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不安と成長

結界の外。

林の中にてセフィリア達が死闘を繰り広げた後、


「・・・。これで終わりみたいですね。」


「ふぅ・・・。そう・・・みたいだね・・・。」


刀を収めて一息付くセフィリア。

地面に座り息を整えるベリアナ。

辺一面ゴブリンやオーク、サイクロプス等の死体が大量に散らばっている。


「二人共元気過ぎだよ・・・。」


「もう少し私達のペースを考えてください・・・。」


肩で息をしているリューニャとフローディア。


「ごめんごめん。」


「けど良い経験になったんじゃないかな?。」


「うぅ・・・。セフィリアがこんなに戦闘狂だなんて思わなかったよ・・・。」


「もう少し緩い戦いをしましょうよ・・・。流石に1000対4は肝が冷えます・・・。」


結界の外にて大群が押し寄せてきたのが分かったのでセフィリアとベリアナはすぐに戦闘の準備をし、

リューニャとフローディアを無理やり引き連れて1000の大群に挑んだ。


「お疲れ様。」


そう言ってアリサが飲み物と顔を拭く為の濡れたタオルを4人に配る。


「いえ。サリアさんこそありがとうございました。」


「ふぃ・・・。きもちぃ・・・。」


「生き返る・・・。」


「体に染み渡る感じ・・・。生きてるって感じがします・・・。」


サリアは4人の後方で危険が無いか確認し、

危なくなれば参戦して状況を打破出来るように待機していた。


「気にしないで。でもまさか私がこの立ち位置にいるなんて思わなかったよ。」


「そういえばアリサさんってどのぐらいで実力が付いたのですか?」


セフィリアは水を飲んでいる最中にふと気になり聞いてみる。


「そこまでかな。半年程度だよ。最初の頃なんて全てがゴミクズ当然の強さだったよ。」


「今の姿からは想像がつかないですね。」


「そんなものだと思うよ。セフィリアだって最初の頃なんかボロ雑巾みたいだったじゃない。」


「うぅ・・・。あまり思い出したくないレベルのトラウマなんですけど・・・。」


セフィリアは顔色が青くなる。


「私もそんな感じになるかな。今思い出すとあの訓練は・・・。」


同じようにサリアも顔色が青くなる。


「どうしたんですか!?。」


ベリアナが驚いて近寄る。


「大丈夫・・・。ただ過去の事を思い出しただけ・・・。」


「深くは追求しないで欲しいな・・・。」


「は・・・はぁ・・・?。」


しばらくして異変に気が付く。


「瘴気が止んだ?。」


「ゼラ様達が終わらせたみたいですね。じゃ集落に戻りましょうか。」


サリアがそう言った時、セフィリアの前に職選択のカードが並ぶ。


「・・・。転職選択・・・。」


セフィリアが呟く。


「あ。ユニーク職選択ですね。・・・剣豪、将軍、魔刀将。3つだね。」


サリアは笑顔で読み上げる。


「全部聞いたことない。」


「セフィリアはどれにするの?。」


ベリアナは呆然と眺め、リューニャは笑顔でセフィリアに聞く。


「ゼラさんに聞かさせれてた3つ・・・。本当になぜ分かっていたのでしょうか?。」


セフィリアは疑問に思う。

言われたことが現実になって現れた事に。


実際、鍛え方や強くなる方法に様々な知識に攻撃の特性を全て熟知しているように答える。

現にオススメされたのは剣豪か魔刀将。

抜刀術を更に極める剣豪か、

現状の抜刀術にどの相手でも戦える戦術を手に入れる魔刀将の二択を言われていた。

将軍は刀の他に大太刀や薙刀で戦う防御寄りの攻撃職で他の2つに比べて鈍重な為、

抜刀術で戦う場合は選択から外れる。


「ゼラ様ですとしか・・・。ただセフィリア。貴方はゼラ様が恐るのであればもう教えを問いかけるのは終わりにしないとダメですよ。」


「・・・。どうゆうことでしょうか。」


「そのままの意味ですよ。ゼラ様は極端に嫌われる事を恐れています。最初にアリシア様がゼラ様が持つ力に恐れ報告した際、どうなったと思います?。」


「・・・。ゼラ様の性格的に会わなくなる?。」


「そうです。しかもあの首輪の契約を解除した上に全てを無かったかのような対応をする人です。」


「え?。」


「おそらく帝国に返した後はお兄さんに事情を説明し帝国からも手を引いて今持っている権限すら手放して無かったことにするレベルかな?。」


「ちょっと待って。そうなると・・・。」


「ええ。帝国と手を組んで進んでいる話も全て無かったことになってまた違う方法で立て直しを考えるかな?。」


「なんか余計嫌いになりそうです・・・。」


「仕方ないんじゃないですか?。怖がってる人に合わなくする為の処置ですし。まぁやり過ぎな感じはしますがそれがゼラ様なんですよ・・・可哀想なぐらい極端な対応しか出来ない性格なんです。会った時からそうでしたし。」


「セフィリアって結構考えるんだね。」


「え?。」


ベリアナが笑いながら言う。


「私は思うんだ。ゼラさんが人外の強さを持ってて賢者のように全知全能だとしても心は優しい人だと思う。」


それに続いてリューニャとフローディアも笑顔でセフィリアの隣に近付いて方に手を乗せて、


「そうだよ。初心者が来るような場所にたまたま来て私達を助けるような人で。」


「ギルドから厚い信頼を持ってる人が悪い事をする訳がないと思います。」


ベリアナが胸を張って、


「そして何より心がこもった料理を作れる人が自分の欲望で他の国を無茶苦茶にしないって分かるはずだよ。」


セフィリアは思い返してみる。

ゼラがどれだけ帝国を発展させて腐った政権を直したのか。

貧困層に定期的に炊き出しをしつつ、新しい仕事を作り生活出来るようにしたり、

性処理として売られたり、所有されていた女性達を引き取り、

メンタルケアと新しい環境への適応させる為に色々思考錯誤をしていたり、

魔族と人間の共存を真剣に考えて法を作ったり、

国の発展を考えていたりととんでもない量の仕事をしつつも訓練をしたり、

他の人達の訓練を見て教えたりと自分よりも他人がより良い生活が出来るように動いていた。


「うん・・・。ごめんなさい・・・。」


「そうでしょ?。」


「まぁ確かにゼラさんは人外的能力の持ち主だからそう思っても仕方ないとは思うけど。」


「私達だけでも能力だけで恐怖に感じないようにしてあげるのも弟子としての役目だと私は思います。」


「そうだね。私が間違ってた。能力や外見だけで人を判別するのは良くない。帝王の妹として恥ずかしい事だね・・・。」


「ゼラ様を理解出来る子達が増えて私は嬉しいよ・・・。」


サリアは笑いながら4人を見つめる。


「さて帰ろっか。」


「セフィリアは職は決めないとね。」


「どうしますか?。」


「悩むけど私は剣豪にしようと思う。けどゼラさんに相談してから最終的に決めるよ。」


「私は何が出るかな?。」


4人は笑いながら帰路を歩む。

サリアはそれを眺めつつ追いかける。



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