5.結果発表
「それでは、ウィリオス・レセアージェンの試験の結果を言い渡す!」
改めて修練場で向かい合ったシドが口上を述べる。
自分なりにベストは尽くしたが、それでも尽きないのが不安と言うものである。
ウィルは無意識に拳を握りしめていた。
シドが持っている紙には、この試験でのウィルの評価が記されている。
こんなに強く陽が照っているのだから少しくらい透けやしないかと凝視するウィルだが、見えるのはただ紙の白ばかり。
「……合格である!」
「へ?」
聞き逃した。
余計なことを考えていたからである。
とはいえ、祝福する様子の兵士たちを見れば結果は理解できた。
「あ、はいっ! ありがとうございます!」
その後も少しの手順を踏んだ後、試験は終了した。
帰り支度をするウィルに、シドが話しかける。
試験中は騎士と志願者の立場に準じた二人だが、プライベートでは知らない仲ではない。
そもそも、クレスを道場に紹介したのはシドである。
「とりあえずおめでとうと言っておこうか。お前の属性は雷だったんじゃな」
「はい。正直、鋼のシドさん相手なら相性良いと思ったんですけどね~」
「確かに効いたぞ。全力で魔法を使ったが、少し痺れた」
「少しですか~……」
大型の獣でも感電死するだけの奥の手を少し痺れた程度と言われると呆れるしかないが、王国最強の騎士の全力を引き出せたと思うと少し嬉しい。
「まあ、ワシは年季が違うからな。それにしても良い属性じゃないか」
「一長一短ですけどね~」
同じ希少属性の持ち主だ、シドもその辺りは分かって言っているのだろう。
雷の攻撃速度は飛び抜けて速いし、防具も無視してダメージを与えられる。
だが遮蔽物が多くては意味が無いし、事前に魔法で防壁を張られたら比較的簡単に防げてしまう。
応用が効く火水気土といった基礎四属性の魔砲に適性があったほうが良いとさえ思うこともある程だ。
「そこが分かっておるなら良い。それより城へ手続きに行くぞ、ついて来い」
「はーい」
この世界では、基本的に一人一属性の対応で魔法の適性を持っています。。




