決着
————今までの全てを叩き込んでやる。
そう腹に決めたオレは、ありったけの呪力を絞る。
(・・・これでブッ倒れても仕方ない。コイツさえ街に入らなければ・・・)
【・・・さっさと逝け!!】
【・・・剛力強化】
———フッ・・・
またしても、ガーラの姿が消える。
———ドンッ!!!——
今度の踏み込みは、随分手前・・・・
・・・と言う事は、重力を利用しての頭上からの振り下ろし!!
(・・・・来る!!!)
【破砕撃!!】
オレは、三鈷杵剣を元に戻し、全力の護身法を独鈷杵盾と手・足に流す。
(・・・頼む。上手くいってくれ!!)
「うおおおぉぉ・・・!!!」
———ガキイィィィンッッ!!!!!———
金剛牙斧が独鈷杵盾とぶつかる。
その瞬間。
————ドンっっっっ!!!!!———
オレが立っている場所の地面が陥没する。
『・・・ぐっ!!!!』
『・・・・・負けられるかあぁ!!!!うおおぉぉ!!』
———バキイィィィンッッ!!———
オレは、金剛牙斧の初撃を防ぎ切った。それと同時に独鈷杵盾が砕け散る。呪力が尽きかけているのか・・・
【・・・!!!・・・キサマ!!まだ終わりではない!盾が砕けた今ならば!!】
そう叫ぶと、ガーラは再び金剛牙斧を遠心力を使って横薙ぎで振って来る。
(・・・コイツも大技連発して呪力が・・!!)
「・・・だったら、負けてられるかよ!!ここからだ!!」
オレは、全力で護身法を展開し、再び三鈷杵剣を出す。そして、今度は三鈷杵剣に護身法を流す。
【・・・・死ねぇぇ!!!】
(・・・ここだ!!!)
ガーラが遠心力を使って放った横薙ぎを護身法を纏った三鈷杵剣で下から切り上げパリィする。
———ガキイィィン!!
ガーラの金剛牙斧が跳ね上げられる。
「何回も見せられたら軌道もタイミングも全部分かるんだよ!」
「・・・喰らえ!!」
「オンバザラボキシャボク!!」
がら空きのガーラの腹に向けて至近距離で護身法を纏わせた発遣を放つ。
——————ドゴォォォンッ!!!
【・・・・ガハッ・・】
ガーラは見えない速度で、反対側の街路樹をなぎ倒し、後ろの民家の壁を突き破って、更に奥の民家の壁まで吹き飛ぶ。
壁から剝がれたガーラが、そのまま前のめりに倒れる。
「・・・何とか、勝ったか・・・やばい・・ブラックアウトだけは避けなきゃ・・・」
しかし、足に力が入らない。
——オレは、バタっと仰向けに倒れる。
(・・・一か八かで護身法を法具に展開して、発遣にも纏わせるという方法が当たって良かった・・・そして、バサラやガルバさんとの修行が生きた。二人に感謝だな・・・)
そんなことを考えていると、走って来る足音がした。
『・・明斗殿!』
声の主はガルバさんだった。
『明斗殿!大丈夫ですか!物凄い音がして、大きな呪力が一つ消えたので駆け付けました。』
「・・・・えぇ・・・な・・何とか倒せました。金剛牙菩薩の守護者・ガーラと名乗っていました。」
オレは、指でガーラが倒れている方向を示す。
『・・・!金剛牙菩薩の守護者!?かなり強敵だったのでは??』
「・・・えぇ。相当な使い手でした。ただ、お二人の修行の成果を出せた気がします。」
『・・・あれ程、無茶をしないようにとお伝えしていたのに・・・』
「いえ。もし、シュリ—もどこかに潜んでいたら大変な事になっていましたし・・・。あぁ、そう言えば、シュリ—はまだこの間の傷が癒えていないようです。ガーラが代わりに来たと言っていましたから。」
『・・・そうですか。屋敷には、魔が合計50体程来ました。恐らく、ガーラは後からゆっくり来て祠を壊すつもりだったのでしょう。』
オレは、上半身を起こす。
「・・・いててて・・たぶん、肋骨が何本か折れてます・・・とりあえず、屋敷までは戻れそうです。ガルバさんは、ガーラをお願いします。」
『分かりました。ガーラは封呪を行い、屋敷へ連れて行きます。』
———かくして、それぞれの戦いが終わったのであった。




