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第1章 受験生 和子(1)

 私は受験生和子。案内された日時に学校に行った。受付の在校生が、淡々と待合室の教室に案内してくれた。3年2組と書いた教室。ここで待っているのは私1人だけ。

 小さい頃から漠然と、高校は女子校に行くんだって思い込んでいた。小さいころにお姉ちゃんと同行した、女子高の文化祭が刺激的、その記憶がいつまでも残っているんだと思う。自分が行けそうな女子校はここだけだった。筆記試験と面接が終わったが、2泊3日の選考試験が必要と指名された。これってなんだろう....って予想はついた。あたしのような子が応募できる、数少ない学校だから、慎重なんだと思う。


 校内放送で、受験生向けの注意や説明が流された。想定通りの説明。

 放送が終わった後もしばらく待っていた。


 教室のドアが開いて 2人の在校生が入ってきた。案内してくれたさっきの子に比べると、やけに明るい。

「初めまして 和子さん。私たち 和子さんの試験官 担当、この学校の3年生です」「リラックスしてね、試験が終わるまでは私たちはお友達、仲間だと思ってね」

「えっと....さっき放送で説明があったとおり、今からは、全方向から、和子さんを試験するっていうか....在校生がそれを手伝うことになってます。普段通りの和子さんを見せて下さいっていう趣旨」

「いきなりだけど、お茶しましょう。アレルギーとかないわよね。安っぽいお菓子と飲み物だけど」

「....これも試験ですよね」

「もちろんそうです」


 冷たい水と、少量のケーキが出された。おとなしく食べた。


「この学校には来たことがあるの?」「去年と一昨年の文化祭にきました」「印象は?」「とても華やかでいいなって思いました」「ここ以外に受験した高校はあるの?」「滑り止めはあるけど、実質ここが第一志望です」


 雑談なのか面接なのかわからないような会話を続けているが、一人の試験官担当学生が、ものすごく身体を近づけてきて、ハグしてきた。ちょっとビックリした。


「怖がらなくていいわよ。ここ女子校だから、こんなスキンシップは多いの。それにしても和子さん、制服の着こなし、かわいいわよね。これって中学校の制服?」


「はい、制服です。制服のおしゃれはすごく研究してたんです」


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