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結界

「・・・実はこの間、護身法を思い出した時に、一緒に思い出したのですが、皆さん「結護法」って知ってますか?今まで使い道無いと思ってましたが、これが使えるんじゃないかと・・・」





『・・・・・・え?』


——三人の声がハモる。




『・・・明斗よ。何故、それをもっと早く言わぬのだ・・・』




『・・・明斗殿、情報共有は大事だと日頃から言っているでしょう・・これだから・・・』




『・・・ったく、お前最初からそれを喋ってれば、この時間無駄にならずに済んだんじゃないのか!?もっと早くから言えや!!ピーマンか!?あぁ!?』




これも3人同時にハモる・・・




(・・・そんな一斉に罵倒しなくても・・・ゴメンなさい・・・)




「・・・はい・・・すいません・・・反省します。」




(結護法とは、加行中に行う行法の中に出てくるもので、仏様をお迎えした後に悪いモノが入り込まないように周りに結界を張るというものである。


これは、お坊さんになる為の修行である四度加行の中には必ず出てくるもので、この間の護摩堂掃除の夢を見た時に、護摩次第を読んでその中に出てきたので思い出していた。)




そう言うと、オレは、3人の前で地面・壁・屋根へそれぞれ印を結び結界を作っていく。


加行の時には、あまりイメージ出来ていなかったけど、実際となるとイメージが大事だ。


ガルバの屋敷全体を覆うイメージで結界を・・・・




結界が完成した時、屋敷全体が金色の薄い膜に包まれた。




「・・・・・よし。これでどうでしょうか!」




『・・・・おおっ!!!』




3人の声が揃う。




『・・・明斗殿、やはり空海の弟子であなたが修復師に選ばれたのには納得がいきます。』




『・・・うむ。素晴らしい結界じゃ。』




『・・・感心したよ。この結界はたとえ守護者であっても破れはしないね。バサラお前でも無理だろう?』




『・・・どれ。ちと本気でやってみるか。』


バサラは全力で右手に呪力を込める。




(・・・・おいおいおい・・・バサラ、どんだけ凄いのよ・・・結界壊れて、ここの結び目も壊しちゃうんじゃない!?)




バサラの右手から青黒い炎のような物が出ている。そして、この呪力。喰らったら一撃で消炭になりそうな位である。




『・・行くぞ。』




バサラは、地面を右手で殴る。




———バチィィッッ!!!




バサラの拳が薄い金色の膜に触れた瞬間、バサラの右手に纏っていた呪力が弾け飛んだ。




『・・・おぉ!!』




『・・・なぬっ!!』




『・・・へぇ~!!』




3人の感嘆の声が聞こえる。




『・・・なんじゃい。もう少し派手な何かがあると思ったんじゃが・・・』




『・・・一瞬、ここの祠、終ったな・・・って思った自分がいました・・・』




『・・・明斗~!やるじゃん!アタシ、ガルバから明斗に乗り換えようかしら。』




そう言って、ガルバを横目で見る紫苑さん。




『・・・なっ!何を言ってるんです・・・!!こんな時に!!』




焦るガルバ。




(・・・ドS心が擽られる反応するから、また紫苑さんがノッちゃうんだけどな・・・危ない、また二人の世界に入りそうだから・・・)




「・・・よ・・良かった!!これなら大丈夫ですね。この結界を今、こちら側で守っている結び目にかけていって、そこから見つかったという結び目に行きましょう!まずは、バサラの所からというのはどうでしょう?」




『・・・明斗の意見に賛成じゃ。これならワシらが全員で動けるしな。』




————かくして、オレの本格的な修復の旅が始まるのだった。

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