私と恋愛してみませんか?
前回のつづきです。
次の日も、また彼女に逢えるんじゃないかと淡い期待を抱いて図書室に通う笹山くん。ドアを開ける。進んできょろきょろとあたりをうかがう。いた。彼女だ。綾園夢花が微笑む。彼女は本棚にもたれかかりながら立って本を読んでいた。彼に気付くと妖しい微笑みを浮かべ、こう呟く。「待っていました。センパイ…。」顔が紅潮した。「あ…ああ。久しぶり夢花さん。」「夢花…でいいんですよ?」小悪魔の様にそう彼に言う。「夢花…!」クスクスと笑う夢花。「センパイって子供がいるんでしょう?」一瞬ぎょっとした顔になる笹山くん。「有名なんですよ?猫又と付き合ってて子供までいるって。」冷や汗がだらだらと顔をつたう。「いいのかなぁ?私とこんなとこで逢ってても…。」悪戯に笑う夢花。くすくすくすと小さな笑い声が響く。彼は硬直していた。(そうだ…。俺には彼女も子供もいる…。こんなことしてちゃいけないんだ…。でも…。)ふと気付くと夢花が近付いてきた。目を瞑りキスをするような顔をする。「うわっ!」驚いて大声をあげてしまう。「純情なんですね?これくらいで驚くなんて…。」「君は何を…!」「まんざらでもないんでしょ?これくらい。」軽く唇が触れた。ほんの少し間が空いて彼女はこう言った。「私と恋愛してみませんか?」
夢花が出てきて段々平和な日常が崩れていく様子が書けて結構楽しいです。ヒヤヒヤしますが。




