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美咲は親友の真奈とカフェで向かい合って座っていた。
「ねえ、美咲。健太くんと付き合い始めたんだって?」
真奈の瞳は真剣で、同時に少し心配そうだった。
美咲は小さく頷き、カップの縁をそっと撫でながら、少し照れくさそうに笑いながら、でも真剣な眼差しで話し始めた。
「健太くんのこと……好きなんだ。好きって言葉だけじゃ足りないくらい、大切で。会うたびに、心がドキドキして、話すだけで嬉しくて。普通の恋愛って、こんな感じなんだなって思う」
少し言葉を詰まらせてから、そっと続けた。
「でもね、私たちのことを考えると、不安になることもある。だけど、それでも一緒にいたい。健太くんの笑顔が見たいし、そばにいたいって、心から思うの」
美咲の声は小さくなったけど、その瞳は真っ直ぐに真奈を見つめていた。
「だから、まだお母さんには言えないけど、私の気持ちは変わらない。これからもずっと、大事にしていきたい」
真奈は優しく肩をたたいた。
「わかるよ。でも何かあったら、いつでも話してね」
美咲は小さくうなづいた




