襲来 弐
————その頃。単身、自身の管轄エリアへ向かったバサラは———
『・・・面倒じゃのぉ・・・』
周りを魔に囲まれていた。
————ギィヤァイィィィアァ!!!
一斉に叫ぶ魔達。
『やかましい!!雑魚に興味は沸かん!!』
魔が一斉にバサラに飛びかかる。
『・・・鬱陶しいと言うておろうがっ!!』
『———喝ッッ!!!!!』
その声と共に、一瞬で数十体の魔が砂塵へと帰す。
『・・・ヤツめ。小癪な真似を。』
そう呟くと、バサラは再び宙を舞う。
((・・・同時攻撃か。明斗も無事なら良いが・・・))
***
———日々の修行により、発遣で言うと最初は2発で限界だったのが、6発まで撃てるようになった。つまり、3倍っ!!
この約2週間の修行で、呪力がほぼ3倍になった事実に、ガルバもバサラも驚いていた。
「・・・よし。もう少しで入口だ。」
入口に差し掛かろうとした時だった。
————ピギィィヤァァアァァ!!!———
オレがこの世界に来た時最初に倒した蜘蛛型の魔1体と、目玉型の魔2体が空間の裂け目のような所からヌルリ・・・と落ちてきた。
「・・・これまた、豪華なお出迎えで・・・」
その後ろに、黒い肌の筋骨隆々なヤツが立っている。
バキバキに腹筋が割れていて、背丈は180cmはあるだろうか。髪は金髪で頭の上に団子で結んでいる。そして、左胸に梵字が光っている。
(・・・ったく、この世界の人達はやたら美男子が多いんだよな・・・嫌になる・・・)
「・・・一応、聞いておくがさっきの爆発はアンタがやったのか?」
【・・・・う~ん・・・・そうだねぇ~。ちょっと入口に結界貼ってあったから~。
・・・・無理やりゴメンなさいって~。って感じで~。】
(・・・何だか独特の話し方だし、間が長いし面倒なヤツだな・・・)
【・・・・あぁ~。ボク?・・・・ボクは、牙羅って言うんだけど~。】
(・・・いや。聞いてないし・・・自分で名乗っちゃったよ・・・)
【・・・この間~。シュリ—が~ここの結び目~・・・・・壊し損ねちゃったから~
・・・・だから~ボクが代わりに~・・・・来たって~訳。】
「・・・なるほど。すまないが、ここの結び目を壊させる訳にはいかないから、今日はお引き取り頂けないか?」
【・・・・・え~。それは無理かも~。だって~・・・早く~結び目壊して~
・・・世界を浄化しないと~・・・・ますます世の中が~腐っちゃうじゃん?】
「・・・それは、どういう意味だ?」
【・・・だってさぁ~・・・この世界~・・・もう痛いでしょ~?だからねぇ~・・・早く楽にしてあげないと~かわいそうじゃん?】
(この人達は、それが世の中を正すと信じてるんだな・・考え方の違い・・・か。)
「・・・何故、壊そうとする?壊して何になる?」
【・・・ん~。壊すのはねぇ~苦しみを終わらせるために決まってるじゃない~?】
「・・・つまり、話しても無駄・・・と言う事だな。」
【・・まぁね~。ボクが~出る幕じゃ~ないと思うから~サッサとやっちゃいな~】
その声に呼応するかのように、魔が動き出す。




