“距離感2”
“距離感2”
石って、人に……否、この場合の御手洗くんは普通世とは違うわけで人ではなく、なんだっけ?コロボックル……じゃないや、コボルトだ、そうそう、コボルト。どうでのいいけれど、ココ最近の僕には聴きなれない新しい単語が多すぎてもうパニック寸前なんだ、誰かになんとかしてほしい;
で。
石って、語りかけるのか?そういや、某CMでは……どうやら風が語りかけるらしい……。僕にはそういう芸術面の知識というより、感性ですね。それも無いためかすごい世の中だ、と思ったりするわけで。
“で、婚活でまた空世の誰かに騙される、と”
“ありそうですよね~J氏特有の性分などで”
“そうそう、曲者のわりに純粋だったりするところも馳せているからから俺ら困るよね……騙す相手としては申し分ないのかもしれないけれどさ”
“お前らな。この年になると新しい出逢いなんてそう無いんだぞ?今に、判る”
“まぁそれは判りますね~毎日、出先と家の往復の中で変化があるとしてもコンビニかあって、夕方のスーパーとかですもんね”
“なにその、どこかの主婦みたいな。出先が行きつけの買い物先で、たまにコンビニ、稀にチラシで安売りのスーパー、みたいな展開”
……ぇ。世の主婦ってそういうものなの?なんだかすごいな、妄想癖人と比べると。アレは、そんな毎日を繰り返していたら……どこかで発狂して妄想癖が悪化するだろう。それに、ダンナの身の回りの世話やら子ども、近所付き合いやら親戚。決して楽ではないが、ただ仕事だけをして、後は好きなことに時間を費やしているほうが僕には合っている。
『どうです?皆さまもご一緒に参加されてみます?』
“ん~まぁあれだよね、今は独りでいるのもいいかもしれないけれど……確かに出逢いは無いに等しいよね”
“私は参加してみようかねぇ……茶飲み友だちくらい居てもいいかねぇ”
『そうですね、何気ない話の出来る何気ない時間は大切だと思いますね』
“そういうのさ、やりにくくなったよな。昔はさ、電車の待ち時間なんかに、今日は良い天気ですね~みたいな声を掛けても何の警戒もされずに話せた時代が懐かしいわ”
“だな……今は、やれストーカだのキモイだの、ほんとイヤな時代になったなぁ”
“僕、この間、通勤途中で職質されましたし”
“な、なに?どこの誰だ、そいつ。俺が、”
“通勤途中で、何したわけじゃないんだろ?”
“ぇえ、ただ、バッグが大きいという理由だけでしたね。職質かけてきた警官に云わせれば、不審者扱いらしいです”
“お前に職質なんて最低な警官だ、俺が、”
“それだけ?なにそれ、バッグって、いつものあれだろ?弁当と飲み物とか、棒とかベストや防寒着とか仕事関係書類他一式いれてる、”
“ぇえ。ですね……もっとも、バッグ開けたら済みましたけど”
“暇なんだな”
“だな、しかもいつも通っている場所なんだろ?”
“毎日ではないですが、ですね”
“KKさんは、いかにも不審者っぽぃけど、やっていることがアレだから大丈夫そうですけどね”
“俺ら、みんな不審者扱いやん”
“私は随分生きてきたが、かけられたことないなぁ”
“あれじゃね?身長と体系から何かあっても押さえ込めるとか考えて、人のなりみて職質かけるんじゃね?”
“なに?!それは、もっと赦せん、そんなやから俺が、”
“通勤途中だと、ちょっとだけムッときたりして、仕事行く気失くしたりしますね”
“それはあるなぁ……仕事帰りでもムカつくけどさ”
“……で、Jさん。さっきから繰り返して止まっているけれど、俺が、の続きはなに?”
皆が、Jさんに注目する。
“……俺、が……なんだっけ;”
その、純粋さに乾杯。




