4-3 断罪 回避なるか?
本日2話目です。
「それが事実であるならば。
シャルロット・ローゼンベルク。
君との婚約をーー」
アル様のその声で、
突然の断罪で静まり返っていた会場が騒然としてくる。
マーガレット様は勝ち誇ったように顔をした。
「だが、その前に。」
アル様のゆっくりとした落ち着いた声。
「私もその件についてちょうど調べていたことをお伝えしよう。
レオン。
例のものを。」
騎士によって運ばれてきたものをレオンが殿下へ。
レオンが差し出した箱の中には
一つのネックレス。
それは――
以前、私が
レオンのお母様に贈ったものだった。
そして、それこそが
本物の『ローゼンベルクカット』のダイヤモンドだった。
「ここからは、私に説明をさせていただけないでしょうか。」
周りを見回し、落ち着いてゆっくりと話す。
「いいだろう。」
「実は、我が領地の『ローゼンベルクカット』の宝石には
全て自領のものだと識別できる印がつけられています。
まずは、見ていただきましょう。」
マリーおばさまのネックレスの宝石部分。
そこにシャンデリアの光を当てる。
ダイヤモンドの輝きがさらに増し、
きらきらとまぶしいほどだった。
そして、よく見るとダイヤモンドを通した光が、
テーブルクロスに”R” という文字を映し出した。
「おお……!」
あちらこちらから
驚きの声が上がった。
「では、そちらの証拠のダイヤモンドにも光を当ててみましょう。
公正を期すために王族専属の鑑定人の方をお呼びしています。
よろしくお願いします。」
鑑定人の方が白い手袋をはめ、証拠の宝石を次々と調べていく。
「どの宝石にも”R”の文字は見当たりません。」
会場に聞こえるようにゆっくりと結果を公表した。
「そんなの。後から印をつけたものを出したとも言えるのでは。」
ファーウスト公爵が負けじと訴える。
すると、レオンがここで前に出る。
「これは、間違いなくシャルロット嬢が7年前に母上に渡したものです。
それが正しいことは我がモンフォール侯爵家の威信にかけて証言します。」
おじさまやおばさまも前に出て力強くうなずく。
私は、おじさま、おばさま、レオンの様子に胸の奥が熱くなった。
ここで、またアル様が堂々と話しだす。
「実は、私の母上も7年前にシャルロット嬢から、『ローゼンベルクカット』のティアラをいただいている。
そして、その時に”R”の刻印のことは聞いている。
この情報はローゼンベルク家と王家、そしてモンフォール侯爵家だけが知っていることだ。
しかも、シャルロット嬢から7年前に直接渡されたものには、初期ロット”R”の文字が丸く囲まれている。
これで、王家のものとモンフォール侯爵家のものは、間違いなく『ローゼンベルクカット』のダイヤモンドだと証明された。
では、そちらが証拠として出した偽物はどこで手に入れたものだろうな。」
アル様は一気に話を進めた。
ファーウスト公爵は言い返す言葉もなく、
下を向いている。
「私が調べた結果・・」
アル様が言いかけたその時、
焦ったファーウスト公爵が不敬にも言葉をかぶせてくる。
「お待ちください。
ローゼンベルク家の罪はそれだけではないのです。」
さっきまで、下を向いていた公爵がにやりと笑った。
「!」
まだ、何かあるのだろうか。
不安から、私は知らずと唇をかんでいた。
こちらのお話もだいぶ核心に迫ってきています。
この章が終われば後は溺愛一直線です。
お楽しみください。
もう一つお知らせです。
明日から新しいお話「地味令嬢のまま婚約破棄を狙ったら、正体を見抜いた王弟殿下に溺愛されました」を投稿します。
コスプレの好きな主人公が転生するお話です。
ゆるく楽しんでいただけるよう書いていきます。
そちらもお読みいただけたら嬉しいです。
明日午前9時に投稿します。




