帰還
オレは、何とか自力で屋敷に辿り着く。屋敷の入り口には、脇から血を流しているバサラが・・・
「・・・・って、オイ!・・・バサラ!血が滴ってるんだけど、大丈夫なのか!?」
『・・・いやぁ、一度は呪力で無理矢理傷口を塞いだのであるが、激しい爆発音がしたので、急ぎ戻らねばと思って跳ねたら、傷口が開いてのぉ。それで戻らんくなった。ガハハ!!』
「・・・いやいや。笑い事じゃないって!オレも重症だけど、バサラもかなり重症の部類だと思うけど。」
『・・・うむ。ガルバに応急処置してもらおうかと思ったのだが、ヤツはどこじゃ?』
「・・・あぁ、ガルバさんはオレが倒した金剛牙菩薩の守護者・ガーラの護送してると思う。」
『・・・やはり、守護者じゃったか。お主、よく戦って勝ったな。』
「・・・あぁ。最後は一か八かだったけど、何とか勝てた。バサラ達のおかげだな。」
『・・・うむ。苦しゅうない。』
(———ドヤ顔をするな。ドヤ顔を。)
「・・・にしても、バサラが深手を負うとはどんなヤツだったんだ?」
そんな質問をしている時だった。
ガーラの護送を終えたガルバさんが部屋へ入ってきた。
「ガーラはどうしたんです?」
『ガーラは、封呪を行って、今治療中です。まぁ、治療と言っても傷の手当位ですが。』
ガルバさんが、ふとバサラに目を向ける。
『・・・!!バサラ、あなたその傷・・・!?』
バサラは、うむ。と言いながら、
『・・・ヤツ・・・ルドラが出てきおった。』
目を見開くガルバさん。
『・・・なっ!?・・・あのルドラがですか!?・・・どうしてこのタイミングで・・・』
そこに、そっと入ってみるオレ。
「・・・確かに。何で今更って感じだよな。」
・・・・・・・・・。
静寂が辺りを包む。
「・・・・誰か、きちんとツッコんでよ・・・。オレが完全に浮いてるじゃん・・・」
『ガハハハ!!その、ツッコミとやらは意味が分からんが、一瞬お主にいつ話したかな・・・と考えてしもうたわい!』
豪快に笑うバサラの脇から噴き出す血・・・
(・・・いや。その噴き出す血に一番ツッコミ入れたくなるんですが・・・)
ガルバさんは、慌てて薬を取りに部屋から出ていく。
オレとバサラの応急処置が終わった頃、ガルバさんが神妙な顔をして溜息をついていた。




