表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガダルカナル〜密林に消えていく星〜  作者: kazu
第二章 「激闘篇」
PR
19/25

第14話「8月18日」

今回はとうとう8月18日になります。

ある意味運命の日になりますので描きました。

それではどうぞ。


あの作戦から数日が経った。

あの飢餓からの脱出作戦で僕らはたくさんの食料を確保することができ、今日まで生き残ることができている。

払った代償は確かに大きかった。


何人もの命を差し出した。


しかし、そのおかげで食料が手に入った。

気の毒だが…死んでもらうしかなかった…


犠牲なしで、敵のものを奪うなどほぼ不可能だったからだ。

佐原大尉はそれを覚悟で行った。

現在、まだ壕に潜伏している。


8月17日 夜中 ガダルカナル島 壕の中

佐原大尉はとある電文を受け取った。

その内容とは…


森重少尉「大尉、電文であります。」


佐原大尉「なんだ?早く言え。」

そう佐原大尉は急かす。

それに森重少尉も応える。


森重少尉「どうやら陸軍の一木支隊がこのガダルカナル島に上陸するようです。」


佐原大尉「おぉ!ついに応援がか…陸軍とはいえ、応援はありがたい。」

そう隊長室で二人きりで喜んでいた。

しかしまだ肝心の部下たちにはこのような喜ばしい情報は伝わっていない。


心の不安が残る兵士たちに早く伝えねば…


そんな使命感で、部下たちを夜中に叩き起こす。


森重少尉「ほれ!皆起きろ!!」

その号令からみんなが少しずつ起きる。


ん…なんだ…?


まだ11時…夜中だぞ…?


そう、小嶋は疑問に思いながらも起床する。

中村も同様に起こす。


小嶋「おーい、起きろってさ〜」


中村「本気かよ…?まだ夜中だろう…」

そして全員が眠気に耐えながら起きると、佐原大尉は前で話す。


とても笑顔で。


佐原大尉「貴様たちに喜ばしい報告だ!!どうやら明日、陸軍の一木支隊がこのガダルカナル島に応援に来るそうだ!!」

そう、皆に報告する。

一瞬沈黙が広がりながらもそれは一気に破られる。


一同「えー!?!?!?」

そう驚きの声を上げ、眠気が消え去ったかのように喜び始める。


設営隊員たち「畜生!陸軍の奴らには負けてられねぇなぁ!」「今回だけは感謝だ…!」「神の手助けか…?」

そう設営隊員たちも喜んでいる。

ようやく希望の光が差し込みだしたからだ。

小嶋たちも静かに喜ぶ。


小嶋「待ちくたびれたぜ…!!」


中村「あぁ!本当だ!」

そうして、その日は歓喜に包まれながらも、また眠りについた。

そして当日…


8月18日当日 深夜

僕らはその時までいつも通り過ごしていた。

しかし内心は待ちきれない気持ちだ。

新しく応援が来るのだから。


そうして、皆ヘンダーソン飛行場から約東に30km遠いにタイボ岬に出る。

ここにどうやら上陸するらしい。


小嶋たちはそれを見届けようと密林を歩いていた。

皆話が止まらない。


小嶋「ようやくだな…」

中村「あぁ…早く艦隊を見たいぜ。」


そうして皆でワクワクしていると、ついに海岸に出る。

すると、海の方には数隻の駆逐艦や小さい船が見えてくる。

吉田中尉が双眼鏡で見ると、それはまさに帝国海軍の船であった。

帝国海軍の駆逐艦が陸軍を輸送していたのだ。

そこから陸軍一木支隊先遣隊は上陸艇に乗り換え、こちらに上陸してきていた。


そうしていると、ついに上陸艇が目の前まで来る。


小嶋「来るぞ…!ついに!」

中村「あぁ…!」

そう周りも歓喜し始めていた。


そしてついに上陸艇は砂浜に着き、扉が開く。

そこからはたくさんの陸軍歩兵たちが出てきた。

そしてみんなは出迎える。


周りの海軍兵たち「おぉ!やっときたか!」「待ちわびたぞ!アハハハ!」「良かった良かった!」

そうやって換気していると、帰ってきた返答は、意外なものだった。


陸軍兵1「お前ら、警備隊なくせになんで守れてないんだよ。それでも貴様らは帝国軍人かっての…」

そう周りと話しながら少しクスクスと笑っている。


あれだけ待ちわびたはずの応援が、ここまで自分たちに刺さる事を言ってくるなんて予想もしていなかったことだからだ。


そして、陸軍士官が出てくる。


横島陸軍中尉「私がこの横島中隊を率いているものだ。そちらの指揮官はどこか。」


佐原大尉「私だ。よく来てくれたな。」

そうしてお互いに指揮官の顔を確認する。

すると指揮官たちはなぜか奥の方にいき小声で話している。

その時ついでに僕らも顔を合わせる。


周りの海軍兵たち「よ、よろしく…」「来てくれて…ありがとうな…アハハ…」

そう少し暗くなる。

しかし一部の陸軍兵は良心的だった。


陸軍兵たち「なんだ?せっかく来たのにそんな暗かったからこっちも悲しいぜ?」「よく耐えたな!これからは俺たちもともに戦うぞ!」

そう励ましの言葉をかける。


へぇ…陸軍の奴らにも…いい奴は…


やっぱり一部のやつだけなのか…悪いのは…


侮っていた俺が馬鹿みたいだぜ…


そう少しだけ陸軍を下に見ていたことを後悔する。

そして小嶋たちも話しかける。


小嶋「俺は小嶋一等水兵だ。よろしくお願いします。」

長島一等兵「そうか!俺は長島っていうんだ!よろしくな!」 

そう元気に返してくるものや…


陸軍兵2「なんだ…?お前…気軽に話しかけてくるんじゃねぇよ…」

そう軽蔑的に見てきたりするものもいた。

でも別に恨みなんてしない。

助けに来てくれることだけでも十分助かるからだ。


そんな事を考えていると指揮官2人が戻って来る。


佐原大尉「これからは!我々海軍混合部隊は!一木支隊の支援に回る!わかったな!」


海軍兵たち「はい!!!」

そうして僕らは陸軍を援護する立場に回った。

「援護」と言ってもその言葉の重みは計り知れない。

俺たちの間違いで部隊が全滅する可能性だってあるからだ。

だからこそ俺達が全て完璧にこなさないといけない。


小嶋「ようやく戦いになるな…!」


小嶋はそう、「味方」というものに勇気づけられた。


第十四話 「8月18日」





ブックマーク登録をしてもらえると励みになります。

これからも「ガダルカナル」を連載していきますのでどうぞよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ