外伝:ゼラとリエの過去 後編
そして月日が流れ私も先輩と同じ大学に合格し受験生の中で1位の成績で入学しました。
先輩は3年生で学年トップの成績をキープしているみたいです。
一日の最低5時間はゲームしているのにトップっておかしな話ですが・・・。
「おう。合格おめでとう。」
入学式の日に先輩は門で出迎えてくれました。
「はい。これでまた先輩と一緒に学校に来れます。」
「っはっは。本当に里恵は可愛いな。」
先輩は事ある毎に頭を撫でて褒めてくれます。
嬉しいのですが異性として見られていない事に少し悔しいですが事情を知っているので言い返せません。
あれから先輩は異性をどうにかにして好きになろうと色々しているらしいのですがどうしても心から好きと言える人はいないみたいです。
ですがある日皆でやっているワールドクリエイティブRPGで突然一目惚れしたっと言って誰かを追いかけているみたいなんです。
「ほぉおおおお!!。何が何でも物にするぞ!!。」
ギルド内の私やラガルさんにジャンネさんも呆れ顔で見送っています。
「なぁ?。」
「何?。」
「ゼラが惚れた人ってどこの誰だ?。」
「さぁ?。リエは知らないの?。」
「はい・・・。聞いても教えてもらえず成功したら教えるって・・・。」
「そうか・・・。リエちゃん・・・。辛いよな・・・。」
「うぅ・・・。言わないでくださいよ・・・。」
「ゼラったらリエをほったらかしにして夢中になる程の子ってどんな子なのかしら?。」
「可愛いんでしょうね・・・。私と違って・・・。」
「リエちゃんが可愛くないって言ったら他の子ブスって事になるんですが・・・。」
「そんな事ありませんよ・・・。私一度も告白された事無いですし・・・。」
「それゼラとの繋がりがあったからだろう。これから告白や仲良くしようとする輩は出てくるだろうから注意な。そっちの大学じゃゼラの高校時代の性格を全く知らないらしいから絶対出てくる。それでいて本人も結構モテてるが興味が無いってバッサリ斬る無恋皇ってあだ名があるぞ。」
「・・・。凄いあだ名ですね・・・。」
「恋愛に興味が無い態度が皇帝って意味?。」
「そんな感じ。」
そんな事言われる程女性に興味がないはずの先輩が恋をした。
先輩はここ1ヶ月は殆どの時間をゲームにログインし続けて何かをしていました。
そして、
「見てみろ!!。シスだ!!。どうだ!!。凄いだろ!!。可愛いだろ!!。」
自慢げに噂のヴァルキリーをお披露目しています。
白銀に輝き長い髪に蒼色の瞳、白銀色の軽装備に大剣を腰につけ神々しいオーラを放つ小柄な少女でした。
「ちょ・・・。おま・・・・。」
「・・・。」
「え!?。」
「っふっふっふ・・・。これで俺はこのゲーム内唯一のヴァルキリーを所有するユーザーだ!!。そしてカワイイ!!。ヤッタ!!。」
「お前そんな性格だったっけ?。」
「いやぁあああああん!!。カッカッカッ可愛いいいい!!。抱きついていい!?。良いよね!?。ダメ我慢無理!!。」
「おいこら許可なく抱きつくな変態。」
「ひぎぃ・・・しびえる・・・。」
私はNPCを紹介されほっとしました。
現実じゃないただのプログラムとそう思いました。
それからの先輩はゲーム内でヴァルキリーを倒した後に恨みや妬みでPvPを仕掛けてきたプレイヤー達をボコボコにしたり全レイドボスをソロ攻略するなどやばい奴認定されゲームで知らない人がいない程有名になりました。
立ち上げたギルドも1日でそれで審査もしても満員の100名に到達してしまいました。
大抵の人は初心者でしたが先輩は効率は別に組む気はないから今後プレイヤー達が増えるように行動すべきだっと言って初心者育成に力を注ぎました。
その結果一月で初心者だった人達は既に廃クラスと同等のレベルになりプレイヤースキルもかなり上達した結果最新レイドボス等もメンバー達でグループ狩りする程強くなりました。
私はワールドサモナーで使い魔を更に多く扱えるようになり能力も強化できる職、先輩は支援師と言う攻撃スキルを一切持たないが支援スキルや魔術を全て扱え使い魔も従えれる職になっていました。
そこからは怒涛の勢いでレベルをマックスに装備厳選ともはや私達ですら追いつかないレベルで一人突出して強くなっていました。
そして私に今まで使ってきたお気に入りの使い魔が渡されました。
吸血鬼のヴルリアと天使のピーニュ、更にドラゴニュートのラズを譲り受けました。
正直異常な強さでした。
私の最強の使い魔であるノームのヌゥを軽く上回り、スキル構成も回復と魔術特化と物理火力特化でこんな子達をいいのかと返したかったぐらいです。
その使い魔達の好感度を上げ切った後に先輩は行方不明になり現在に至ります。
私は先輩が最後に狩り場である天界の都へとやって来ました。
先輩と同じような速度は無理ですがエリアの敵を全てを倒しテロップが表示されました。
「ありがとう。ユピ、ヌゥ、ラズ、ヴルリア、ピーニュ。」
使い魔達を戻しその場で空を見上げました。
「・・・。先輩・・・。私はもう辛いです・・・。先輩がいない世界で生きている価値がありません・・・。」
そんなことを口走って言った瞬間。
「え?。なにこれ・・・。」
私は突然現れた光の魔法陣。
「だめ・・・。ログアウトできない・・・。」
そのまま更に光輝き光に飲まれていきました。
「ラガルさん・・・。ジャンネさん・・・。先輩・・・。助け・・・。」
私の身体が何処かへ飛ばされる感覚を覚えた後は何処かへ飛ばされていました。
お城の中で時代的に中世期ぐらいの場所。
辺りを見渡すと自分の他に学生服を着た高校生が男子が一人と女子二人と周囲に騎士が私達を囲み警戒していました。
「お初にお目にかかる。私は聖国の王、リヴィンダルオン・フォース・アストラだ。」
私は状況を読み込めずただただ固まったまま。
「あ・・・はい・・・。僕は一ノ瀬冬弥と言います。」
「私は二宮愛花。」
「・・・。足立千歳・・・。」
黒髪短髪で学生服の男の子は私より年下でしたがしっかりした印象があります。
一人の女性はローブを着ており杖も持ったポーニーテイルの赤髪の少女。
最後の子は何事にも興味が無さそうに視点を動かしている栗色の髪色で目の下まで隠れているショートカットの子でした。
千歳と言う子は昔の私よりも酷い状況ではないかと思ってしまうほどでした。
と言うか実名そのままで自己紹介しますか?。
「して、君は?。」
「あ・・・。はい。私はリエって言います。」
まぁ私もあまり人の事言えないですが・・・。
「ふむ。ありがとう。では今この状況を説明しよう。」
王様の話では勇者召喚の義を行い私達を呼び出したそうです。
今世界では魔物が活性化していて人々に遅い民家を失っている人達が沢山いるようです。
「してその原因である魔王の討伐。そしてそれに加担している帝王を倒すのと事実上それらをまとめている覇王ゼラを倒してもらいたい。」
え?。
今ゼラって言いましたか?。
「人々を脅かす悪者って事ですね?。」
「そうゆうことだ。私達では魔王に対抗できない・・・。魔王を討伐できた暁には元の世界への帰還も約束しよう。」
「すいません。」
「ん?。リエ殿か。何かね?。」
「その方ゼラって覇王は小柄で黒髪。白銀の騎士に水と風の魔術師をお供がいましたか?。」
「・・・。君は何故そんな事を・・・。」
そっか先輩この世界に飛ばされてたんだ。
覇王って呼ばれるかは気になるけど・・・。
そしてシスちゃんにアウラちゃんにスィーナちゃんを従えているって事は私も使い魔を使えるはず。
「来て。ユピ、ヌゥ、ラズ、ヴルリア、ピーニュ。」
露出度が高いく布だけのヌゥ。
和服をベースとした鎧を着け腰には二本の刀を着けた侍風のラズ。
ゴスロリの防具を着けた小悪魔チックなヴルリア。
雲をイメージした軽くそれでいて可愛いらしい防具を着けたキューピット風のピーニュ。
「んぁ?。もう・・・。さっき呼んだばっかりじゃないか・・・。」
「姉様、どうかなさいましたか?。」
「せっかくピーニュと二人でゆっくりお風呂入ろうと思ってたのに・・・。」
「まぁまぁ。して姉様。御用は?。」
あれ?。
喋るの?。
まぁいいや。
辺りの兵や王は天使や吸血鬼など口にして驚いているけど、
「この国から出るよ。」
「「「「了解。」」」」
そしてベランダの方へ足を運ぶ。
「まっ待って!!。」
「なにか?。」
「君は一体何者なんだ!!。」
駆け足で近付いてきてそれ?。
「私はリエ。ギルド、エンヴリオンの副マスター。覇王ゼラと呼ばれている方は間違いなく私の上司に当たる方なので私は貴方達とは組めません。」
「んな!?。」
「え?。え?。」
「何よそれ・・・。」
「・・・。ほぇ・・・。凄い演出・・・。」
ごめんなさい。
演出じゃなく事実なの・・・。
「じゃお願い。」
そう言ったら肩にプルンっと着地したユピ。
そして、
「飛ぶよ。」
左右の腕に抱きつきてきたヴルリアとピーニュはそのまま羽ばたいて宙に浮き始める。
ヌゥも一緒に飛んでくれている。
「に・・・逃がすな!!。」
「御免!!。」
ラズが一閃を放つと全ての人が吹き飛ばされるのが見えた。
中には骨を折った重症者もいると思う。
こっちを補足し軽快に建物の屋根を走り飛びしながら追いかけてくる。
「もう。私の仕事ないじゃん・・・。帰っていい?。」
「ヌゥ。貴方は万が一の保障なんですからそんな事言わないの。」
「そうですよ。姉様が死んでしまっては私達はどうやって生きていくんですか?。」
「それもそうか。仕方ないな~。くふぁ・・・。ねむ・・・。」
それからは何事も無く国が見えなくなるまで離れる事に成功しましたが、
「皆。ありがとう。」
「気にしないで。」
「そうです。私達と姉様の仲じゃないですか。」
「んで・・・。これからどうするの?。」
「そうですね・・・。まず先輩に会いに行きます。」
「ん?。主様がこの世界にいるって事?。しかも喋れるようになったかコミュニケーション可能・・・。」
「ふふ・・・。テンションが上がりますね・・・。」
「それは誠ですか!!。」
やっぱりこの三人は先輩の事は特別な存在なんですね・・・。
「話から間違いなく。覇王と呼ばれていて、シスさんやアウラさんにスィーナさんを従えて何かをやっていると。」
「ほへ・・・。殿は王になられたのですね・・・。益々自慢できます!!。」
「っで?。何処に居るの?。」
「・・・。あ・・・。」
「その感じでは聞いてないみたいですね・・・。」
「ごめんなさい・・・。生きていると確信が持てた瞬間とにかくここから出ないとっと思って・・・。」
「気にしないで。正直私あの場所嫌いだったから正解よ。」
「そうですね。何か良くないモノがある感じでしたね。」
「とりあえずこのまま飛んで進んで村や街が見えたら情報収集する方向でいいかな?。」
三人は頷いてくれた。
ヌゥはクカー・・・っと鼻提灯を作って浮いたまま寝ていました。
ユピもプルプルと震えてコミュニケーションが取れて嬉しいそうな感じをあらわにしてくれて可愛いです。
「じゃ道中の護衛とかお願い。」
そう言って国とは反対側へと私達は進んでいきます。




