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第5話 返却配信が炎上を止めた

白牙フロントの盾騒ぎは、その日の昼にはもう配信サイトで燃えていた。


 失くしたのはセンター、管理が杜撰、返却窓口は無能。そんな切り抜きが出回るたび、灯は嫌そうに眉を寄せた。


「なら、逆に見せましょう。返せるものを返すところ」


 夜、私は保管庫へ積まれた未整理品を照合で仕分けし、灯の配信へ乗せた。回収されたまま止まっていた補助端末、誤って別クランへ回された回復ベルト、保険申請前に消えた探索記録石。


「これ、うちのだ」


「二週間探してたんだぞ」


 コメント欄の空気が少しずつ変わっていく。派手じゃない。でも、返ってきた側にはそれが全部だった。


 最後に私は、小さな探索クラン《紙風船》の代表へ防護外套を渡した。破れたまま戻らないせいで、次の潜行を止められていた品だ。


「すみません。センターなんてもう信用できないって思ってました」


「信用は、返せるものを返してからでいいです」


 私は受領印を受け取り、札を閉じた。


 灯は配信を切ったあと、私を見て笑った。


「今の、かなり強いです。討伐動画よりずっと腹に入る」


「地味でしょう」


「地味な方が嘘を混ぜにくいんですよ」


 その言葉は、思ったより嬉しかった。



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