再魔
「・・・・・さっきのと、形が違うんすけど・・・・」
さっき、オレが倒したヤツは蜘蛛のような足が生えていた。今、目の前にいるのは人魂のような形。それに、たくさんの目がある。
(・・・さっきより形がエグい。発遣撃てるかな・・・)
———そうだ!アチャラが「どっか行け!」みたいな事言って、どっか行ってたな。
これだ。
オレは、人魂型に向かって叫んだ。
「戻れっ!!!」
・・・・・・あれ?
「・・・・いなくなれ!!!!!」
今度は大声で言ってみる。
・・・・・・・・・はて??
分かった。言い方か。これでどうだ!
「・・どっか行け!!この目玉野郎!!!!!」
その人魂型の魔の目がいっせいにオレを捉える。
・・・・・それには反応するんか———い!!!
人魂型の魔が“ヴヴヴ”・・・と揺れる。
(・・・・ヤバッ・・・・!!)
直感的にそう思って、横に大きく飛ぶ。
———刹那。
オレが元にいた場所の地面が抉られた。
「・・・・・マジかこいつ!!!!」
そう思うと、一目散に丘に向かって走る。
(・・・・こいつはヤバい。相手にするとやられる!!)
人魂型は、速度は速くないが確実に後ろを追ってくる。
(・・・・上手く捲けるか!?)
途中で、松明を人魂型に投げつけてから、急に方向転換し茂みに隠れる。
人魂型の魔は、投げられた松明を避ける事もせずに、そのまま直進し、松明をすり抜ける。人魂型の魔は、オレを見失ったのか、そのまま直進して行く。
(・・・・・ふぅ・・・危ない。・・・上手く捲けたみたいだな。・・・それにしても、アチャラのヤツがやってたようにはいかなかったな・・・やっぱり、オレ弱いんだな・・・)
人魂型の魔の姿が見えなくなってから茂みから出る。
「・・・さっさと、法具拾って戻ろう・・・ここは危険だな・・・」
そう呟くと、護摩壇に向かって走った。
少しすると、護摩壇が見えてきた。
「・・・・あった!!これだ!」
護摩壇の中央手前にある、金剛盤の上に五鈷杵・三鈷杵・独鈷杵・金剛鈴並べてある。
それに手を伸ばした瞬間だった。
後ろから、強い衝撃を受けた。
「・・・・ぐわっ・・・!!!!」
護摩壇へ吹き飛ぶ。
————ギィィイィヤヤァァアァ————
そこには、さっき捲いたハズの人魂型の魔の姿があった。




