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【完結】無能と罵られ最強ガイドに支配されていた「ミュート」の令嬢ですが、真の力が覚醒して逆転しました。~傲慢な俺様公爵と執着心溢れるヤンデレ騎士が私の「愛の下僕」として溺愛してくるなんて聞いてません~  作者: ましろゆきな
第七章:【後日譚】女王陛下と二人の騎士の、騒がしき幸福論 

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第三十話:後日譚5 新しい命の誕生

「オギャアアア! オギャアアア!」


 二つの力強い産声が、聖護隊の特別医療室に響き渡った。

 長い陣痛の末、ようやく訪れた安らぎの中、マダム・ローズが慣れた手付きで産湯を使わせ、白い布で小さな体を包み込む。


「リオナ、よく頑張ったわね」


「ローズ様、ありがとうございます……」


 汗に濡れた髪を払い、リオナは荒い息を整えながら微笑んだ。

 その直後、待ちきれないとばかりに扉が勢いよく開かれた。


「「リオナ!」」


 カイルとシオンが、血相を変えて飛び込んでくる。

 二人の顔は蒼白で、まるで自分たちが出産したかのように消耗していた(主に廊下での口論と心労で)。


駄犬カイル忠犬シオン。静かにしなさい! 産まれたばかりの子が驚くでしょう」


 ローズの一喝に、S級ガイド二人がピタリと足を止める。

 ローズは呆れたように息をつくと、その腕に抱いた二つの包みを、恐る恐る近づく父親たちに見せた。


「ほら。……あなた達のお父さんですよ」


「「!!」」


 二人は息を呑み、覗き込んだ。

 そこには、奇跡のような光景があった。


 ローズの右腕に抱かれているのは、産毛ながらもはっきりと分かる、陽光のようなプラチナブロンドの髪を持つ元気な男の子。

 そして左腕に抱かれているのは、とろりとした蜂蜜のようなキャラメルブラウンの瞳を輝かせる、あどけなくも賢そうな女の子。


 誰がどう見ても、疑いようのない「証拠」がそこにあった。


「「……あ」」


 カイルとシオンは顔を見合わせ、そして再び子供たちを見て、言葉を失った。

 カイルの口がぽかんと開き、シオンの冷静な瞳がかつてないほど揺らいでいる。

 DNA鑑定など不要だ。生命の神秘とS級の遺伝子が、雄弁に答えを語っていた。


 ベッドの上で身を起こしたリオナが、そんな二人の様子を見て、悪戯っぽく、けれど慈愛に満ちた声で告げる。


「ふふ。だから言ったでしょう? ――両方、私の子よ」


 その言葉に、ようやく我に返った二人の父親は、感極まったように膝から崩れ落ち、そして歓喜の涙と共に、愛する女王と子供たちに手を伸ばしたのだった。

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