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第30話:隠し部屋での愛の誓いと、過保護皇帝の「3年越しの真実」


『世界魔石サミット』は、覇王ガルシアの自爆失脚と、我が国の「生活魔石協定」の満場一致での可決という、これ以上ない大成功で幕を閉じた。


夜、賑やかな祝勝パーティーが一段落したところで、私はギルベルト陛下にそっと手を取られ、熱気冷めやらぬ会場から連れ出された。


案内されたのは――執務室の奥にある、あの例の「隠し部屋」だった。


壁一面に飾られた私の肖像画、3年分の分厚い『サクラコ観察日記』、そして私が旧王国で落とした刺繍入りのハンカチなどの「サクラコ・コレクション」。


最初にこの部屋を見つけた時は、あまりの「愛の重さ」に陛下が真っ赤になってフリーズしていたけれど……今夜は違っていた。


月光が優しく差し込む部屋の中で、ギルベルト陛下は静かに私を抱き寄せ、私の耳元に低く甘い声を吹きかけた。


「サクラコ……サミットでの見事な采配、実に誇らしかった。だが、ガルシアに危険な目に遭わされそうになった時、俺の心臓は止まるかと思った」


「ギルベルト様……。でも、陛下と魔石たちが守ってくださると信じていましたから」


私が胸元に手を当てると、6大魔石たちがチカチカと優しく光を明滅させた。


「……なぁ、サクラコ。覚えているか? 3年前、お前が旧王国の夜会で、庭園の隅に捨てられていた小さなクズ石にそっと話しかけていた日のことを」


「え……? 3年前……?」


私が目を丸くすると、ギルベルト陛下は少し照れくさそうに、けれど愛おしさに満ちた瞳で私を見つめた。


「当時、隣国の様子を探るためお忍びで潜入していた俺は、周囲の貴族たちから『石と喋る不気味な無能』と嘲笑されながらも、傷ついた石を優しく撫でて微笑むお前を見かけたんだ。……あの瞬間、雷に打たれたような衝撃が走った」


陛下の大きな手が、私の頬をそっと包み込む。


「誰も見向きもしない小さな命に愛を注ぐお前の美しさに、俺は一目で心を奪われた。あの日からお前は、俺の絶望に満ちた世界を照らす唯一の光だったのだ」


「ギルベルト様……」


「お前が旧王国で粗末に扱われているのを知り、影から護衛をつけ、本当は今すぐにでも奪い去りたかった。だが、国の情勢がそれを許さなかった……。地下牢に閉じ込められたと聞いた時は、正気を失いかけたよ。……お前を救い出せたあの瞬間から、俺の命もお前のものだ」


3年越しに明かされた、氷の皇帝陛下の「真実の想い」。

ストーカーだなんて茶化していたけれど……その裏にあったのは、私の全てを包み込んでくれるあまりにも深くて一途な愛情だったのだ。


胸がじんわりと熱くなり、視界が涙で潤んでいく。


「私も……私を救い出し、こんなにも愛してくれたギルベルト様を、一生愛し続けます。私を拾ってくださって、本当にありがとうございました……!」


「サクラコ……」


重なる二人の唇。月光の下で、私たちは深く、甘く、解けることのない愛の誓いを交わした。


と、その時――胸元と頭上から、空気を読まない(?)賑やかな祝福の声がいっせいに溢れ出した!


『キャーーーーーッ!! 陛下、甘い! 甘すぎるよーっ! 今夜も脳内大爆発で最高記録更新ですっ!!』

サファイアさんが歓喜の青い火花を散らす。


『主様! ギルベルト陛下! 俺、今夜は過去最強の【絶対遮断結界】を張るからね! 誰も二人の邪魔はさせないよ!!』

ダイヤくんが誇らしげに光の壁を展開する。


『ふむ……お二人の愛の波動、素晴らしいですわ。明日の朝まで誰もこの部屋に近づけないよう、予言で遠ざけておきますわね?』

アメジストさんが妖艶にウインクし、


『ピカーン! ギルベルト陛下の「サクラコ様を世界一幸せにする」という誓い、100%本物だと証明されました!』

フローライトくんが眩しく輝く。


『ええ話や……ええ話すぎるでぇ……! お祝いに明日の朝食は最高級の特選フルーツ盛り合わせをタダで手配しますわ!』

シトリンちゃんが感涙の涙(光)を流せば、


『熱い……熱いぞお二人の愛の絆ぁぁぁ! このルビー、お二人の幸せのためなら世界中を燃やして見せますぞーっ!!』

ルビーくんが情熱の赤を大爆発させた。


「ふふっ……賑やかですね、みんな」


「……ああ。騒がしいが、悪くない」


ギルベルト陛下は苦笑しながらも、愛おしそうに私を固く抱きしめ直した。


6大魔石たちの温かい光と祝福に包まれながら、私たちは新しい未来への一歩を強く踏み出したのだった。


(第30話おわり / 第6章・完)

第6章『冷徹皇帝の過保護すぎる秘密と、世界魔石サミット無双』をお読みいただき、本当にありがとうございました!


執務室の奥に隠されていた、ギルベルト陛下の「過保護すぎる秘密」……!

氷の皇帝の威厳が完全崩壊して大パニックになる陛下でしたが、サクラコちゃんの深い愛で包み込まれるシーンは執筆していて胸が熱くなりました。


そして熱血騎士な新魔石**『ルビーくん』**も加わり、世界魔石サミットでの「国際おもてなし&6大魔石総力戦ざまぁ」もスカッとしていただけていれば幸いです!


6大魔石(サファイア、ダイヤ、フローライト、シトリン、アメジスト、ルビー)とともに、二人の絆は世界規模でさらに固く結ばれました!


「陛下の隠し部屋の愛が重くて尊い!」「6大魔石の無双が爽快だった!」と思っていただけましたら、ぜひ作品下の【★★★★★】評価やブックマーク、感想をいただけると今後の執筆の大きな力になります!


次なる第7章も、さらに甘々&爽快な展開をご用意しておりますので、引き続き応援よろしくお願いいたします!

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