番外編3-3 レオンの嫉妬
「ミレー・・・」
声をかけようとした俺は、近くの花瓶の台の影にこっそり身を隠した。
なんと、そこには、同じ騎士団員のウォルフがミレーユにけがの手当てをしてもらっている。
ウォルフは明るく社交的で女性からも人気らしい。
なぜ、ウォルフがミレーユに手当てをしてもらっているんだ。
俺はいつも怒られてばかりなのに。
・・・なんであいつが笑わせているんだ。
ミレーユもなんてかわいく笑っているんだ。
俺は、居てもたってもいられなくて、その場から出て声をかけた。
「ん?ウォルフここで何してる?」
何気なさを装って言ったつもりが、怒ったようになってしまった。
「あ。レオン。
今、ちょうどミレーユちゃんに会ったからけがの手当てをしてもらっていたんだ。
すごく上手なんだよね。いつもありがとう。
お礼に今度デートしない?」
な・ん・だ・とーーーーーーー
「ウォルフは何を言っているんだ。
怪我をしたら騎士団の医務室に行くべきだろう。
他の人に迷惑をかけるなんてもってのほかだ。
しかも、ミレーユちゃんって。
本人に了承を得たのか?
どうなんだ。」
しまった。
俺も勝手にミレーユなんて呼んでた!?
まあそれは置いておいて。
「でも、あの事件の後から呼んでいるもんね。
いいよね。」
言うに事欠いてなれなれしく、手を握ろうとしている。
あいつに触らせるくらいならーー
ウォルフの手がミレーユに動いた瞬間、俺の身体が勝手に動く。
その手が触れる前に、俺は間に入っていた。
「女性には紳士として対応しなければならない。それが騎士だ。
分かったらすぐに騎士団に戻れ。」
「なんだか、いつもと様子が違いますね。まあ、あきらめませんけどね。」
不穏な言葉を残して、ウォルフが去っていった。
「大丈夫だったか。ミレーユ。」
俺は、思わず一歩近づく。
ミレーユはなんか嬉しそうに下を向いている。
「あ。ごめん。俺も勝手にミレーユなんて呼んで。
嫌だったかな?」
俺は焦ってミレーユに訊ねた。
いいですよって明るく言ってくれ。
少しの沈黙の後、小さくーーー
「・・・・ミレーでいいですよ。あの時、助けてくれたお礼です。」
ミレーユは、手をもじもじさせながら囁いた。
「あ。あー。そうだな。これからはそう呼ぼう。」
俺は、なんか汗が出て来て、気付いた。
訓練の後、体を流していない。
今更だが、におうだろうか?
「ごめん。ミレー。急ぐからまた、今度な。
今度ウォルフなんかじゃなく俺とデートに行こうな。」
言ってしまった瞬間、何かがおかしいと感じた。
焦った俺はその場を走り去った。
何気なく、デートに行こうと言ってしまったことにあとで気付いた。
何しているんだ!!!
そして、残されたのは・・・・
真っ赤になって、手で顔を覆ってその場にうずくまったミレーはーー
しばらくその場を動けなかった。
とうとうデートだ。
がんばれ!レオン
とうとう明後日最終日です。
名残惜しいです。




