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帰還

「うるあああああああああああああああ!!。」


「っふ・・・。」


エルフの防衛砦の先。

そこで全身白い鎧と銀色に輝く大剣と灰色の盾を持つ男と交戦中のガンガオ。

ガンガオも赤く燃え上がる炎のガントレットと黒い軽防具を装備している。


「流石だ。やはり俺はお前が欲しい。」


「はん。生憎だがお前に付いて行く気はねぇよ帝王!!。」


「これで何度目かな?。まぁいい。今回こそ勝って俺の部下になってもらう!!。」


長時の間、激しい攻防が繰り広げられており周囲の被害は凄まじい事になっている。

拳と剣がぶつかると衝撃波が生まれ地面をえぐり空気も震える。

どちらかが防御し耐えると地面にクレーターが出来る程壮絶な戦いが行われている。


「やはりお前も成長しているか。」


「お前もだろうが。」


見た目は五分五分に見える戦闘だが若干ではあるがガンガオが押されている。


「更に本気を出してやる。」


「ああ。いいぞ。俺も楽しい・・・!?。」


「な・・・!?。」


上空から間に割って入る人影。

土煙が晴れるとそこには小さなメイドの姿が現れる。


「何者だ貴様。俺とガンガオの邪魔するとは・・・。名を名乗れ!!。」


帝王を見た後、ガンガオを見て、


「・・・。貴方様がガンガオ様ですか。」


「あ・・・。ああ。君は・・・。」


「私はメディア。ルビニア様兼お父様のご命令により貴方を助けるように命令を受けた武器です。」


「ルビニア・・・。確かゼラと一緒に修行に行った一人か。って事は帰ってきたのか。・・・タイミングがいいな・・・。」


頭を掻きながら苦笑いをするガンガオ。


「何を笑っている。」


「お前は知らないか。帰ってきたんだよ。対軍で最強の助っ人がな。」


「まぁいい。そいつも倒せば問題あるまい。さて遊びは終わりだ。本気で行くぞ!!。」


全身から溢れ出す魔力。

剣と盾が輝きを増す。


「私が戦いますが宜しいですか?。」


「ああ。俺は「分かりました。ではそうさせてもらいます。」


ガンガオが言い終わる前にメディアの全身がオーラで赤く染まる。

目も紅く光り、周囲に赤い剣が生成されていく。


「では戦闘データ収集にお手伝い下さい。」


「舐めるなよ小娘!!。」


一瞬で距離が縮まり剣を振りかざす。

メディアは帝王の攻撃を赤い剣を両手持ちで受け流し体を回し斬る。


「ふぬ・・・。やるな。だが軽い。」


しかし簡単に攻撃ごと薙ぎ払われ吹き飛ぶ。

しかしメディアは予想していたのか空中で体勢を直し直ぐに地面を蹴り突撃し攻撃を始める。


「ぬ・・・。素早いな。この状態の我と同等とは恐れ入ったぞ。」


余裕を残しつつ防ぐ帝王。


「お前も欲しくなったぞ。」


「それは無理です。私はルビニア様の武器。他人の物になれません。」


「そうか。なら倒して部下にするのみよ。」


「おっと忘れてもらっちゃ困る。」


ガンガオが死角から攻撃をするが盾でいとも容易く防ぐ。


「無駄だ。」


「助太刀は結構です。では・・・。」


「えぇ・・・。」


メディアはクロスボウガンから紅い魔法の矢をガンガオがいるにも関わらず帝王に向けて飛ばす。


「ぬ!!。」


「うぉ!?。」


予想外だったのか少し反応が遅れ一本が頬を掠りそのまま彼方へ飛んでいく。

ガンガオは横に飛び避ける。


「なかなかの威力・・・。しかも魔力の矢での遠距離攻撃も使えるのか・・・。ますます欲しくなったぞ!!。」


魔力が更に開放され輝く。


「これでどうだ?。」


「避けろ!!。」


ガンガオが叫ぶが既に遅く振り下ろされる。

振りは強烈な衝撃波と共に光の柱が天に昇る。


「・・・。ほう・・・。」


「マジかよ・・・。」


二人は耐えた事に驚いている。

メディアは蒼い色の状態になっている。


「この程度が本気ですか?。」


「この攻撃にも耐えるとは・・・。ますます気に入った。どうだ?。特別優遇してやる。ルビニアという子も保護してやろう。」


「お断りします。そんな事をすればお父様が許してくれません。なので敵です。」


「良い女だ。」


「・・・。命令が下りました。貴方には私の本気を見せても良いと。」


「ほう。」


「いきます。」


「・・・っくははははは!!。良いな!!。今まで会ってきたどの女よりも魅力的だ!!。なら見せてもらおうか!!。」


魔力が溢れ出し毛が逆立つ帝王。

メディアは目を瞑り全てのリミッターを外す。


「凄い魔力だなおい・・・。」


近くにいるガンガオは溢れ出る魔力に引け腰になっている。


「ガンガオ以上だ・・・。そしてその姿は正しく死神・・・。素晴らしいぞ!!。ああ・・・。もっと早く出会いたかった・・・。」


現在のメディアの姿は目が紅と蒼のオッドアイに光り、武器を持たず周囲に紅と蒼の槍と盾が浮遊している。

その紅い槍を一本を握り力を込めて帝王に投げる。


「・・・!!。」


直撃したと同時に轟音と振動が起こり帝王が見えなくなるぐらい土煙が舞い上がる。


「やっべ・・・。この子ガチでやばい・・・。」


起こった惨状を見てガンガオは呆然とするしかなかった。


「っつ・・・。!?。」


ダメージを受け少し怯んでいる隙に背後から紅い槍が襲う。

一本二本ではなく百近くの槍が帝王を目指している。


「小癪な!!。」


剣で斬り払い、薙ぎ払えなかった分を盾で防ぐ。

そして土煙が晴れ視界が元に戻った目の前に映ったのはルビニアが溜めに溜めた巨大な槍を投擲する場面であった。


「終わりです。」


「・・・。俺は負けん!!。」


ありったけの魔力を盾に込めて槍を防ぐ。

ジリジリと傷が増え鎧の隙間から血が出て、顔も傷だらけになる。


「うが・・・。」


防ぎ切ったが既に満足に立てる状態ではない。


「まだ息がありますか。手加減はしなかったのですが・・・。まぁ良いでしょう。」


メディアは槍を一つ持ち帝王の元に向かう。


「・・・。」


「どうですか?。」


「ああ・・・。素晴らしい力だ・・・。今までに無い威力だ・・・。ふふ・・・。さぁ殺るが良い・・・。」


そう言った後目を閉じる。


「帝王様!!。」


そこに一人のローブを着た少女がありえない速度で向かってくる。


「イレギュラー。排除します。」


雨のように槍を少女に向けて飛ばすルビニア。

普通の人であればこれは突破不可能だったが、


「デスペルマジック。」


全ての槍が消されてしまう。

今の状態の攻撃手段の程んどが魔力でできている槍の為、魔力を破壊するし全ての魔力効果を破壊するでスペルマジックと全てのスキルを無効にする無ノ結界などには相性が最悪。

そしてメディアとルビニアと繋がっている糸も魔力なのでそれも解除されその場で崩れ落ちる。


「おっ・・・おい!!。大丈夫か!!。」


ガンガオが近くに寄り抱き抱えメディアが息があるか確認すると、


「し・・・死んでる・・・。」


「よく分からんが今が好機だな。」


帝王は少女からポーションを貰い飲み干す。


「っち・・・。」


ゆっくりメディアを地面に寝し構える。


「俺の勝ちだ。」


「いや。俺らの勝ちだ。」


「ん?。どうゆう・・・。」


少女の方を向くと申し訳なさそうにしている。


「・・・。報告が・・・。」


「言ってみろ。」


「軍の被害が全体の70%に達しました・・・。」


「なんだと?。」


「各方面でいきなり爆撃されたの事です。」


「状況は?。」


「勝利が確定していたのがもう圧倒的に不利な状況だそうです。援軍が欲しいと。」


「・・・。撤退か・・・。」


「それは不可能・・・。貴方達全員ここで朽ち果てる・・・。」


いつの間にかルビニアがメディアの隣に居た。


「・・・。お前がルビニアか。」


「そう・・・。」


ルビニアはメディアと繋がる。


「申し訳ございません。ルビニア様。」


メディアは起き上がりルビニアに謝る。


「気にしてない・・・。ただゼラ様が今後の為に戦ってきて慣れてこいって・・・。」


「分かりました。」


「一ついいか?。」


「なに・・・?。」


「メディアは一体何者なんだ?。」


「人形・・・。私の武器・・・。」


「ありがとう。後で詳しく説明をお願いしたい。」


「分かった・・・。」


ガンガオを横目に帝王を睨み付ける。


「私は貴方を絶対に許さない・・・。」


「ほう。いい目だ。」


その小柄な身体からとんでもない殺気と威圧感を発する。、


「帝王様。撤退しましょう。」


ルビニアの威圧に腰が引け武器を構える帝王に撤退を推奨する少女。


「無理だな。後方を見てみろ。」


「え?。」


後方には椅子とテーブルを出しお菓子を食べているゼラとシスが居た。


「一目見て分かった。彼奴らは俺以上の化物だと。」


「言うじゃねーか。まぁあながち外れてないが。てか彼奴何食ってるんだか・・・。」


ガンガオが帝王が言う事に苦笑いする。


「ここで散る運命。ならばこの命尽きるまで戦うのが俺らしい。」


「・・・お供します。」


「ふん。好きにしろ。」


「メディア・・・。私の命令は絶対・・・。」


「はい。分かっております。」


メディアと共に突撃するルビニア。

その行動が予想外で反応が少し遅れた帝王達に一瞬で懐に潜り込み攻撃が始まる。


「っく・・・。無茶苦茶な戦い方をする・・・。」


二人の連撃は隙が見当たらず反撃する間も無く攻撃が飛んでくる為防ぐので精一杯。

デスペルマジックも使用するがすぐに繋ぎ治る。

更にデスペルマジックを使用すればする程タイムラグが無くなっていく。


「ならば・・・っ・・・!!。」


「無駄ですよ。」


「うぐぁ・・・!!。」


横槍を入れ崩そうとした少女はメディアのゼロ距離でクロスボウを受けてしまうが辛うじて身体を捻り致命傷を逸らした。


「はぐぁ・・・。」


右肩を貫通し痛みで意識が吹き飛びそうになる。


「ローミナ!!。っぐ・・・。」


少女の名前を叫び心配をする帝王にお構いなしに攻撃を続けるルビニアとメディア。


「メディア・・・。」


「はい。」


返事をし紅いオーラを纏い後方へ下がる。

メディアを追う為にナルベアを突き放そうと剣と盾を振るうが正確に受けれる攻撃は受け危ない攻撃を避ける帝王を足止めするように動いている。


「っちぃ!!。何故受け止められる!!。」


「言う必要ない・・・。」


「うぐ・・・。」


ローミナは立ち上がり武器を構える。

息も荒くまともに戦える状態ではないが帝王の為に動こうとする。


「はぁ・・・。はぁ・・・。うぐ・・・。」


メディアがやる事を止めようと動くが出血が酷く直ぐにその場に倒れてしまう。


「無駄・・・。貴方はもうすぐ死ぬ・・・。そして帝王も・・・。」


「それだけは・・・。それだけは・・・。させない!!。」


何かの薬を飲む。


「!!。ローミナ!!。それを飲むな!!。」


命令を無視し飲む。

すると彼女の身体は茨の様な物が身体全身から生え出す。


「あ・・・。帝王様・・・。どうかご・・・ぶ・・・。「はーい。それは認められません。てなわけでブレイク。」


ブレイク

アイテムの効果を無効にし破壊する魔術。

即効性のアイテムには無効。


茨は消えローミナはその場で倒れる。


「んな!?。それを解除出来るのか!!。」


「いや。完全に効く前だから出来る事だぞ。しっかし神化薬って・・・。」


神化薬

神の力の一部を使えるようになる薬。

代償は魂。

使用後5秒後に効果あり。


「お前は一体・・・。」


「俺か?。覇王とでも言っておこう。さてさて。帝王・・・いやルーガリっと読んだ方がいいか?。」


「何故俺の名を・・・。」


「帝王の実名ぐらい普通じゃないかな?。」


「いや。俺の実名は公開していない。知っているのは自身と一部の人物のみ。」


「へー。まぁ興味ないからいいや。でだ。どうする?。降伏するか?。」


「・・・。精鋭の万全の状態の万の軍を一気にひっくり返す戦力か・・・。」


「まぁあれぐらいなら。てかガンガオだろ。」


「何がだ?。」


ゼラがガンガオの方を向き、


「時間稼ぎの退却に人的被害0に敵をある程度集める指示をしたの。」


「お前には敵わないな。ああ。お前が帰ってくるのを信じこの作戦にした。エルフ達もかなり協力的で時間もかなり稼いだしエルフ達のおかげで優位に地形を利用し奇襲や撤退が容易かった。」


「まぁそのおかげで凄くやり易い状況だった。ありがとう。」


「いや。お前が約束を破らない人だからこそ実行出来た策だ。こちらが礼を言う立場だ。」


「さてさて。ガンガオはどうしたい?。」


ルーガリの方を向きニヤニヤと笑うゼラ。


「好きにするがいい。もう何をしようが俺は勝てない。」


そう言ってローミナのフードを取り頭を撫でる。


「なんだ?。大切な娘か?。」


「ああ。私の義理の妹だ。幼い頃からのな。」


「ふーん。でもこうなる事は覚悟して戦争していたのだろ?。」


「まぁな。だが本当は戦争はしたくなかった。」


寂しいそうな顔をしながら撫で続ける。


「ああ?。あれだけの事やっておいてしたくないだって?。」


ガンガオは怒りを少し込めていた。


「俺には力はあったが知がなかった。そのせいで大切な唯一の肉親の妹のセフィリアを人質に取られた。」


「まて。なら何故俺を勧誘した。」


「少しでも強い駒が欲しかった。そして軍を強くするフリをし力を蓄えて行きたかった。まぁ結局はこのざまだ。もう妹もローミナも俺について来てくれる家臣や兵は失った。」


「なる程なる程。お前が装備してる盾には呪い付きでしかも特定の行動をしたら上に裏切りと報告されるのか。」


「なぜ・・・。」


「さぁ。選択の時間だ。この場で無念を抱え死ぬか、死して生きるか。」





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