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ガダルカナル〜密林に消えていく星〜  作者: kazu
第二章 「激闘篇」
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第22話「中央隊」

今回は若干短くなっております。

できる限り確保できた時間で書いておりますのでどうぞご了承ください。

それではどうぞ。

そうして僕らは中央隊と合流するためにさらなるジャングルの奥側へと進んでいった。


ポケットに、中村の指を入れて…


隊長「おい、何ぼさっとしている。早く中央隊と合流しなければこの作戦はお陀仏になってしまうんだぞ。急げ。」

そう言って隊長は小嶋の背中を押す。


なんだか、似た感触だな…


小嶋は初めて中村に押された時のことを思い出していた。



「自分で立てぇ!!!」


ハハッ…そんなこと言われたっけ…


「生きて帰れると思っているのか…?」


あぁ…生きて帰れるさ。


「俺、生きたいんだよ…!!」


大丈夫、俺が生きて返してやる。



もう、全ての中村に返した言葉が嘘になってしまった。

取り返しのつかないことになってしまった。



あいつのためにここまできたのに…


あいつのためじゃ…俺は…


なかったのかよ…!



そう、自分に怒りを感じていた。

拳には力が入り、それは出血を伴うほどだった。

でも、それでも自分が許せない。


中村に家に返してやると約束していたこの自分が…


小嶋「畜生…!」

小嶋はそう呟いた。


そうして、怒りを感じながらも僕らは進んだ。

そして少し進み、ついに中央隊と合流することができた。


9月4日 ガダルカナル島 川口支隊


小嶋は、とある人物に声をかけようとした。


小嶋「なぁ、そこの功績係。」

そうしてその功績係のマークを付けた隊員がこちらへと振り向く。


功績係「どうか、しましたか?」

功績係も初めての仕事なのか少しおどおどしていた。

そんなことを気にもかけず小嶋は話す。


小嶋「これ、戦死した中村海軍一等水兵のものなんだが。故郷の家族に戦死したと手紙とともにこれを出しておいてくれ。」

そう、功績係にお願いする。

しかし功績係は意外な反応をする。


功績係「一体…何を見て泣いているんですか…?」

そう、功績係から言われる。


あれ、俺泣いてるのか…?


また…また泣いて逃げるのか…?


でも、頬をつたっていく涙は止まらない。

でも、功績係からは少し辛辣な言葉をかけられる。


功績係「でもですね、戦争で友や肉親を亡くしているのはあなただけじゃないのです。ほかの人がいるのところで泣くのはあまり宜しくないかと。」

そう言われ、少し森の中の道で泣き続けた。

そうして、シクシクしている小嶋のもとに隊長が来る。


小嶋は殴られる、そう確信していた。

しかし以外にも隊長は隣に座るだけであった。

隊長「さっきお前が持っていった指。あれ、親友だったのか?」

隊長は異常に泣いている小嶋を見てそう確信していた。


小嶋「はい、あいつは…僕の同期で一番の戦友で親友でした…そんなやつが、たかが敵軍機の墜落で死んでしまうなんて…」

戦場ではあっさり人が死ぬという現代ではほとんど当たり前の常識を、彼らは不条理を感じていた。

それも、戦友が目の前で亡くなっていたとなるなら尚更のことであろう。


隊長「あぁ、戦場ではあっさり人間は死んじまう。病気、マラリア、暑さ、戦争によってな。」

隊長は当たり前と聞こえるようなことを言った。

小嶋はそれに怒ってしまう。


小嶋「あなたは、死ぬことが当たり前だと言いたいんですか!?やはりみんな同じですよ!!みんなみんなそうやって…そうやって…」

そう泣きながらも怒る小嶋に、隊長は冷静に告げる。


隊長「さっき言ったのはな…俺の戦友たちや部下たちの死に方だ…俺は全部見てきた。つい最近だって…穂馬が死んでいた。」



え…?



穂馬兵長が…死んだ…?



穂馬兵長とは、この元々山田兵曹の班にいた兵員で小嶋も何度か関わりがある人物であった。


そんな人が、いきなり死を告げられた。


小嶋「なぜ…穂馬さんが…?」

小嶋は泣きながらもそう聞く。

隊長は語る。


隊長「あいつが、俺たちが戻ってきたときに病院テントの中で死亡宣告されていたのを見てしまった。何度も見直すように言ったが、結局死亡していたらしい…」

穂馬兵長は、病院テントの中で息絶えていた。


佐原大尉、吉田中尉、偵察隊のみんな…穂馬兵長…そして、中村が死んだ…


どれだけ殺せば気が済むんだよ…神とやら…!


その怒りの矛先はついに目の前にいるかもわからない「神」へと向いた。


小嶋「見てろよ…もしあの世に行っててめぇの姿を見た瞬間に…ぶっ殺してやるからな…」

そう小嶋はつぶやき、泣き止むことにした。


そうして、また中央隊のところへと戻った。

第二十二話「中央隊」


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