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4-8 最高の主 ~執事マイケルside

本日3話目です。

お付き合いくださり、ありがとうございます。



「兄さん。」


泣きながら私に飛びついてきたミレーユ。


私のたった一人の妹。


王太子殿下付きのレオンハルト様が付き添ってくれている。


良かった。


本当に。


私はミレーユを強く抱きしめた。




私の家は、伯爵家とは名ばかりの家だった。


馬車の事故で父母とも失い、親戚に領地を任せ、


私たちはそれぞれ働くことにした。


私は運よくローゼンベルク家で働かせてもらえるようになった。


そこで、出会ったのがシャルロットお嬢様だ。


わがままで使用人を振り回すことも多かった。


でも、なぜか憎めなくて、


私はよくお嬢様にお菓子をあげていた。



甘いものを食べると


嬉しそうに食べるからだ。


私は、そうして妹に会えない寂しさを


紛らわしていたのかもしれない。



そのうち、お嬢様の提案で、どんどん


領地が改革されていった。


私も執事見習いとして、領地経営に


携わらせていただけるようになった。



そして執事として、


ようやくある程度仕事を任せてもらえるようになった頃、


その日は突然訪れた。



妹がさらわれた?


言うことを聞かなければ殺す?



あまりの驚きに理解が追い付かなかった。



でもこれも現実だ。



従わなければたった一人の肉親を殺されてしまう。



やるしかない。



そうして、私は許されない罪を犯してしまった。




全てを話し終わると、エドワード様は驚くべき提案をした。


妹を絶対に保護すること。


代わりに、だまされた振りをして


ファーウスト公爵に指示されたことを伝えること。


そして、もう二度とローゼンベルク家を裏切らないこと。



私は決意した。


妹のことがなければ私の主は


ローゼンベルク家の人たちだ。


そのためには何でもする。



そうして、ファーウスト公爵家の陰謀はつぶされた。



しかし、私の罪は消えるものではない。



だから、私は屋敷をやめるべく、挨拶に行った。



そこには、エドワード様とシャルロット様がいた。


「今までありがとうございました。


そして、私情で主を裏切ってしまい申し訳ありませんでした。


責任を取ってこの職を辞させていただきます。」


私は、深々とお辞儀をした。



「顔をあげて。マイケル。」


シャルロットお嬢様が私の手を取る。


「あなたは、裏切ったのではないわ。」


私は驚きのあまり、目を見開いたまま動けない。


「あなたは、妹を。


大事な家族を守ったのでしょう。


当たり前のことをしたのよ。」



その言葉に、私の中でくすぶっていた思いが


一気に消されていくようだった。


それと同時に


涙があふれ出て止まらなくなった。



「お前のしたことは、仕方なかったとはいえ、


私の大事な妹を危険にさらした。


一言、相談してくれればよかったのに。


一人で戦うな。


私たちは家族も同然なんだよ。


これからは、執事見習いからまた這い上がって


僕たちを支えてほしい。」




「それから、あなたの妹のミレーユさん。


素敵な方ね。


私の侍女として勤めてもらうことにしたからね。」



あ~


この人は。


この人たちは。


なんて素敵な人たちなんだろう。


なんてすばらしい主なんだろう。



私は、一生このローゼンベルク家に忠誠を誓い、


あなたたちに


尽くしていきます。



私は、強くこぶしを握った。



この命が尽きるその日まで。


ローゼンベルク家のために働こうと。


これで4章も終わりになります。

次からとうとう最終章です。

どんどん仲良くなっていく二人をお楽しみください。


最後までよろしくお願いします。


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