れていきますね。」


「俺もか?さすがに魔王様に失礼なことはしたくねぇんだが・・・」


「失礼だとも思わないし行っていいから。気にしないでいいよ。」


「それなら、遠慮なく。」





「よかったのですか?」


「いいよ。本人たちに合わせることのほうが大事だから。」


「よくわからないけど、ヒヨリちゃんからは魔王としての気概を感じちゃうわ。」


「私も学ぶことがたくさんありそうですね。それはそうと、本日はレイにお願いしてもいいですか?」


「いいわよ。魔法適性から見ていきましょうか。」


ってことで、フランも退出してレイとボクだけが部屋に残された。

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