#12 自暴自棄から初攻略へと
早速俺らはダンジョンへと侵入した。レベルが低めのダンジョンなためか、さくさくと先へと進んでいけた。
「このダンジョン、簡単だね~」
「そりゃあ、まだレベルの低いダンジョンだしね。」
「そうなの!?」
そうだった。まだ二人には実は伝えていなかったんだっけ。
「せっかくすぐ海翔くんが王になれると思ったのにー!」
「まぁいつかはなれるさ。」
「ほんと!?」
「うん。本当だ。」
そんな会話を三人でしていると二手へと分かれている道を見つけた。
「どうする?分けて行く?それとも一緒にどっちかに行く?」
「これはどっちの方がいいのだろうか...」
とりあえずなんかあると怖いから三人で一緒に右の道へと進んだ。
「なにもないな。」
「そうね。さっきまでモンスターとか出てたのに。」
「やっぱりへーわがいちばんだね!」
「そうだなっておい!ちょっと見てみろよ!」
首を傾げる二人。やがて二人は顔を見つめ合う。俺がそこを退くと二人は俺がいた所にすぐ座り、目を輝かせていた。
「財宝だー!!」
シルフィは嬉しくなる。疑問に思った俺、シルフィに聞いてみる。
「これってゲームクリアってことでいいのか?ここからモンスターが奇襲、とかないのか?」
「簡単なダンジョンならそんなのはないよ。」
どうやら本当らしい。クエストプリントにCLEARED!!の文字が現れた。
「なんだ...こっから奇襲とかだったら面白かったのに。」
普段からアクションやRPGをやっていたらそんなことも思ってしまう。
「さぁ!早くこの財宝を持って帰りましょう!!」
シルフィが一番嬉しがっていた。確かに簡単なダンジョンにしては財宝の量は多かった。難しいのならどうなってるんだろうか。
「ワープ!」
一瞬、体が浮いた気がした。何が起きたのかも分からないまま気付いたらクエストを受注した場所にいた。
「...え?」
「え?ってどうしたの?」
「もう着いたの?」
「そうだけど?」
「そんなに近かったっけ?」
「近くはなかったけど?」
ますます分からなくなってきた。
「どうして俺はここにいるんだ?」
「そっか、言うの忘れたわ。どの属性にも当てはまらない魔法は誰でも打つことができるんだよ。さっきのワープだってそうだわ。」
どうやら夢ではなかったようだ。安心。安心。
まぁ何はともあれ初めてのダンジョン攻略を祝って近くの店でご馳走をした。とても楽しかったが金は俺の自腹であった。




