表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】異世界召喚が勇者召喚じゃなくて魔王召喚だったけど、魔王として頑張ってみようと思います  作者: 雲英侑李


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
14/30

第14話 実践

レイに見てもらいながらとにかく魔法を使い続けてもう魔力がほとんど尽きちゃった。


「そろそろ魔力切れかしら?」


「うん。これ以上はキツイかな。」


「十分よ。今使っただけでも魔力の消費効率は十分にいいわよ。」


「そう?それならいいんだけど。」


「1つ気になるのは、上級魔法の精度ね。無詠唱のせいもあるのかもしれないけど[ヘルファイア]以外の魔法の精度が微妙ね。とは言っても複数に当てつつ詠唱をしてないってだけでもすごいわよ。」


「もっと練習するよ。いつも夜練習するとき実験もかねて[ヘルファイア]で練習することが多いからかもね。他の魔法も使うようにするよ。」


「そうしてみて。きっと今以上にどんどん強くなれるわよ。」


「うん。」


ってことで魔力切れだったし今日はここで終わり。ただ、いつもよりだいぶ早い時間に終わっちゃったし何しよっかな?


「ヒヨリ様、お時間よろしいでしょうか?」


「カイル?例の件?」


「はい。ちょうど本日はこれ以降スケジュールに空きがありまして。ヒヨリ様の訓練が速く終わられたと聞いてお声をかけさせていただきました。」


「ありがと。どこに目があるかもわからないしボクの部屋で話そ。」


「かしこまりました。」


ってことでカイルを連れて部屋に戻ってきた。


「先にお聞きしたいのですが、その後レドルとは接触しましたか?」


「昨晩魔法訓練場で会ったよ。基本的に夜はあそこにいるみたい。」


「そうですか。何か変化は?」


「ボクは魔法の訓練がしたかったから行ったんだけど、複数の的に当てたらさすがにちょっと疑われちゃったね。でもちゃんとシナリオは準備してたから。」


「シナリオ、ですか。」


「そもそも魔王が他にいるってことにしてるわけだけど、ボクも魔王の候補でもう1人はもともと魔法の存在してる世界から召喚されたってことにしてる。口先では警戒するって言ってたけど本人はもう疑ってはないんじゃないかな?」


「その根拠は?」


「ボクが手の内をさらしてることかな。それに魔王の情報は流しちゃダメなはずなのに小出しとはいえ出したわけだし。」


「確かに複数の対象に魔法を命中させるなんてものは奥義に見えます。ですがあのレドルがそれだけで信用するでしょうか?」


「それに関してもだけどボク、あえて[ウォーターボール]で使ったんだよ。あんな魔法複数に当てたところで大したダメージにならないし、わざわざ練習する必要なんてない。」


「確かにそうですね。あえて[ウォーターボール]で使うことにより総合的に考えると魔王としては弱いと思わせることが出来る、と?」


「そう。」


「外部と通じているくらいですし最近彼の判断が鈍っているようには感じます。確かにそう考えてもおかしくないでしょう。」


「でしょ?生物は大きな欲望を前にすると判断が鈍っちゃうからね。」


「そうですね。では先ほどヒヨリ様がお話しされた内容をもとにこちらから部下たちには話しておきます。それはさておき・・・」


「ん?」


「いまだ複数の対象に魔法を命中させるということを信じられません。この目に見せていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」


「うーん、多分次魔法使ったら魔力切れ起こしちゃうんだよね。」


「それでは・・・」


カイルが空中に手を伸ばすと黒い円が空中に現れてその中に手を入れて何かを取り出してる?


「それ何?」


「これは空間収納という私のスキルの力を応用したものです。私は空間に作用するスキルを所持していますので。」


「へぇ。空間に・・・」


「こちらをどうぞ。」


「これは?」


カイルから渡されたのは赤い液体の入った瓶。血みたい。


「魔力を回復するポーションです。はるか昔に製造されていたらしいのですが、今ではその製造法が不明なため大変貴重なものです。これは私物です。」


「そんな貴重なもの、いいの?」


「それだけ私がヒヨリ様の力を知りたいということです。ヒヨリ様の力を知ることが出来れば仮に今すぐに戦争が起こったとしても適切な判断を下せますので。」


「確かに情報を統括してるならボクの実力は知りたくて当然だよね。それじゃ訓練場に行く?」


「いえ。せっかくですので実践と行きましょう。メリオン首都から少し離れた場所にある街エスルの農場にて知性を持たぬ大量の虫型モンスターが確認され、物理的な攻撃が効かず数も多いということで国に依頼が回ってきました。そちらに向かいましょう。」


「農場で強力な魔法使っちゃったら荒れちゃわない?」


「不思議なことに農場に居座るのではなく定期的に農場を襲撃してくるとのことなのです。操るものがいる可能性もありますが、モンスターの所在はわかっていますのでそちらに向かいましょう。」


「オッケー。」


「それでは私の手を握ってください。」


「手を握ればいいの?」


「それでは{空操者(くうそうしゃ)}」


視界がゆがんだと思ったら知らない森の中にいる?


「私のスキルで空間を歪ませ私たちの座標をモンスターたちの根城のすぐそばに置き替えました。」


「すごいね。」


「ありがとうございます。それでは次はヒヨリ様お願いいたします。向こうもすでに突然現れた我々の気配には気が付いているようです。」


「そうみたいだね。なんだか騒がしいし。」


「このまま直進で彼らの根城です。参りましょう。」


カイルに案内されてモンスターの根城に着いた。かなりの数のモンスターがいるけど襲ってくるわけでもないみたい。


「モンスターを操るものよ。私は魔王軍幹部カイル。おとなしく投降するがいい。」


その言葉を聞いて1人の魔族?が出てきた。


「投降しろだぁ?四天王とはいえ1人でこれだけのモンスターに勝てるってのか?」


魔族は自分の周りにモンスターを集めたみたいだね。これなら全部を対象にできるね。


「カイル、どの魔法が見たいとかある?森の中だから炎は無しね。」


「そうですね。それでは[ウィンドカッター]でよろしいですか?」


「オッケー。」


「何をごちゃごちゃくっちゃべってんだ!お前らあの2人を殺せ!」


カイルが前に出て詠唱の時間を稼ごうと戦闘態勢を取ろうとしたからそれを手で不要だと伝え、


「ヒヨリ様?」


「大丈夫。すぐ終わるから。[ウィンドカッター]」


視界に移るモンスターそれぞれを対象に個別に[ウィンドカッター]を発動させてみる。無詠唱のことを聞いてなかったからかもだけどカイルは目を見開いてびっくりしてる。


「な、何が起こった!?」


モンスターを使役してたこいつも同じみたい。」


「死にたくなかったらおとなしく投降しよっか?」


「ひぃぃぃぃぃ!」


あ、気絶しちゃった。そんなに怖かったかな?


「お、お見事です。まさか詠唱をせずに魔法を発動させるとは。それにあの数に対してあの威力・・・」


「このくらいの制御は全然余裕だよ。それに魔法の精度はレイとかフランに比べたらまだまだだしね。」


「は、はぁ。もう1つだけお聞きしても?」


「うん、何でも聞いて。」


「それでは、今の魔法を魔力が全快の状態から魔力切れになるまでに何回使えますか?」


「そんなに数も多くなかったし30回は余裕じゃないかな?」


「分かりました。私はこれを連れて帰りますのでそちらの方角にまっすぐいた場所にある街の守衛に申し訳ないですが私の部下というていでモンスターの討伐と主犯の確保を伝えてきていただいてもよろしいですか?信じてもらえないようでしたら私が来るといっておいてください。引継ぎが終わり次第転移でお迎えに上がりますので。」


「分かったよ。」


「それではよろしくお願いします。」


カイルも戻って行っちゃったし行こうかな。結構森の出口に近い場所みたいだし、何なら森の木の隙間から街が若干見えてるし。


「お嬢ちゃん、見ない顔だが何か用か?」


街は城壁に囲まれてるとかそんなこともないけど、街を囲むように守衛がいるみたい。といっても結構離れて等間隔って感じかな?


「四天王カイル様の使いです。農場を荒らしていたモンスターの件についてご報告に。」


「おぉ!依頼が着いたのは昨日だと聞いていたがさすが空間を操るカイル様だ。それで、どうなったのだ?」


「先ほどモンスターの討伐と操っていた存在がいましたので確保いたしました。」


「本当か?」


「はい。カイル様は一度主犯を魔王城に引き渡しにお戻りになられました。」


「そうか。カイル様はお戻りになられるのか?」


「戻られるとのことでした。」


「それでは領主をお呼びするとしよう。カイル様に出向いていただくわけにもいかぬしな。」


ってことでカイルが戻ってくるとほぼ同時に領主がやってきた。


「カイル様ありがとうございました。」


「レイならこの娘に。魔王軍の新参ですが今回の件を1人で解決してしまったのはこの娘です。」


「そうなのですか。ありがとございます。」


「当然のことをしたまでです。礼には及びません。」


こういう時は腰を低く、ね。


「それでは私どもは事後処理もありますので魔王城へ戻らせていただきます。」


「はい。ありがとうございました。」


領主のお礼を受けながら魔王城に転移で戻ってきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ