序章:今日から面接試験
ここは Q県 P市にあるL 女子学園高校。全寮制の女子高校。
この学校は、募集要項に性別の制約を謳っていないという特徴がある。大々的に宣伝はしていないが、学校関係者には静かに浸透している。
同時に、入試要項に「面接あり、指名により最大2泊3日を費やす」ともある。
つまり「生物学的に男性であっても、入試は受けられる。ただし2泊3日の面接入試をクリアする必要がある」。誰かが「三日間のダンジョン」と名付けた。学外学内とも、この呼称は浸透している。
今年も入試シーズンとなった。全員に筆記試験と、個別の面接試験を行った。その上で、指名されたごく数名が、2泊3日の「ダンジョン」入試必要と判断された。
今日は、その三日間のダンジョンの最初の日。
デリケートな面接試験なので、一人ずつ別の教室に、集合時間も少しずつずらしながら集合した。
校内放送が流れる。
「受験生の皆さん、お待たせしました。これから L女子高の面接試験を3日間にかけて行います。
皆さん 既にご承知の通り、私たちは女子校 なのですが、募集要項に性別の制約を謳っておりません。大々的に宣伝してはいませんが、おそらく 皆様のどこかで情報を嗅ぎつけて 私たちの学校に応募されたのだと思います。
そうは言っても 私たちは女子校です。女子校の中で3年間 それも全寮制で生活して行くことができるか、私たちなりにも 慎重に 確認していきます。そのための3日間ですので まずはご理解ください。
堅苦しくなりましたけれども、気楽に考えて結構です。受験生の皆さん、この後 本校の生徒さん卒業生 職員 教師 いろんな方が 皆様の前に現れますので、普通に対応してください。その中で 私たちが 評価していきます。
あらかじめ お願いします。入学後は、どんな形で入学を認められたにしても、皆さん フラットに、平等に、私たちの生徒になります。誰がどんな形式の試験を経て入学したかなど、公開しません。性別なども、学校からアウティングすることはないし、生徒同士のアウティングを煽ることもしないように指導しています。今回の試験も受験生一人一人 別の教室で待機 頂いてますし、途中で他の受験生に会うこともないと思います。
もう一つお願いします。2泊3日の途中でも不合格を言い渡して帰宅をお願いすることはあります。これについては あらかじめご理解ください。
それでは この後 受験生の皆様 それぞれに 本校から担当試験官の、まずは生徒さんたちが訪ねてきますので、順次対応していってくださいね」




